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肝炎患者四一八件の症例リストにおける政府の責任に関する質問主意書
衆議院 第168回 第134号検討してまいりたい ×1
質問本文
厚生労働省は二〇〇二年八月九日、「命令書(厚生労働省発医薬第〇七二六〇〇二号)に対するご報告」として三菱ウェルファーマ社から肝炎患者のフィブリノゲン投与リスト「症例一覧表」等の報告を受けた。このたび、三菱ウェルファーマ社が四一八件の肝炎患者(以下、患者)の症例リストを持っているのみならず、その住所、氏名も把握していたことが明らかになった。にもかかわらず、本人への告知と病状の現状は把握されていない。人命にもかかわる非常にゆゆしき問題である。「国民生活の保障及び向上を図り」「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器その他衛生用品の品質、有効性及び安全性の確保に関すること」を所掌する厚生労働省および政府の責任について、以下、質問する。
一 厚生労働省から十月十七日にいただいた回答文書(以下、回答文書)「一について」では、「当時の問題意識としては」「肝炎対策の一環として」「対応が望ましい」としているが、当時、具体的にどういったことを行ったのか。「症例一覧表」の患者の方々に対しては、個別には何もしていないということか。
二 回答文書「二について」では、「企業が一部の姓名を把握していることを、平成十四年の報告書作成時点には国は知っていたものと考えられる」とのことだが、舛添厚生労働大臣は十月十六日の参議院予算委員会において「個々の四一八名というのが、どなたであるか確定できませんから、従って一般的な肝炎対策について指示をしたと。それ以上のことはやっていません」と答弁している。回答文書「二について」と同日の舛添大臣の答弁の違いについてお答えいただきたい。
三 厚生労働省から十月十二日にいただいた回答文書「二について」で「患者は、自分が感染したことは知っているものと思われる」としているが、その理由として回答文書「三について」では「患者は、自分が感染していることを、医師から伝えられているだろうと推定したのみ」としている。ということは、感染を知らない患者も多い可能性があるのか。
四 回答文書「四について」では、「患者が、フィブリノゲン製剤等の使用があったことを医師から伝えられているかどうかについては把握していない」とのことだが、把握すべきではないか。
五 回答文書「五・七について」では、「患者が感染している事実及びフィブリノゲン製剤等の投与の事実を知ることは望ましいのではないかと考える」とのことだが、積極的に知らせる義務を有していると考えないか。
六 回答文書「六について」では、「患者に対して、フィブリノゲン製剤等の投与の事実と感染の可能性を伝えるよう企業に求めることについて検討」するとのことだが、当時なぜ行わなかったのか。
七 六の「検討したい」との方針は、肝炎患者の四一八例「症例一覧表」にある方々の個人の特定を進めるということか。
八 肝炎患者の四一八例「症例一覧表」等の報告を受けた二〇〇二年七〜九月当時の厚生労働省は肝炎対策においていかなる対応を行ったのか。
九 舛添厚生労働大臣は十六日の参議院予算委員会で、肝炎患者の四一八例「症例一覧表」について「個人情報の特定ができるかどうか」「企業が情報を持っているかどうか」「企業に対して出しなさいという命令が法的にできるのかどうなのか」といった問題があり、「個人の症例が、だれがどういう症例であるかという特定はしていない」と答弁している。
法的に右のようなことはできると考えているのか否か。
右質問する。
政府答弁書
一、六及び八について
厚生労働省としては、平成十四年度からC型肝炎等緊急総合対策を実施してきたところであり、その中で、御指摘の「症例一覧表」(以下「症例一覧表」という。)に記載されている症例に係る患者(以下「
症例記載患者」という。)の方々に限らず、肝炎対策の一環として広く肝炎ウイルス検査の受検等の呼びかけなどを行ってきたところである。
お尋ねの平成十四年当時の症例記載患者の方々に対する個別の対応については、現在、その事実関係等について調査を行っているところである。
二について
御指摘の回答は、平成十四年当時に国が症例記載患者の方々を特定できていたという趣旨ではなく、国は三菱ウェルファーマ株式会社が患者の姓名を把握していたと推測できたのではないかという趣旨を述べたものであり、このような回答の趣旨と御指摘の舛添厚生労働大臣の答弁の趣旨に違いはない。
なお、御指摘の回答及び御指摘の答弁の後、平成十九年十月二十二日に、一部の症例記載患者の方々について姓名や略名を記載した資料が保管されていることが判明し、その旨を記者発表したところであり、現在、資料の収集から公表に至る経過等についての調査を行っているところである。
三について
症例一覧表にある「肝炎(疑)・関連症状」は、患者を肝炎等と診断した医師が当該患者にフィブリノゲン製剤が投与された事実がある旨を三菱ウェルファーマ株式会社に伝えた内容について同社が整理して記載したものである。このことから、多くの場合、医師は患者に対して肝炎に罹患していること等を話していたものと考えられる。
四及び五について
厚生労働省としては、患者が感染の事実及びフィブリノゲン製剤等の投与の事実を知り、必要な医療を受けることが重要であると考えており、平成十九年十月二十二日に、舛添厚生労働大臣が、三菱ウェルファーマ株式会社の承継法人である田辺三菱製薬株式会社に対し、症例記載患者にフィブリノゲン製剤等の投与の事実を伝えるとともに肝炎ウイルス検査の受検を呼びかけるよう指示したところである。これに対し、同社からは、当該指示に基づき対応する旨の回答があったところであり、厚生労働省としては、同社の対応を通じて、症例記載患者が肝炎の罹患の事実又はその可能性及びフィブリノゲン製剤等の投与の事実についての情報を医師から得ていたかどうか把握できないか検討してまいりたい。
七について
御指摘の回答は、田辺三菱製薬株式会社に対し、症例記載患者を特定し、フィブリノゲン製剤等の投与の事実と感染の可能性を伝えるよう求めることについて、検討したいという意味である。
九について
お尋ねについては、薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)に基づき、田辺三菱製薬株式会社に対する命令が可能かどうかといった点等についての検討が必要であると考える。
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