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沖縄県における「集団自決強制」削除の教科書検定を巡る県民大会に関する再質問主意書
衆議院 第168回 第371号お答えすることは困難 ×1
質問本文
第二次世界大戦中、日本軍が沖縄県の住民に集団自決を強制したとの記述を削除した教科書検定(以下、「検定」という。)について、二〇〇七年九月二十九日、沖縄県で「検定」の撤回を求める県民大会(以下、「県民大会」という。)が行われた。同年十二月二十六日、渡海文部科学大臣は「検定」に対して教科書会社六社から出されていた訂正申請を承認し、日本軍が強制したという直接的記述は避けつつも、旧日本軍の関与や、旧日本軍による教育等により沖縄の住民が集団自決に追い込まれた等の記述を認め、実質的な「検定」の修正(以下、「修正」という。)が行われた形となった。右と「前回答弁書」(内閣衆質一六八第六八号)を踏まえ、再質問する。
一 「前回答弁書」で、「県民大会」で示された「検定」の撤回を求める沖縄県民の総意を受け、沖縄県における集団自決への日本軍の関与、強制を歴史教科書に記述することを認めるべきではないのかとの問いに対して「平成十八年度の日本史教科書の検定意見は、沖縄における集団自決について、旧日本軍の関与を否定するものではなく、不幸にも集団自決された沖縄の住民のすべてに対して、自決の軍命令が下されたか否かを断定できないという考えに基づいて付されたものであり、検定決定後の日本史教科書の記述においては、『日本軍のくばった手榴弾で集団自決と殺しあいがおこった』、『県民が日本軍の戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられた』等の日本軍の関与を認める記述がある。」との答弁がなされている一方で、今回「修正」が行われたのはなぜか。「検定」に対して文部科学省は、「専門的な調査審議に基づいて実施された」として、「検定」は変更しないとの立場を貫くとの見解を有していたと承知するが、右の政府の対応は、「前回答弁書」の内容と齟齬があると考える。今回「修正」が認められた経緯につき、説明されたい。
二 「修正」が行われるに際して、教科用図書検定調査審議会においてどの様な議論が行われたか。また、右議論についての議事録は作成されているか。
三 そもそも「検定」は、第二次世界大戦中、日本で唯一地上戦が行われ、甚大な被害に見舞われた地域である沖縄の住民にとって受け入れがたいものであり、「修正」を行うことは当然の流れであったと考える。今回の「検定」そして「修正」という経緯は、沖縄県民の感情を傷つけるものであったと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
平成十八年度検定決定後の日本史教科書の沖縄における集団自決に関する記述については、発行者より、平成十九年十一月から十二月にかけて、教科用図書検定規則(平成元年文部省令第二十号)第十三条第二項に基づく訂正の申請が行われたことから、平成十九年十一月五日から十二月二十五日にかけて教科用図書検定調査審議会(以下「審議会」という。)において調査審議を行い、同年十二月二十六日に審議会から提出された意見に基づき、文部科学大臣が同日付けで同項の規定により訂正を承認したところである。
審議会第二部会日本史小委員会(以下「日本史小委員会」という。)においては、専門的な見地から詳細に調査審議を行うため、沖縄戦等の専門家から文書により意見を聴取した。日本史小委員会としては、これらの意見を踏まえ、申請に係る訂正文の内容等を調査審議するに当たっての沖縄戦及び集団自決に関する基本的とらえ方として、沖縄における集団自決の背景には当時の教育・訓練や感情の植付けなど複雑なものがあること、集団自決の要因にも様々なものがあり、軍の関与はその主要なものととらえることができること、一方、それぞれの集団自決が住民に対する直接的な軍の命令により行われたことを示す根拠は現時点では確認できていないこと、他方で、住民の側から見れば、当時の様々な背景・要因によって自決せざるを得ないような状況に追い込まれたとも考えられること、集団自決については、沖縄における戦時体制、さらに戦争末期の極限的な状況の中で、複合的な背景・要因によって住民が集団自決に追い込まれていったととらえる視点に基づいていることが、生徒の沖縄戦に関する理解を深めることに資するものとなると考えられること等の内容を整理し、この基本的とらえ方に照らして、発行者からの訂正の申請に関する調査審議を行った。その結果、審議会として、申請に係る訂正は妥当と判断し、訂正を承認することが適当であると認める旨の意見を提出したところである。
また、当該調査審議に係る議事録については作成されていないが、主な審議内容等については、平成十九年十二月二十五日に日本史小委員会が「平成十八年度検定決定高等学校日本史教科書の訂正申請に関する意見に係る調査審議について」を取りまとめたところであり、近々文部科学省のホームページに掲載する予定である。
三について
御指摘の「検定」及び「修正」に対する沖縄県民の受け止め方は必ずしも一様ではないと考えられることから、お尋ねについて一概にお答えすることは困難である。
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