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赤字国債発行に関する再質問主意書

衆議院 第170回 第87号

提出者
無所属
提出日
2008年10月8日
内閣転送 2008年10月14日
答弁書受領日
2008年10月17日
提出から9日
答弁の項目数
2
質問 1,644字/答弁 584字

質問本文

今回の政府の緊急経済対策は予算規模が一.八兆円で、これでは小さすぎるというのが多くの人の意見である。実効ある景気対策の実現のためには、財源問題は避けて通れないのであり、赤字国債を発行するのが本当に将来にツケを回すことになるのかということに関して、国民的な議論が必要な時であると考える。九月十二日に掲載された朝日新聞の調査だと七三%の国民が財政よりも景気対策を優先して欲しいと言っているそうだし、政府もこの問題に対し恐れず議論をすべきである。

赤字国債発行に関する質問主意書に対する平成二十年十月三日の答弁書(内閣衆質一七〇第一二号)には、公共投資を増額する政策について、国の債務のGDP比は、当初の一年目及び二年目は低下するが、三年目以降上昇するという内閣府の試算に言及している。これが、「赤字国債を発行すれば、将来世代にツケを残す」という唯一の理論的な根拠とされている。しかしながら、この試算における三年目以降の試算結果を導いた経済モデルには、極めて深刻な欠陥が内在しており、これを政府が鵜呑みにするのは余りにも危険であるから、再度質問する。

一 例えば、平成十八年一月十八日に経済財政諮問会議により提出された「構造改革と経済財政の中期展望」には、「試算は誤差を伴っており、相当の幅をもってみるべきである。また、先の期間になるほど、不確実な要素が多くなることに留意が必要である。」と書いてある。このことは、今年の政府試算(進路と戦略)でも同様だと考えられる。当然のことではあるが、一年目や二年目の試算結果より三年目以降の試算結果は信頼性を欠くと考えるがどうか。

二 図は宍戸駿太郎氏が集めた各シンクタンクの乗数の比較である。これを見ると内閣府のモデルは、極めて特殊と言わざるを得ない。つまり、景気対策を行っても、長期的には景気浮揚効果は他のシンクタンク(参議院も含む)の予測する効果の数分の一の効果しかないとみなしている。これでは、いくら景気対策をしてもほとんど長期的な効果はなく、国の借金が増えるだけということになる。景気悪化に対応するために、政府が景気対策を急いでいるのに、景気対策は効果がないとする内閣府の不自然な試算結果を政府はどのように考えるか。

三 内閣府のモデルでは景気対策は効かないという不自然な前提から、GDPが増えないので、政府債務の蓄積により、三年目以降は債務のGDP比が増えるという結果になる。しかしながら、実際は他のシンクタンクの結果で示されているように、景気対策は有効で、GDPは上昇し、その結果三年目以降も債務のGDP比は下落するという内閣府以外の試算結果のほうが、現実をより正しく記述していると考えるがどうか。

四 過去の内閣における十数回の景気対策においては、必ずそれによってどの程度の景気浮揚効果があるかが示されていた。もちろん、他の予算を削って景気対策をするのであれば、削った分はマイナスの効果であるため、それを差し引きしてトータルの効果を示さねば意味がない。トータルでマイナスになる可能性もある。これから打ち出す景気対策のすべてに対して、トータルのGDP押し上げ効果を国民に示すべきだと考えるがどうか。

五 内閣府の試算(予測)は、はずれてばかりだと言われている。例えば二〇〇八年度の名目成長率はどうかと言えば、二〇〇七年度一月の予想では二.八%であったが、二〇〇八年一月には二.一%に、二〇〇八年の七月には〇.三%に下方修正された。僅か一年半の間になんと十分の一近くにまで下がったわけで最終的には更に下がるのではないか。そのような下方修正は今年だけでなく、毎年年中行事のように行われている。そのように大きくはずれるようでは、三年後の債務の名目GDP比など、全く信用できないというのが現実であり、内閣府の試算結果を基に、「赤字国債発行により将来にツケを回すことになる」という結論を出すことなど論外と言わざるを得ないと考えるがどうか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一から三まで及び五について

公共投資につき実質国内総生産の一パーセント相当を継続的に増額するような政策について、一定の仮定の下、経済財政モデル(第二次再改定版)(平成二十年三月内閣府公表)における乗数表を用いて計算すると、当該政策を行わない場合に比べて、実質国内総生産は、一年目に一・一二パーセント程度、二年目に〇・七六パーセント程度、三年目に〇・三九パーセント程度増加する結果となっている。

計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。また、様々な計量経済モデルによる計算結果を比較する際には、前提等が異なる場合があることから、単純な比較は困難な点に留意が必要である。現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。

我が国の財政状況は、極めて厳しい状況にあり、経済や社会保障に悪い影響を与えないため、財政再建は当然の課題である。政府としては、我が国経済の持続的で安定した繁栄を目的とし、財政再建に取り組んでまいりたい。

四について

過去の景気対策においては、予算等の内容を踏まえ、試算可能な範囲において、公共投資や減税等について、国内総生産の押し上げ効果を示してきているところであり、今後も、同様に行っていく考えである。

衆議院の原文

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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