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予算規模と国債発行額に関する質問主意書

衆議院 第173回 第152号

提出者
国益と国民の生活を守る会
提出日
2009年12月2日
内閣転送 2009年12月4日
答弁書受領日
2009年12月11日
提出から9日
答弁の項目数
4
質問 1,349字/答弁 568字

質問本文

平成二十一年度第二次補正予算と平成二十二年度予算の予算規模や国債発行額に関する様々な発言が与党内で飛び交っている。民主党の菅直人副総理は十一月三十日、二次補正は二兆七千億円を上回る可能性に言及した。一方、与党国民新党は十一月二十日に十一兆円という独自案を発表し、「積み上げたらそのぐらいになったが、規模にはこだわらない」と十一月二十八日に発言している。このように予算規模という国の経済にとって極めて重大な事柄が、経済モデルの分析なしで政府高官から発表されることに関して質問する。

一 経済モデルを使った新規国債発行額の規模の試算について

1 日本が経済危機を克服できるかどうかは予算規模(新規国債発行額の規模)によって大きく影響される。その規模は政府高官などが思いつきで発言すべきものではない。例えば二次補正の額が二兆七千億円の場合と十一兆円の場合で、様々な経済指標(失業率、経済成長率、消費者物価指数、国の債務のGDP比、雇用者報酬)においてどのような違いが出るかに関する、マクロ計量経済モデルを使った試算結果を政府は国民に示す義務があると考えるが見解如何。

2 経済モデルを使った試算は新規国債発行の規模を決める段階で使われていたら、これまでのような経済政策の大失敗は起こりえなかった。新政権は、旧政権の悪しき習慣を踏襲するのでなく、しっかり経済モデルで分析した後、予算執行後の経済がどのようなものかを国民に示せば、新規国債発行額に関して国民の合意が得られると考えるが見解如何。

二 国債残高と日本国債の信認について

平成十三年と十四年に格付け会社による日本国債の格付けが大きく引き下げられたが、平成十九年に再び引き上げられた。この間、国債発行残高は増え続けている。このことが意味することは、国債発行残高が増えれば国債の信認が落ちるという単純な関係ではなく、むしろ国の経済状態が良くなれば国債の信認が高まると考えるのが自然である。そうであれば、現状では、国債残高の増減よりむしろ経済立て直しを第一に考えるべきであると考えるが見解如何。

三 財政危機の認識について

1 政府は不況であるのにもかかわらず財政が厳しいとの理由で赤字国債の発行を抑えようとしているが、果たして本当にそれが正しいと言えるのか。例えば昭和五十七年九月十六日に鈴木善幸総理大臣は「財政非常事態宣言」を出し、不況であるのにもかかわらず歳出削減を行おうとしていた。同年九月二日の朝日新聞には「財政��サラ金地獄に�=vとある。鈴木総理は十一月二十七日に財政悪化の責任を取って退陣している。しかし、その当時国の借金は僅か九十六兆五千億円であった。長期金利は約八%であったが、これ以上国債を発行すれば金利が上がると言われていた。しかし国の借金は現在十倍近くになったが、長期金利は逆に一.二%程度まで下がっている。その後、現在まで二十七年間政府は財政危機を訴えるが、実際金利が暴騰したことは一度もなかった。二十七年間財政危機を言い続けたのは間違いであったと考えるが見解如何。

2 「財政非常事態」「財政危機」など、明確な根拠も示さず、むやみに国民の恐怖を煽る発言を行うことは政府としては避けるべきだと考えるが、見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、経済財政運営に当たっては、計量経済モデルによる分析も活用しながら、予算の総額のみならずその内容を精査した上で、政府経済見通し等において、経済の姿をお示ししてきているところである。

二について

政府としては、国債に対する信認を確保していくことは重要であると認識しており、今後の経済財政運営に当たっては、持続的な経済成長を実現しつつ、将来世代に負担を残さないために、成長力強化と財政規律の両立を図る必要があると考えている。

三の1について

長期金利の水準は、経済状況等の様々な要素に影響を受けることから、財政状況と長期金利との関係について、一概に過去と比較して論ずることはできないと考えている。しかしながら、一たび財政の持続可能性に対する懸念が高まれば、長期金利が急激に上昇するおそれがあり、ひいては、経済や財政に悪影響を及ぼすこととなる。政府としては、持続的な経済成長を実現しつつ、将来世代に負担を残さないために、成長力強化と財政規律の両立を図り、国債の発行を極力抑制する必要があると考えている。

三の2について

政府としては、三の1についてで述べた考え方等に基づき、債務残高の対国内総生産比が主要先進国中最悪の水準にあるなど、極めて厳しい我が国の財政の状況について、国民に対し適切にお伝えしてきたところである。

衆議院の原文

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