ことばで探す › 衆議院 第174回
イラクに対する武力行使及び自衛隊派遣についての鳩山内閣の統一見解に関する質問主意書
衆議院 第174回 第251号
質問本文
二〇〇三年三月二十日、米国及び英国をはじめとする有志連合国は、国際社会の圧倒的多数の反対の声を押し切り、イラクに対する武力行使を開始した。同日、当時の小泉純一郎首相は武力行使への支持を表明し、同年末以降、イラク特措法に基づき、戦闘の継続するイラクに自衛隊を派遣した。
ところが、その後、二〇〇四年十月に米政府調査団の報告書が公表され、開戦の最大の根拠とされた大量破壊兵器はイラクに存在しなかったことが確定した。二〇〇五年十二月には、当時のブッシュ米大統領自身が誤った情報に基づいて判断したことを公式に認めた。旧フセイン政権と国際テロ組織アルカイダとの間に一切関係がなかったことも、二〇〇六年九月に米上院情報特別委員会が公表した報告書などで明らかになった。
自衛隊のイラクへの派遣については、二〇〇八年四月、名古屋高等裁判所が、イラクにおける航空自衛隊の空輸活動は、武力行使を禁止したイラク特措法第二条第二項、活動地域を非戦闘地域に限定した同条第三項に違反し、かつ憲法第九条第一項に違反する活動を含んでいるとの判断を示し、確定した。
民主党は、イラクに対する武力行使は国連憲章をはじめとする国際法の原則に違反し、自衛隊のイラク派遣は憲法上の疑義があるとの見解を表明し、政府の対応を批判してきた。
昨年九月、鳩山内閣が発足した。日米両政府は、日米安保条約の改定から五十年を迎えた今年、日米同盟を深化させるための協議を開始しているが、イラクに対する武力行使を支持し、自衛隊を派遣するに至った経緯について現政権が検証し総括することは、今後の日米関係と日本外交のあり方にとって、きわめて重要な意味を持つと考える。
したがって、次の事項について、鳩山内閣の統一見解を示されたい。
一 イラクに対する武力行使は、国際法に違反するとの認識か。
二 航空自衛隊及び陸上自衛隊のイラクへの派遣は、憲法に違反するとの認識か。
三 イラクに対する武力行使を支持し、自衛隊を派遣した当時の政府の判断は、誤っていたとの認識か。
四 イラクに対する武力行使を支持し、自衛隊を派遣するに至った経緯について検証し、結果を公表すべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一について
イラクに対する武力行使は、国際の平和と安全を回復するという目的のために武力行使を認める国際連合憲章第七章の下で採択された決議第六百七十八号、決議第六百八十七号及び決議第千四百四十一号を含む関連する国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)の決議により国際法上正当化されるというのが当時の政府の考え方であった。
二について
政府は、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(平成十五年法律第百三十七号)そのものが違憲であったとは考えていない。同法に基づく自衛隊のイラクへの派遣についても、同法第八条第三項に規定する実施区域が、現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域であるなど、同法の規定に従って行われるものである限りにおいては、違憲となるとは考えていない。
三及び四について
当時の政府は、イラクが十二年間にわたり、累次の安保理の決議に違反し続け、国際社会が与えた平和的解決の機会をいかそうとせず、最後まで国際社会の真摯な努力にこたえようとしなかったとの認識の下で、米国を始めとする国々による武力行使を支持したと承知している。他方、当該武力行使を支持し、イラクへ自衛隊を派遣した当時の政府の判断については、異なる判断もあり得たのではないかとの考えもあり、当該武力行使を支持し、自衛隊を派遣した当時の政府の判断の検証は、将来の課題である。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。