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国家公務員法等の一部を改正する法律案に関する質問主意書

衆議院 第174回 第271号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

提出者
自由民主党・改革クラブ
提出日
2010年3月16日
内閣転送 2010年3月24日
答弁書受領日
2010年3月30日
提出から14日
答弁の項目数
10
質問 1,963字/答弁 3,199字

質問本文

政府は平成二十二年二月十九日、国家公務員法等の一部を改正する法律案を閣議決定した。これは、内閣人事局を設置し、内閣に幹部人事を一元化し、政治主導を一段と進めるための法律案で、民主党が昨年の総選挙で国民に約束したマニフェストのトップに掲げている公務員制度改革への政策の一つである重要な法律案だと考える。

これを踏まえて、次の事項について質問する。

一 この法律案が成立すれば、総理や大臣のリーダーシップの下に、事務次官や局長、審議官等の同じ等級内での降格昇格が行い易くなるとの認識で構わないかお教えいただきたい。また、その際の、昇給と減給については、どのように行われるのか、公務員人事もいわゆる政治主導で行われるのかお聞かせいただきたい。さらに、公務員の中立性は確保できるのかについても見解をお聞かせいただきたい。

二 この度の法律案は、旧政権下でも同趣旨の法律案が提出されていたが廃案となったと認識している。廃案となった法律案と、この度の法律案とでは、どこが違っているのかお教えいただきたい。また、当初鳩山内閣が二月十二日に閣議決定されようとした法律案とは、どこが違うのかお教えいただきたい。

三 国家公務員も国家国民の為に一生懸命に働き、公務というプライドと役職や給与という対価によってモチベーションが維持されている一面もあると思われるが、本法律案が成立すれば、時の内閣や権力によって恣意的に人事が行われないとも限らない。今後運用に当たって、見せしめ人事や、減給が行われないようにする方策をどのように取られるおつもりかお教えいただきたい。また、それは法律案のどの部分で担保されるのかも含めてお聞かせいただきたい。

四 国において幹部人事を一元化し、降格人事をし易くするのであれば、今後地方自治体においても国と同じような体系を取るべきだと考えているのか、政府としての見解をお聞かせいただきたい。

五 公務員制度改革を完結するには、民主党マニフェストに記してある国家公務員の総人件費二割カットと公務員への労働基本権の付与が一番のポイントであると認識しているが、政府としてはこの件に関し、いつまでに公務員制度改革を実現するおつもりなのかお聞かせいただきたい。また、この政策が実現した場合は、地方自治体も国に沿って同じように人件費のカットを行い、労働基本権の付与をするべきだとお考えなのか、地方公務員法改正の見通しについても見解をお聞かせいただきたい。

六 国家公務員法第百二条では、一般公務員に政治的行為の制限を定めているが、地方公務員法においても同じような政治的行為の制限があると認識している。ただ、国家公務員にある罰則規定が、地方公務員には無いのは何故かお教えいただきたい。また、今後、労働基本権の付与を期に、地方公務員に関しても政治的行為に対する罰則規定を設ける必要があるかどうか、政府の認識をお聞かせいただきたい。

七 公務員の人件費については、国家にとっての必要経費であると考えるが、国家予算に占めるその金額を先進諸国のそれと比べた場合の特徴(総コストの比較、国民一人当たり経費の比較、国家公務員・地方公務員別の分析等)をお教えいただきたい。

八 現状においても外資系企業やいわゆる国内の大企業に比べて、国家公務員の給料は必ずしも高いとは言えないと認識している。現在においても必ずしも高くない給料で毎日深夜早朝に及ぶ勤務を行っている国家公務員の人件費の水準を下げることにより、国家公務員を志す者のレベルが下がり、結果として「公務」の質が下がることとなると、結局は国家国民にとっての損失になると危惧されるが、そのような事態が生じ無いと考えているのかどうか等、この点についての政府の認識をお教えいただきたい。

九 鳩山総理は二月十九日の閣議に先立つ国家公務員制度改革推進本部の会合で挨拶し、「頑張る公務員がもっと頑張れる公務員制度にしたい」と発言されている。総理の発言している「頑張る」とはどのような尺度で頑張ることをおっしゃっているのかお教えいただきたい。また、頑張らない者は早期退職制度であるいわゆる「肩たたき」によってクビとなり、退職後の世話も無く自分の責任で再就職口を探すのか、それとも頑張らなくても定年まで働ける公務員制度を整えるのか、政府の方針をお教えいただきたい。

十 国家公務員は国家国民の利益の為に一生懸命働くことが基本であるが、この度の新人事制度で任命権者の顔色ばかり見て国家国民の利益を考えない国家公務員が増加する恐れがあると懸念する。政府としてはどう認識しているのかお聞かせいただきたい。また、人事評価の基準について、どのようなものとすることとしているのか、具体的にお教えいただきたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

今国会に提出している国家公務員法等の一部を改正する法律案(以下「国公法等改正法案」という。)においては、適材適所の人事を柔軟に行えるようにするため、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第十八条第一項に規定する事務次官及びこれに準ずる官職、同法第二十一条第一項に規定する局長及びこれに準ずる官職並びに同項に規定する部長及びこれに準ずる官職は、同一の職制上の段階に属するものとみなすこととしており、これらの官職の間の異動を転任とする、幹部職員人事の弾力化の仕組みを導入しているところである。

国公法等改正法案の規定に基づき転任される幹部職員の給与については、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第六条の二の規定に基づき、転任後の官職に応じて定められる号俸に給与が決定される。

また、国公法等改正法案は、幹部職員人事の内閣一元管理や幹部職員人事の弾力化の仕組みを導入し、内閣総理大臣、内閣官房長官及び各任命権者が協議の上、適材適所の人事を行うこととするものである。

このような仕組みは、任命される職員の国民全体の奉仕者としての性格には影響を与えるものではなく、公務員の中立性は確保されるものと考えている。

二について

内閣人事局の設置及び幹部職員人事の一元管理の実現に関する事項について、国公法等改正法案が第百七十一回国会に内閣から提出され廃案となった国家公務員法等の一部を改正する法律案と異なっている主な点は、一についてで述べた幹部職員人事の弾力化の仕組みを導入したこと、幹部職員の昇任等についての任命権者と内閣総理大臣及び内閣官房長官との協議における内閣総理大臣及び内閣官房長官の主導性を明確にしたこと並びに国家公務員制度改革基本法(平成二十年法律第六十八号。以下「基本法」という。)第十一条に規定されている基本法の施行後一年以内を目途として講ずるものとされている法制上の措置のうち、総務省や人事院その他の国の行政機関からの機能移管等、国公法等改正法案により措置されるもの以外の法制上の措置は公務員の労働基本権の在り方を含む公務員制度の抜本的な改革の中で検討することが適当と考え、基本法の施行後三年以内を目途として講ずることとしたことである。

後段のお尋ねについては、政府部内の検討過程における詳細について、個々にお答えすることは差し控えたい。

三について

国公法等改正法案においては、内閣官房長官が幹部職に係る標準職務遂行能力の有無を適格性審査において判定し、審査の合格者について幹部候補者名簿を作成すること、任命権者が幹部候補者名簿に記載されている者の中から、人事評価等に基づき、任命しようとする幹部職についての適性を判断して任用を行うこと並びに幹部職員の任免を行う場合の内閣総理大臣及び内閣官房長官と任命権者による協議の仕組みを導入することにより、適正に人事が行われるよう配慮しているところである。

四について

国と地方公共団体とでは組織の在り方等が異なることから、お尋ねの点について、政府としては、必ずしも、地方公共団体において国と同様な仕組みが導入されるべきであると考えているわけではない。

五について

「国家公務員の総人件費を二割削減」という目標については、地方分権推進に伴う地方移管、国家公務員の手当・退職金等の水準や定員の見直し、公務員制度改革後の労使交渉を通じた給与改定等により、平成二十五年度に達成するよう努力することとしている。また、基本法第十二条の規定に基づく国民に開かれた自律的労使関係制度の措置については、基本法第四条の規定により、基本法の施行後三年以内を目途として法制上の措置を講ずるものとされており、当該規定を踏まえて対応してまいりたい。

地方公務員の人件費については、各地方公共団体において、安全かつ良質な公共サービスが、確実、効率的かつ適正に実施されるよう、引き続き自主的に行政改革に取り組むことが必要と考えている。また、地方公務員の労働基本権の在り方については、基本法附則第二条第一項に基づき、政府が国家公務員の労使関係制度に係る措置に併せ、これと整合性をもって、検討するものとされており、当該規定を踏まえて対応してまいりたい。

六について

地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)については、制定時の提案理由説明において、「職員の政治的行為の制限の違反に対しては、懲戒処分により地方公務員たる地位から排除することをもって足る」との見地から罰則を付さないこととされている。

政治的行為の制限は、基本的人権にも関わる問題であり、慎重に考えるべき問題であると認識している。

七について

お尋ねの点については、我が国における公務員の人件費に相当する経費の先進諸外国における金額等については把握していないことからお答えすることは困難であるが、経済協力開発機構の「National Accounts of OECD Countries Volume IV General Government Accounts 1996 - 2007」によれば、一般政府総支出における雇用者報酬(公務員以外の者に係る雇用者報酬を含む。以下同じ。)の額及び人口一人当たりの一般政府総支出における雇用者報酬の額は、それぞれ日本が二千六年のデータで三十一兆三千六百四十億円、二十四万五千円、アメリカ合衆国が二千七年のデータで一兆三千九百十八億ドル、四千六百十ドル、連合王国が二千五年のデータで千三百八十一億五千万ポンド、二千二百九十ポンド、フランスが二千七年のデータで二千四百三十二億七千万ユーロ、三千九百四十ユーロ、ドイツが二千七年のデータで千六百七十九億五千万ユーロ、二千四十ユーロであるものと承知している。

なお、我が国における国家公務員の人件費は平成二十二年度予算で約五兆千七百九十五億円であり、平成二十二年度地方財政計画における地方公務員の給与関係経費は約二十一兆六千八百六十四億円である。

八について

国家公務員の総人件費の削減に当たり、政府としては、公務員が意識を変革し、共に改革に取り組み、国家を支える中枢としての誇りを取り戻せるよう、公務員の意欲を高めることや、優秀な人材の確保に意を用いつつ、公務員制度の抜本的な改革を進めることとしている。

九について

現在進めている公務員制度改革は、適材適所の人事を柔軟に行うことを可能とするとともに、能力及び実績に応じた処遇の徹底を図ることにより、意欲や能力の高い公務員が、さらに意欲を高め、能力を発揮できるようにするものであり、御指摘の鳩山内閣総理大臣の発言はこのような改革の趣旨を述べたものである。いずれにしても、政府としては、平成二十一年九月二十九日の閣議における「公務員が天下りをせず定年まで勤務できる環境を整備するなど公務員制度改革を速やかに実施していくこととしております」等との内閣総理大臣の発言を踏まえ、今後、早期退職勧奨の取扱いを含め、定年まで勤務できる環境等の整備の具体的な在り方について検討することとしている。

十について

国公法等改正法案においては、三についてで述べたように、適正な人事が行われるよう配慮しており、御懸念は当たらないものと考える。

また、今年度から導入している人事評価制度における人事評価の基準については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)及び人事評価の基準、方法等に関する政令(平成二十一年政令第三十一号)等に基づき、人事評価は、能力評価及び業績評価によるものとしており、具体的には、能力評価は、職員が発揮した能力の程度を評価することにより、業績評価は、職員が果たすべき役割を果たした程度を評価することにより、それぞれ行うものとしている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1承知していない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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