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高速自動車国道法及び道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する等の法律案に関する質問主意書
衆議院 第174回 第337号お答えすることは困難 ×3検討してまいりたい ×2
質問本文
政府は平成二十二年三月十二日、高速自動車国道法及び道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する等の法律案を閣議決定した。これは、高速道路料金割引のための財源を道路建設にも使えるようにした法案で、民主党が昨年の総選挙で国民に約束したマニフェストの高速道路原則無料化や公共工事の削減にも関わる重要な法案だと考える。
これを踏まえて、次の事項について質問する。
一 この度の法律案によって、インターチェンジやジャンクションの整備、車線の整備、既存の高速道路間を連絡する高速道路の新設と改築、サービスエリアやパーキングエリアの整備が高速道路の利便増進事業として追加された。高速道路料金割引のための財源を使って、新たに高速道路の建設をするのであれば、高速道路の利用者は本来得られるはずだった割引が受けられないこととなり、利用者の理解が得られないと思われるが、内閣としての認識をお聞かせいただきたい。
二 昨年度第一次補正予算において執行停止となった高速道路の四車線化について、今回の財源を使って建設する旨の報道があるが、事実かお聞かせいただきたい。半年で執行停止を解除するのなら、その理由と昨年執行停止にした判断が間違っていたのかについても併せてお聞かせいただきたい。
三 四国の高松道四車線化についての見通しはどうなっているのか具体的にお聞かせいただきたい。また、その際の高速道路四車線化に伴う地元負担についてはどのようにお考えなのかお聞かせいただきたい。更に、四国島内における他の高速道路二車線区間の四車線化について政府としての見通しをお聞かせいただきたい。
四 前原国土交通大臣は平成二十二年三月十二日の記者会見で「事務方に確認したが六月から行うことに問題はないと報告を受けている」と高速道路料金の新しい割引制度について発言されているが、六月に導入予定の新しい割引制度は、現行の割引制度と比較し、普通自動車の平均的な利用者にとって実質値上げになるのか値下げになるのかお教えいただきたい。また、割引財源については、この度の法案による道路建設等、他の用途に転用が進み、もし割引財源がなくなったとすると、新たな割引制度もなくなるとの認識でよいかお教えいただきたい。
五 政府は高速道路を段階的に無料化すると認識しているが、その際には、現在使用されている料金収集ゲートは廃止され、自動車は自由に高速道路に乗り降りできるようになるとの認識でよいかお聞かせいただきたい。また、その際の撤去費用は国が負担するのか、高速道路会社に負担させるのか政府の方針をお聞かせいただきたい。
六 これまでの高速道路の建設は受益者負担で行ってきたと認識しているが、確認を求める。その場合、今後は受益者のみならず、受益者以外の国民の支払う税金によって高速道路を建設するとの方針に変更されたのかお聞かせいただきたい。
七 地方における自動車の保有率は、都会の保有率よりも高いと認識している。平成二十二年六月以降に予定されている高速道路料金の新しい割引制度が実質値上げになるのであれば、それは地方への負担増となり地域経済の活性化を謳う鳩山政権にとっては逆効果となると考える。例えば、地方路線についてのみ割引率を変更する等の、地方への負担が増加しないための柔軟な対策をとる考えがあるかどうかお教えいただきたい。また、全国一律割引にするのであれば、地方路線のミッシングリンク(未開通区間)を優先的に解消する等の考えがあるかどうかもお教えいただきたい。
八 必要な高速道路の整備、高速道路の無料化、公共工事の削減は、全てを実現するのは困難と考えるが、政府としてはこれらの政策について、どのような優先順位をつけ、どのようなタイムスケジュールで実現していくつもりなのかお教えいただきたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
本年三月十二日に国会に提出した高速自動車国道法及び道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する等の法律案(以下「本法案」という。)は、既存の高速道路(高速道路株式会社法(平成十六年法律第九十九号)第二条第二項に規定する高速道路をいう。以下同じ。)の通行者等の利便の増進等を図るため、利便増進事業(道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(昭和三十三年法律第三十四号)第四条第十項に規定する高速道路利便増進事業をいう。以下同じ。)の範囲を拡大するものであり、利便増進事業の実施に当たっては、本法案の趣旨を踏まえ、利用者の理解が得られるよう努めてまいりたい。
二及び三について
御指摘の「報道」が何を指すのか明らかでなく、その内容についてお答えすることは困難であるが、「昨年度第一次補正予算において執行停止となった高速道路の四車線化」については、整備手法の見直しの必要性等を総合的に検討して再検証した結果、繁忙期における渋滞の状況等を踏まえ、関越自動車道の信濃町インターチェンジから上越ジャンクションまでの区間、東関東自動車道の木更津南ジャンクションから富津竹岡インターチェンジまでの区間、東海北陸自動車道の白鳥インターチェンジから飛騨清見インターチェンジまでの区間及び四国横断自動車道の鳴門インターチェンジから高松市境までの区間の四区間を本法案による改正後の利便増進事業により整備することを検討しているところである。この場合において、地方自治体が事業費の一部を負担することは想定していない。
再検証の結果、事業に着手する区間を特定するとともに、これらの区間について、国が施行する事業と会社(道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号。以下「特措法」という。)第二条第四項に規定する会社をいう。以下同じ。)が施行する事業を組み合わせた整備手法から会社が単独で施行する整備手法へと整備手法の見直しを行うこととしたところであり、「昨年執行停止にした判断が間違っていた」とは考えていない。
また、「四国島内における他の高速道路二車線区間の四車線化」については、交通量の増加に応じて事業の実施を検討することとしており、現段階において、その見通しについて明確にお示しすることは困難である。
四について
本年四月九日に国土交通省が発表した「高速道路の再検証結果と新たな料金割引」で示された高速道路の料金(特措法第二条第五項に規定する料金をいう。以下同じ。)の割引及び現在の高速道路の料金の割引については、高速道路の通行者のそれぞれの利用状況によって適用される割引の内容が異なるものであり、両者の比較については、一概にお答えすることは困難である。
また、一についてで述べた本法案の趣旨を踏まえ、本法案による改正後の利便増進事業として高速道路の車線の増設に関する事業等及び高速道路の料金の割引のいずれをも実施することを予定しているところである。
五について
高速道路の料金を段階的に原則として無料化することについては、平成二十二年度に実施する社会実験(本年二月二日に国土交通省が発表した「平成二十二年度高速道路無料化社会実験計画(案)」に基づく社会実験をいう。以下同じ。)の検証結果等を踏まえ検討していく予定であり、御指摘の料金の徴収施設の取扱いについても、併せて検討してまいりたい。
六について
高速道路については、限られた財源の中で早期に整備を図るため、利用者から料金を徴収する有料道路制度を活用してきたところである。
今後の高速道路の整備の進め方については、必要な事業をできるだけ効率的に進めることができるよう検討を行っていく予定である。
七について
「高速道路の再検証結果と新たな料金割引」では、「上限料金制の導入」、「徹底した簡素化」及び「地球環境に配慮」を基本方針として高速道路の料金の割引を見直すこととしており、見直し後の高速道路の料金の割引については、原則として地域による区別なく設定することとしている。なお、平成二十二年度に実施する社会実験では御指摘の「地方路線」の多くを無料化の対象としているところであり、見直し後の高速道路の料金の割引とともに、地域経済へ与える影響等について検証してまいりたい。
今後の高速道路の整備の進め方については、必要な事業をできるだけ効率的に進めることができるよう検討を行っていく予定である。
八について
公共事業については、歳出の中身を徹底的に見直していく必要があると考えている。その上で、高速道路の整備などの大規模な公共事業について、国民にとって本当に必要なものかどうかを見極め、国民の安全を守り、我が国の国際競争力を強化する上で真に必要なインフラ整備を戦略的かつ重点的に進めてまいりたい。併せて高速道路の料金を段階的に原則として無料化することについては、平成二十二年度に実施する社会実験の検証結果等を踏まえ検討していく予定である。
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