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東北自動車道無料化の制度設計に関する質問主意書
衆議院 第177回 第372号検討してまいりたい ×1
質問本文
本年七月一日提出、「東北自動車道無料化開始による混乱に関する質問主意書」(質問第二八九号)で、国として明確な制度設計をせず、ただでさえ疲弊している被災地に丸投げをした単なる思い付きの無料化は無用の混乱を生じるとの警鐘を鳴らしたが、答弁書においては、相変わらず誠意の一片もないものであった。
先月二十八日、東日本高速道路会社が明らかにしたところによると、東日本大震災による被災者を対象に無料化している東北の高速道路について、当初五パーセントと見込んでいた一般車の無料が、約六十パーセントとなり、市町村による被災・罹災証明書の発行が予想を大幅に上回った。また報道によると、先月の三連休中日の十七日には、東北自動車道の仙台南インターチェンジの料金所を起点に三・七キロの渋滞が起き、六月二十日、無料化開始以降において、岩手、宮城、福島三県の高速道路の通行量は一割増え、以前はETCレーン利用八割だったが、一般レーン七割と逆転したという。これにより料金所通過に一時間以上かかる場合もあり、トラック運転者や高速バス利用者から不満の声が上がっている。
予想通りの展開に多くの人が揶揄嘲笑しているが、高速道路料金の割引制度の見直しなどの扱いは、本来震災対策の財源を緊急に確保するためのものであった筈にも拘らず、一旦退いたものを再度持ち出してばら撒こうとする政権与党民主党の体質は、依然大衆迎合主義そのものということであり、猛省を促すものである。この時局においては、被災地の復旧・復興を最優先し、新たな町づくりや雇用創出、また農林水産業の再生など待ったなしの緊急課題に取り組むべきで、復興が本格化すると財政はさらに逼迫することは必至と考える。
従って、次の事項について質問する。
一 前回の質問主意書において、被災・罹災証明書の発行に関して、被災地の各自治体から国に対し不満が相次ぎ、即刻国が責任を持って統一した基準を示すべきと問うたが、東日本高速道路会社が明らかにした「当初五パーセントと見込んでいた一般車の無料が、約六十パーセントとなった」ことや、「無料化開始以降においての渋滞や不満の声」を受けて、政府は自ら制度設計の過ちを認めるのか、菅内閣の見解如何。
二 政府は東日本大震災に対処するため、無料化社会実験の一時凍結により既定経費の千億円減額、料金の見直しによって、二千五百億円を国庫に納付したものの、政権公約に拘泥し、復興対策として今回東北自動車道について再び無料化を行った。これは一旦退いたものを再度持ち出してばら撒いたことになり、誤れるも甚だしいと考えるが、どのように反省をしているのか、菅内閣の見解如何。
三 一及び二に関連し、高速道路の無料化は、平成二十二年度で千億円、今年度で千二百億円の税金を財源に充てるなど多額を要し、受益者以外の赤ちゃんから老人まで負担を強いていることについてどのように捉えているのか、菅内閣の明確な見解如何。
四 これまで高速道路の無料化は、休日や区間において長い渋滞を発生させ、トラックやバスなど営業車輌はもとより、海運、鉄道などの経営に経済的な打撃を与え、世論調査において、多くの国民が無料化は不要とし、被災地の人でさえその実効性については疑問視している。最早東北自動車道無料化は撤回すべきと考えるが、菅内閣の見解如何。
五 一〜四に関連し、この時局においては、無用の混乱を生じる事案は避け、被災地の復旧・復興を最優先し、新たな町づくりや雇用創出、また農林水産業の再生など待ったなしの緊急課題に取り組むべきであり、復興が本格化すると財政はさらに逼迫することは必至と考えるが、菅内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一、二及び四について
平成二十三年六月二十日から実施している東北地方の高速道路(高速道路株式会社法(平成十六年法律第九十九号)第二条第二項に規定する高速道路をいう。以下同じ。)及び地方道路公社の管理する有料道路のいわゆる「無料化」は、東日本大震災の被災者支援及び復旧・復興支援を目的として、道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)第二十四条第一項の規定に基づき、被災者等が使用する車両について料金を徴収しないこととして実施しているところである。この措置は、多くの被災者等に利用されていると認識しているが、料金所出口で渋滞が発生するなどの課題も生じているところであり、今後の取扱いについては、地域の要望、交通状況等を十分に勘案して検討してまいりたい。
三について
高速道路の無料化社会実験については、先の答弁書(平成二十三年七月一日内閣衆質一七七第二七〇号)一から四までについての第三段落でお答えしたとおりである。
五について
御指摘の新たなまちづくりや雇用創出、農林水産業の再生などを含め、国による復興のための取組の全体像や復旧・復興に必要な事業の規模、財源確保の方法については、「東日本大震災からの復興の基本方針」(平成二十三年七月二十九日東日本大震災復興対策本部決定)において明らかにしているところである。
復旧・復興に必要な事業の規模については、具体的には、当初五年間の「集中復興期間」の事業規模を国・地方の公費分で少なくとも十九兆円程度と見込んでいるところであり、その財源については、平成二十三年度第一次補正予算等及び第二次補正予算における財源に加え、歳出の削減、国有財産売却のほか、特別会計、公務員人件費等の見直しや更なる税外収入の確保及び時限的な税制措置により十三兆円程度を確保することとしている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。