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高速道路無料化による事故の急増に関する質問主意書

衆議院 第177回 第44号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2011年2月4日
内閣転送 2011年2月9日
答弁書受領日
2011年2月15日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 951字/答弁 1,043字

質問本文

高速道路の無料化実験が始まった昨年六月から半年間で、我が青森県内の高速道路での交通事故は計百十二件、前年同期比一・六倍にのぼることが、同県警高速隊のまとめでわかった。その内、八戸自動車道・百石道路と、青森自動車道の二区間で今年三月まで通行料が無料になっており、この二区間においての人身・物損事故は計三十五件で、前年同期の十八件から二倍近くに急増している。

民主党は一昨年の衆議院総選挙でのマニフェストで、高速道路原則無料化を謳い、昨年の参議院選挙では、段階的に原則無料化としたが、本州四国連絡道路料金の別料金体系を検討するなど、その都度変節し、公約違反となっている。この無料化により、毎年一・三兆円の税金を使うことになり、国民一人当たり一万円以上の負担が生じ、しかも全く高速道路を利用しない国民まで負担を強いることになる。あまつさえ、利用者の生命に関わる事故が急増したのでは、本末転倒と言わざるを得ないと考える。

従って、次の事項について質問する。

一 昨年六月から半年間で、高速道路での事故発生状況は、全国的にどのようになっているのか詳細に示されたい。

二 高速道路の無料化実験により、事故件数が急増していることに対してどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。

三 実験的な段階とはいえ、高速道路での事故が急増していることから、民主党のマニフェスト通りに原則無料化した場合について、事故件数がどのくらいになるのか、シミュレーションをし、その結果を国民に示すべきではないのか、菅内閣の見解如何。

四 一〜三に関連し、事故件数が急増した地域等に対して、国として今後どのような対応をしていくのか、菅内閣の見解如何。

五 積雪地帯などでの凍結した冬の路面は非常に危険であるが、国として今後どのような対応をしていくのか、菅内閣の見解如何。

六 現状における高速道路の無料化は、税金を財源に充て、利用者以外の赤ちゃんから老人まで負担を強いて、その上、利用者の生命に関わる事故が急増している元凶となっていることをどのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。

七 高速道路会社の民営化と受益者負担の原則は堅持し、さらに利用しやすい料金体系と利便性の向上を図っていくべきと考えるが、菅内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

警察庁の統計によると、高速道路(高速道路株式会社法(平成十六年法律第九十九号)第二条第二項に規定する高速道路をいう。以下同じ。)の無料化社会実験(以下単に「無料化社会実験」という。)が開始された平成二十二年六月二十八日から同年十二月三十一日までの間の高速自動車国道等(高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第四条第一項に規定する高速自動車国道及び道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第百十条第一項の規定により国家公安委員会が指定する自動車専用道路をいう。)における交通事故(人の死傷を伴うものに限る。以下同じ。)の発生件数は六千七百六十九件(対前年同期比二百八十二件増)、死者数は百十四人(対前年同期比十四人増)、負傷者数は一万千五百三十六人(対前年同期比百一人増)である。

なお、平成二十二年六月二十八日から同年十二月三十一日までの間の、無料化社会実験が行われた高速道路の区間(以下「対象区間」という。)における交通事故の発生件数は四百二十二件(対前年同期比二百五十三件増)、死者数は十二人(対前年同期比八人増)、負傷者数は六百八十九人(対前年同期比四百八人増)である。

二から四まで及び六について

無料化社会実験は、高速道路の料金(道路整備特別措置法(昭和三十一年法律第七号)第二条第五項に規定する料金をいう。)を原則として無料化することによる地域経済への効果、渋滞や環境への影響、他の交通機関への影響等、そのメリット・デメリットを総合的に検証するための社会実験として行っているものであるが、無料化社会実験が交通事故の発生件数等に及ぼす影響については、今後、対象区間における交通量や交通事故の発生件数等とともに、一般道路における交通量や交通事故の発生件数等も踏まえて、総合的に検証を行う必要があると考えている。

五について

高速道路については、路面の凍結対策として、高速道路会社(道路整備特別措置法第二条第四項に規定する会社をいう。以下同じ。)が除雪や凍結防止剤の散布等を行っているところである。国土交通省としては、今後とも適切な道路管理が行われるよう、高速道路会社を指導してまいりたい。

七について

今後の高速道路の料金制度の在り方については、地方の意見も踏まえた利用しやすい料金制度とするという観点、及び高速道路の有効活用、渋滞の緩和、交通需要の調整、地域振興等を図るという観点から、そのための財源の確保の在り方も含め、引き続き検討していくこととしている。

衆議院の原文

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