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「賠償機構法案に関する文書について」に関する質問主意書

衆議院 第177回 第376号

提出者
みんなの党
提出日
2011年8月5日
内閣転送 2011年8月10日
答弁書受領日
2011年8月15日
提出から10日
答弁の項目数
6
質問 1,200字/答弁 1,781字

質問本文

平成二十三年八月二日付の経済産業大臣政務官中山義活氏から衆議院経済産業委員会の理事懇談会に示された報告である「賠償機構法案に関する文書について」に関し、以下質問する。

一 当該文書においては、「八月一日の参・復興特別委員会においてみんなの党松田議員が配布した文書は、本年7月下旬の衆・復興特別委員会での「賠償機構法案」に関する与野党修正協議が本格化する前、これに先立って、与党の求めに応じて、政府の考えを説明するために、内閣官房の担当室において作成した文書と承知している」とされているが、

(一) 内閣官房で作成した文書の位置づけ、扱い、使い方等について、何故、経済産業省の政務官が回答するのか。

当該内閣官房の担当室等の政府の職員から、

(二) 与党の求めに応じて当該文書を与党の国会議員に渡した事実はあるか。

(三) 当該文書を野党の国会議員に渡した事実はあるか。

(四) 当該文書を作成の過程、作成後のいずれかにおいて経済産業省に渡した又はその文書の内容について少しでも知らせた事実はあるか。

二 閣議決定された法案に対し、法案修正のポイントを記した文書を作成して国会議員に渡すことを菅内閣においては認めているのか。

三 「与党の求めに応じて、政府の考え方を説明するために内閣官房の担当室において作成した文書」とのことだが、与党議員から、具体的にどういう依頼を受けたのか、詳細に答弁されたい。

四 内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官は、当該与党の依頼、当該与党の求めを踏まえて作成した当該文書の提出について、了解していたのか。

五 職員が、政府の閣議決定した法案について、修正を与党議員に提案することは、職務にあたるのかについて、内閣総理大臣、内閣官房長官、内閣官房副長官らが知っていた場合、知らなかった場合のそれぞれの場合について答弁されたい。

六 原子力損害賠償支援機構法案に関して、経産省の職員または内閣官房の担当室の室員が自民党の議員と本年六月下旬以降話をしたことはあるのか。誰が誰といつどこで会ったのかについて答弁し、及びそのやりとりの詳細を説明されたい。

七 政府の考えを説明するために作成された当該文書において、

(一) 「東京電力に対する支援について勘定区分を設ける場合、会計上、東京電力への支援と認められず、債務超過と認定される」とされているが、政府として、原子力損害賠償支援機構法案の枠組みがなければ現時点において東京電力が債務超過になると認識しているのか。

(二) 「機構法案では、・・・会計上、債務超過とならない仕組みとなっている」とされているが、原子力損害賠償支援機構法案においては、東京電力が債務超過とならないような仕組みとしたということなのか。

八 当該文書で示された法案の修正ポイントと同法案の修正点がほぼ一致しているのは偶然の一致なのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一の(一)について

御指摘の文書については、平成二十三年七月二十六日の衆議院東日本大震災復興特別委員会において、柿澤未途衆議院議員(以下「柿澤議員」という。)から、「経済産業省さんがつくったとされる、自民党に根回しをしたときに使ったというペーパーがあります。」との発言がなされ、さらに、同年八月一日の参議院東日本大震災復興特別委員会において、松田公太参議院議員から、当該文書を配布した上で、修正案発議者として答弁に立った西村康稔衆議院議員(以下「西村議員」という。)に対する質疑の中で、柿澤議員の発言も引用しつつ、「西村議員は多分見覚えがあるんじゃないかなというふうに思いますけれども」との発言がなされたところである。

これを受けて、同日、衆議院経済産業委員会の理事懇談会の場において、同委員会の理事である西村議員から、中山経済産業大臣政務官に対して、事実関係の調査を行い、その結果を同理事懇談会に報告するよう求めがあり、これに対して同月二日に同大臣政務官が回答したものである。

一の(二)及び(三)について

御指摘の文書は、原子力損害賠償支援機構法案(以下「法案」という。)に関する与野党の修正協議が本格化する前に、これに先立って、与党において法案の修正協議を担当していた国会議員(以下「担当与党議員」という。)からの求めに応じて、政府の考え方を担当与党議員に対して説明するため、内閣官房の担当室(以下「担当室」という。)において作成し、担当与党議員に手交しているが、野党において法案の修正協議を担当していた国会議員に対しては手交していない。

一の(四)について

担当室から、経済産業省も含め、関係する省庁の担当者に対して当該文書を手交している。

二から五まで及び八について

御指摘の「政府の閣議決定した法案について、修正を与党議員に提案すること」については、担当与党議員から、国の責任の明記や勘定区分の導入等、自由民主党から提示された法案の条文修正に係る具体的な論点について、政府としての考え方を説明してほしいとの依頼を受け、担当室が対応したものであって、担当室から、法案の修正を行うように、担当与党議員に対して提案したものではない。

一般に、政府提出の法律案の修正協議が与野党間で行われるに当たって、与党から政府内の担当部局に対して意見照会が行われた場合には、当該法律案を担当する大臣等の指示の下で、担当部局の職員が照会に対応してきている。今般の事例においても、修正協議の状況について、法案を担当し、担当室の事務を所掌する海江田原子力経済被害担当大臣等に随時相談しつつ、担当室において対応を行っていたものであり、これは担当室の職員の職務の範囲内である。なお、当該文書に示された基本的な考え方は、海江田原子力経済被害担当大臣等が国会において答弁してきた内容に基づくものである。

六について

政府は、平成二十三年六月十四日に法案を閣議決定し、同日に国会に提出しており、以降、法案について国会において御審議いただくため、衆議院及び参議院の東日本大震災復興特別委員会等に所属する国会議員を中心に、法案の内容及び必要性等について説明を行ってきているが、具体的に誰が誰といつどこで会ったのか等については、先方との関係もあり、お答えを差し控えたい。

七について

原子力損害賠償支援機構法(平成二十三年法律第九十四号)の枠組みは、大規模な原子力災害が生じた際には、単独の原子力事業者のみでは巨額の損害賠償等に対応しきれないとの現実を踏まえ、全ての原子力事業者による相互扶助を基本的な考え方とするものである。

仮に、相互扶助の考え方に基づかず、原子力損害賠償支援機構において、一原子力事業者の賠償支援に係る勘定のみを区分して管理する場合には、会計上の扱いとして、当該機構に対して将来にわたり納付することになる負担金の全てを当該事業者が一度に債務として認識することを求められるおそれがあり、その場合、当該事業者は債務超過に陥るなど経営が立ちゆかなくなり、結果として、損害賠償や事故処理に支障を来すおそれが生じることとなると認識している。

政府としては、同法の枠組みが続く限りにおいては、東京電力株式会社が債務超過に陥ることによって損害賠償支払が滞るということは想定していない。

衆議院の原文

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