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東日本大震災により被災した民間医療機関への公的支援に関する質問主意書
衆議院 第177回 第438号お答えすることは困難 ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×3
質問本文
東日本大震災では多くの医療機関が被災した。被害の大きい岩手、宮城、福島の三県においては、建物が全壊、又は一部が損壊した病院は三百、医科と歯科を合わせた診療所では実に千百七十四にも達した。政府においては、医療機関の災害復旧に係る国庫補助率の引上げ等を行ったが、その対象となる医療機関は、公的医療機関又は救急医療等の政策医療を担う一部の民間医療機関に限定されており、地域医療を担ってきたこれら多くの民間医療機関の再建は大きく遅れている状況にある。言うまでもなく、地域医療、特に日常的な診療機能は、診療所を中心とした民間医療機関に支えられており、このような医療機関の再建の遅れは、被災地の復旧・復興の遅れにつながると危惧するところである。そこで、以下の点につき、質問する。
一 岩手県の医療機関の被害金額は三百三十三億円、うち、民間医療機関の被害は百二十六億円と報道されている。東日本大震災により被災した民間医療機関の再建に向けた国の財政支援策については、既存の「医療施設近代化施設整備事業」により、費用の三分の一の国庫補助が行われているに過ぎず、十分と言えるのか疑問も生じる。岩手、宮城、福島の三県における民間医療機関の被害金額を示されたい。また、三県で被災した民間医療機関に対する支援の強化が必要と考えるが、国庫補助の積み上げの正確な金額を明らかにされたい。
二 阪神・淡路大震災の復旧・復興における教訓として、地域医療を担う民間医療機関に対する支援が十分でなかったと指摘する意見がある。被災地の地域医療を確保するため、民間医療機関を対象に、これまでにない大規模な財政支援策を講じるべきと考えるが、政府の見解を伺いたい。また、「医療施設近代化施設整備事業」の補助対象を明らかにされた上で、要件を緩和し、被災地については全ての民間医療機関に対して国庫補助が実施されるようにすべきと考えるが、政府の見解を伺いたい。
三 岩手、宮城、福島の三県に対しては、「地域医療再生臨時特例交付金」の上限額である百二十億円を交付することとしているが、岩手県においては、このうちの基礎額といわれる十五億円を活用し、診療所の再建費用等に対して助成すると承知している。被災地の民間医療機関を対象とした助成制度として活用するため、基礎額といわれる部分だけではなく、地域医療再生臨時特例交付金の百二十億円全体の弾力的運用を可能とすべきと考えるがどうか。また、被害が大きい三県に対する地域医療再生臨時特例交付金を拡充することについて、政府の見解を伺いたい。
四 今回の津波被害では、医師を始めとした多くの医療従事者が被災した。津波被害の大きかった沿岸部は、元々、医師、看護師等の医療従事者が不足し、医療過疎と言われる地域もある。今回の震災を機に、被災地から医療従事者が流出し、医療過疎に拍車がかかることが懸念されるところである。現在、雇用保険の失業等給付の特例措置などにより、支援を受けている医療従事者もいると承知しているが、流出防止策としては十分とは言えない。被災地の地域医療を確保していくため、医療従事者への生活支援策や雇用の確保策の充実が求められているが、政府の取組状況及び今後の拡充策について伺いたい。
五 平成二十三年八月二十四日に開催された中央社会保険医療協議会で、大塚厚生労働副大臣から、「平成二十四年度診療報酬改定において、被災地の医療機関に対して特別に加算する措置を講じる、これにより患者の一部負担金も上昇するが、災害救助法等のスキームを活用し、公費などで負担を軽減する」との提案があったと報道されている。その事実関係と、提案内容の詳細を明らかにされたい。また、災害救助法のスキームを活用した公費の投入の法的な問題点の有無について政府の見解を伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの東日本大震災により被災した岩手県、宮城県及び福島県内の民間医療機関の被害金額については、把握していない。
また、お尋ねの医療施設近代化施設整備事業における具体的な交付予定額については、現時点においても、医療機関からの交付申請を受け付けている状況であることから、お答えすることは困難である。
二について
平成二十二年度第一次補正予算において計上した、高度・専門医療機関や救急救命センターの整備・拡充等の医療機関の機能強化を図るための地域医療再生臨時特例交付金については、各県の地域医療再生計画に定める民間医療機関に対する支援のための事業に活用が可能であり、岩手県、宮城県及び福島県に対しては申請に応じてそれぞれ交付額の上限である百二十億円まで交付することとしている。
さらに、平成二十三年度第一次補正予算において、被災した医療機関の復旧のための経費として医療施設等災害復旧費補助金を約三十六億円計上するとともに、補助対象となる民間医療機関に災害拠点病院等を追加したところである。
今後とも、地域の実情を踏まえた更なる支援策について検討してまいりたい。
また、お尋ねの医療施設近代化施設整備事業の補助対象は、被災したへき地医療拠点病院、二次及び三次救急医療機関、周産期医療施設並びに精神科病院等が、療養環境の改善や機能強化等を行う場合の建て替え、改修等に要する費用である。当該事業は、医療資源の効率的な再編及び地域医療の確保に配慮しつつ患者の療養環境の改善を図ること等を目的としているため、全ての民間医療機関を対象とすることは考えていない。
三について
地域医療再生臨時特例交付金については、各県の地域医療再生計画に定める民間医療機関に対する支援のための事業に活用が可能であり、また、岩手県、宮城県及び福島県に対する同交付金の更なる拡充については、地域の実情を踏まえつつ検討してまいりたい。
四について
お尋ねの医療従事者への生活支援策や雇用の確保策については、都道府県に対して、失業者のための一時的な雇用の場を創出する雇用創出基金事業の活用を促すほか、東京都を除く災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)の適用地域に所在する事業所の事業主に対して、従業員の雇用の維持を支援する雇用調整助成金の支給要件の緩和等の特例措置を実施しているところである。
また、医療関係団体との連携による被災地の医療機関への医療従事者の中長期的な派遣や被災地の医療機関による臨床研修医の確保に向けた取組を支援し、被災地における医療提供体制の確保に努めているところである。
今後とも、地域の実情を踏まえた更なる支援策について検討してまいりたい。
五について
お尋ねの平成二十三年八月二十四日の中央社会保険医療協議会総会における大塚厚生労働副大臣の発言は、東日本大震災の被災地を訪問して医療関係者等との意見交換を行った同協議会委員から、被災地の医療機関の状況等を踏まえた診療報酬上の対応策として、「被災地における特例加算については、補助金や補償との役割分担を踏まえて、財源も含めて改定時までに検討することとしてはどうか」との報告が行われたことを踏まえ、被災地における診療報酬上の対応策については、選択肢を狭めることなく幅広く議論を行うべきであるという趣旨でなされたものと承知している。
被災地における診療報酬の特例加算については、今後、患者や医療保険の保険者の負担等にも留意しつつ、中央社会保険医療協議会において議論されることとなっている。
なお、災害救助法による医療は、災害の発生により被災者が医療を受けることができない場合に応急的にこれを提供し、被災者の保護を図ることを目的とするものである。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×1承知していない ×1検討してまいりたい ×3
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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