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被災自治体における住宅再建の独自支援に関する質問主意書
衆議院 第180回 第392号
質問本文
昨年七月二十九日、「東日本大震災からの復興の基本方針」が策定され一年が過ぎたが、報道によると、国の「防災集団移転促進事業」の対象から外れた被災者に対し、岩手、宮城両県の沿岸二十七市町村のうち十四市町が、家屋・土地の取得や住宅ローンの利子補給、土地の嵩上げ、宅地の復旧・修繕、二重ローンなどについて、独自の支援策を講じていることが分かった。
自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた者の生活の再建を支援する「生活再建支援金」は、阪神淡路大震災を機に平成十年に創設されたが、平成十二年の鳥取県西部地震では、当時の同県知事が、最大三百万円の補助制度を創設、平成十五年には宮城県北部地震で同県が住宅建設に百万円を補助し、次々と県レベルの独自支援が行われたことを受けて見直され、現在、国が住宅再建に最大三百万円支給するに至っている。しかし、地域によっては、被災規模が過大であり、災害危険区域に指定される集団移転地域と現地再建地域と区分され、住宅再建に対する国の各支援事項における適用に格差が生じ、また、独自に定住支援策を講じたものの、当該自治体以外からの転居世帯にも対象を拡げ、周辺の自治体から、地元で再建を断念した被災者の流出が加速すると懸念されるなど、自治体間の支援格差も浮き彫りになっていると聞く。
「防災集団移転促進事業」では、実質的な国の負担率を特別交付税の補填措置を含め嵩上げしたものの、その負担額には上限があり、これを超えた場合は自治体で負担することになる。昨年同時期における被災地では、想像を絶する被害の規模に財政が破綻すると警鐘を鳴らしていたが、国として対象以外の被災者に対する支援措置について、可能な限り公平に講じることが必要と考える。
従って、次の事項について質問する。
一 国の「防災集団移転促進事業」の対象から外れた被災者に対し、岩手、宮城両県の沿岸二十七市町村のうち十四市町が、家屋・土地の取得や住宅ローンの利子補給、土地の嵩上げ、宅地の復旧・修繕、二重ローンなどについて、独自の支援策を講じているが、どのように捉えているのか、野田内閣の見解如何。
二 一に関連し、七月七日、仙台市での会合において、被災自治体から国に対し、住宅再建の支援強化を求めたが、平野復興大臣は、「制度の見直しは簡単ではない」と答えたとしている。簡単ではないとする理由は奈辺にあるのか、野田内閣の具体的な見解如何。
三 一及び二に関連し、地域によっては、被災規模が過大であり、災害危険区域に指定される集団移転地域と現地再建地域と区分され、住宅再建に対する国の各支援事項における適用の格差や自治体間の支援格差が生じているが、国としてどのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。
四 一〜三に関連し、自治体によっては宅地の嵩上げ工事において最大二十万円を独自に補助するものの、「少額のため諦めた」と不満の声が上がっている。都市計画事業については、国の全面的な財政支援が必要と考えるが、野田内閣の見解如何。
五 一〜四に関連し、「防災集団移転促進事業」では、実質的な国の負担率は特別交付税の補填措置を含め嵩上げしたものの、その負担額には上限があり、これを超えた場合は自治体で負担することになる。このような被災地では、国の補助拡大がなければ破綻するのではないかと危惧するが、どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
六 一〜五に関連し、国として対象以外の被災者に対する支援措置について、可能な限り公平に講じることが必要と考えるが、今後どのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。
右質問する。
政府答弁書
一から三まで及び六について
東日本大震災の被災地の地方公共団体において、御指摘の「独自の支援策」が講じられていることは承知しているが、政府としては、被災者生活再建支援法(平成十年法律第六十六号)に基づく被災者生活再建支援制度、集団移転促進事業(防災のための集団移転促進事業に係る国の財政上の特別措置等に関する法律(昭和四十七年法律第百三十二号。以下「法」という。)第二条第二項に規定する集団移転促進事業をいう。以下同じ。)、独立行政法人住宅金融支援機構による災害復興住宅融資、がけ地近接等危険住宅移転事業等により、東日本大震災の被災者の生活又は住宅の再建を支援しているところである。また、これに加えて、東日本大震災による被害が甚大で広範囲にわたったこと等に鑑み、例えば、四及び五についてで述べるとおり、被災地の土地のかさ上げに係る対策の充実等も図っており、これらの支援は、それぞれの制度の趣旨等に応じた適切な内容となっているものと認識している。今後とも、被災地の地方公共団体とも連携を図りつつ、被災者の住宅の再建を適切に支援してまいりたい。
四及び五について
東日本大震災の被災地の地方公共団体等が実施する都市計画事業については、平成二十三年度第三次補正予算において、津波復興拠点整備事業を新たに創設し、一定の要件を満たす場合には、当該事業の区域内の土地のかさ上げに要する費用を東日本大震災復興交付金の交付の対象にするとともに、被災市街地復興土地区画整理事業においても、一定の要件を満たす場合には、当該事業の区域内の土地のかさ上げに要する費用を考慮し、同交付金の交付限度額を引き上げる措置を講じたところである。
また、東日本大震災の被災地の地方公共団体が実施する集団移転促進事業のうち、復興交付金事業計画(東日本大震災復興特別区域法(平成二十三年法律第百二十二号)第七十七条第一項に規定する復興交付金事業計画をいう。)に記載された集団移転促進事業については、一戸当たりの東日本大震災復興交付金の交付額の上限を撤廃するとともに、住宅団地(法第二条第二項に規定する住宅団地をいう。)の用地取得及び造成に要する経費に係る同交付金の交付限度額を引き上げるなどの措置を講じ、被災地の地方公共団体の負担の軽減を図ってきたところである。
政府としては、今後とも、被災地の地方公共団体とも連携を図りつつ、被災者の住宅の再建を適切に支援してまいりたい。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。