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被災地における生活再建と復興まちづくりに関する質問主意書

衆議院 第179回 第13号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2011年10月27日
内閣転送 2011年10月31日
答弁書受領日
2011年11月4日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 1,356字/答弁 2,058字

質問本文

木村太郎    江渡聡徳

被災地における生活再建と復興まちづくりに関する質問主意書

自由民主党は、東日本大震災から七ヶ月過ぎた十月十七日、宮城県において、「絆、がんばろう東北」の掛け声の下、未だ不自由な暮らしを余儀なくされている仮設住宅に住む方々を直接慰問し、地元の身近な問題や復興のためのまちづくりなどについて、率直な意見を拝聴した。

壊滅的な被害を受けた被災地が復興・再生していくための課題は依然多く残されており、政府のこれまでの被災地における復旧・復興などの対応に関して、地域住民は将来への不安や様々な不満が益々高まっていることが分かった。

従って、次の事項について質問する。

一 「地元自治体から、多重防御による大津波対策や安全な避難場所と避難経路の確保などの復興計画を提示しているが、国の対応が遅い」との声があるが、どのように反省しているのか、野田内閣の見解如何。

二 壊滅した六集落のうち四集落が集団移転することになっているが、復興住宅の用地確保が容易ではなく、復興計画の検討と同時に用地選定を進めなくてはならない地域もある。工期など考慮すると今年度内に着工しなければ、多くの被災者が二年の期間で仮設住宅を退去した後の復興住宅が確保できなくなる恐れが生じるが、どのように対応していくのか、野田内閣の明確な見解如何。

三 地震保険について、建物は半壊との認定だったが、支払保険金は時価の五十パーセントに留まり、簿価が多大であったため、その建て替え費用の負担が困難な場合において、国としてどのような対応をしていくのか、野田内閣の見解如何。

四 三に関連し、地震保険に加入していなかった被災者に対して、どのような支援をしていくのか、野田内閣の見解如何。

五 被災地では、学校への通学路において、日没時間が早く街灯もない。児童・生徒達の安全確保について、国として、どのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。

六 仮設住宅について、地域によっては、雪対策などに関して玄関が二重構造や高床になっており、それぞれの地域によって仮設住宅の仕様や設備が違い格差を生じている。また、お風呂の追い炊き機能がなく、水が無駄になり、公平性、経済性の観点からどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

七 復興特区も遅々として進まず、今年度第三次補正予算もこれからという状況は異常事態として、政府のスピード感の欠落を指摘し、いくら被災地で復興計画を作っても、財源の裏付けがないため何も手が付けられない現状の中、雇用においても年齢制限などにより被災者の就労が儘ならず約六割が無職である。また、近くに保育園がなく、就労意欲はあるものの、安心して働けない人達も多いと聞くが、国としてどのように支援していくのか、野田内閣の見解如何。

八 大震災で家屋は無事だったが、事業所が損壊した経営者にとっては、生活再建支援制度の対象から外れ、義援金の分配すらない。漁業や農業者を支援する無利子の金融支援制度はできているが、商店や企業、自営業者に対しては無利子制度がなく、設備や営業車購入など再建の際においては、利子の掛かる二重ローンしか残された道はないが、公平性の観点からどのように対応していくのか、野田内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、今国会に提出した平成二十三年度第三次補正予算において、被災地の地方公共団体が策定を進めている復興計画を実現するための所要の経費の計上等を行っているところであり、今後とも、被災地の地方公共団体のニーズの把握に努めるとともに、被災地の本格的な復興に向けて適切に支援を行ってまいりたい。

二について

御指摘の「復興住宅」の確保については、平成二十三年度第一次補正予算において、地方公共団体が行う被災者に賃貸する公営住宅の整備に要する費用に対する助成に必要な経費を計上しており、特に、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律(昭和三十七年法律第百五十号)第二十二条第一項の規定による国の補助の対象となる公営住宅について、その用地の取得及び造成に要する費用の一部を新たに補助することとしたところである。加えて、今国会に提出した平成二十三年度第三次補正予算において、被災者に賃貸する公営住宅等の整備を推進するため、その整備に係る国による調査に要する費用等、必要な経費を計上している。また、応急仮設住宅の存続期間については、東日本大震災についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令(平成二十三年政令第十九号)により、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)による応急仮設住宅の存続期間の延長に関する特例措置を適用できることとしたところである。

政府としては、今後とも、被災者が恒久的な住宅を確保できるよう、地方公共団体が行う様々な取組を支援してまいりたい。

三及び四について

東日本大震災により住宅に甚大な被害を受けた被災者に対しては、地震保険の加入者であった場合には保険金が支払われるほか、被災者が自力で住宅を再建する場合には、地震保険の加入の有無にかかわらず、独立行政法人住宅金融支援機構による災害復興住宅融資、所得税の住宅ローン控除(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第四十一条第一項に規定する住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除をいう。)等により支援しているところであり、政府としては、今後とも、これらの施策を通じて被災者の居住の安定の確保に努めてまいりたい。

五について

文部科学省においては、関係する県教育委員会等に対し、登下校時の児童生徒等の安全確保について十分配慮がなされるよう依頼するとともに、通学が困難となった児童生徒等のためのスクールバスの運行経費について、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金等による支援を行っている。

また、国土交通省においては、被災地における道路管理者が行う街灯の設置等の道路交通環境の整備に対し、社会資本整備総合交付金等による支援を行う予定である。

六について

災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)に基づき供与される応急仮設住宅については、各県が定めた応急仮設住宅の構造に係る仕様によるものと同等以上のものとなるよう、各県において業者にその建設を発注しているものであるため、建設する地域や建設を行う業者の差異等により、その仕様や設備が異なっている。

厚生労働省においては、被災者の応急仮設住宅における生活環境の改善を図るため、冬の寒さ対策に関しては、断熱材の追加やエアコンディショナーの追加設置等の費用の一部について、同法に基づく国庫負担の対象となる旨を関係各県に対して通知している。

また、この他の設備等についても、構造上の理由で完成後に設備等の追加的な整備を行うことが困難な場合を除き、同法に基づき追加的な整備を進めるよう、同省から関係各県に対して依頼しているところである。

引き続き、応急仮設住宅における生活環境の改善に向け、必要な取組を進めてまいりたい。

七について

お尋ねについては、被災者の雇用の維持・確保や生活の安定の確保のために、被災者等就労支援・雇用創出推進会議が取りまとめた「「日本はひとつ」しごとプロジェクト」に基づき、復旧事業の推進、ハローワークによる就職支援の強化等に努めてきているところである。

今後の復興段階では、平成二十三年十月二十五日に同会議が取りまとめた「「日本はひとつ」しごとプロジェクト フェーズ3(第3段階)」に基づき、被災地における本格的な安定雇用や全員参加、世代継承等の理念に沿った質の高い雇用を生み出すため、政府としては、地域の強みである農林水産業や製造業等の復興に向けた産業政策と一体となった雇用面の支援、若者、女性、高齢者、障害者等の雇用機会の確保や保育所の復旧等に取り組んでまいりたい。

八について

お尋ねについては、平成二十三年度第一次補正予算において、株式会社日本政策金融公庫等が実施する「東日本大震災復興特別貸付」により借入れを行う中小企業者のうち、地震、津波等により事業所が全壊又は流失した者等を対象として、その借入時に遡って利子補給を行うことにより当該借入れに係る利子の支払負担を零とする「特別利子補給制度」を措置しているところである。

衆議院の原文

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