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安全保障についての憲法の本旨に関する質問主意書

衆議院 第189回 第226号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2015年5月11日
内閣転送 2015年5月13日
答弁書受領日
2015年5月19日
提出から8日
答弁の項目数
2
質問 1,136字/答弁 693字

質問本文

一 憲法から導き出された「専守防衛」の考え方については、平成十七年の防衛白書で定義が以下のように示されている。「相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限にとどめ、また、保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るなど、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢をいう」。政府が今回容認した集団的自衛権行使において、新三要件が満たされ武力行使に踏み切る場合、「相手から武力攻撃を受けたときにはじめて防衛力を行使する」ということにはならないと理解する。防衛白書にある専守防衛の定義を変更したと理解してよろしいか。であれば、新しい「専守防衛」の定義をお示し願いたい。

二 かつて幾度となく、国会で政府は、現憲法では、海外での武力行使はできない、と答弁をしている。

例えば、平成四年二月十九日衆議院予算委員会で、宮澤喜一総理(当時)は、「我が国が海外において武力行使をするということは、これは許されないことである」との答弁、また、平成三年十二月五日参議院国際平和協力等に関する特別委員会で宮澤喜一総理(当時)は、「我が国は、憲法によりまして軍事大国にならないことを決心いたしておりますし、また憲法九条もございまして、国権の発動としての武力行使をすることは海外においてできないという、これはもう確固としたことでございます」との答弁もある。

しかし、今回の集団的自衛権行使容認では、新三要件を満たせば、海外での武力行使が可能となる。これは従来の国会答弁が変更されたと理解してよろしいか。

三 平成二十七年三月三日衆議院予算委員会において安倍総理は「はっきりとお答えをさせていただきたいと思います。従来より、政府は、いわゆる海外派兵、すなわち、武力行使の目的を持って、武装した部隊を他国の領土、領海、領空へ派遣することは、一般に自衛のための必要最小限度を超えるものであって、憲法上許されない、こう解釈をしてきたところでございまして、この自衛の中には、当然個別的、集団的両自衛権が入るわけでございまして、新三要件のもとでも、この見解には全く変わりはない」と答弁されている。

この答弁との整合性について、政府が国会で幾度となく例示された案件であるホルムズ海峡での機雷掃海についてお尋ねする。新三要件が満たされて集団的自衛権に基づき武力行使が容認され、武力行使としての機雷掃海がホルムズ海峡で実施された場合、他国の領海・領域での機雷掃海はしないと理解してよろしいか。

ホルムズ海峡の最狭部は、公海は存在せず、他国の領海となるが、この答弁を厳守すれば、他国の領海での武力行使たる機雷掃海は不可能となる。この理解でよろしいのか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

「専守防衛」とは、相手から武力攻撃を受けたとき初めて防衛力を行使し、その態様も自衛のための必要最小限にとどめ、また保持する防衛力も自衛のための必要最小限のものに限るなど、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢をいうものであり、我が国の防衛の基本的な方針である。「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」(平成二十六年七月一日閣議決定)においても、憲法第九条の下で許容される「武力の行使」は、あくまでも、同閣議決定でお示しした「武力の行使」の三要件(以下「新三要件」という。)に該当する場合の自衛の措置としての「武力の行使」に限られており、我が国又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃の発生が前提であり、また、他国を防衛すること自体を目的とするものではない。このように、「専守防衛」は、引き続き、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢をいうものであり、政府として、我が国の防衛の基本的な方針である「専守防衛」を維持することに変わりはない。

二及び三について

従来から、武力行使の目的を持って武装した部隊を他国の領土、領海、領空へ派遣するいわゆる「海外派兵」は、一般に、自衛のための必要最小限度を超えるものであって、憲法上許されないが、他国の領域における武力行動でいわゆる自衛権発動の三要件に該当するものがあるとすれば、憲法上の理論としては、そのような行動をとることが許されないわけではないと考えてきており、このような考え方は、新三要件の下で行われる自衛の措置としての「武力の行使」にもそのまま当てはまるものと考えられる。

衆議院の原文

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