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「車中泊」を前提とした防災計画に関する質問主意書

衆議院 第190回 第309号

提出者
民進党・無所属クラブ
提出日
2016年5月27日
内閣転送 2016年6月1日
答弁書受領日
2016年6月7日
提出から11日
答弁の項目数
3
質問 1,354字/答弁 694字

質問本文

本年四月十四日以降に発生した熊本を中心とする地震では、余震への恐怖から避難場所を自家用車の中に求め、「車中泊」をした人が多かった。発生から一か月以上経過した五月に入ってもなお、狭い車内で生活している人たちがいるという。

五月十三日付毎日新聞によると、熊本県益城町は、五月九日までに町内の指定避難場所を再編し、屋外避難者に避難所への移動を勧めたが、それでも県産業展示場・グランメッセ熊本など町内の駐車場には十一日の時点で七百人以上が車中泊をしているという。熊本を中心とする地震では、五月十一日現在で十九人が地震関連死とみられており、そのうち六人が車中泊をしていた。同新聞では、内閣府が取材に対し、車中泊は「あまり想定していなかった。今後対応を考える必要はある」と答えているが、災害対策基本法や国の防災基本計画の中でも「車中泊」は想定しておらず、緊急に対応する必要があると考え、次に質問する。

一 今回の大地震では、「車中泊」に関連する報道が多く見られ、今後、大きな災害が起きた時、「車中泊」を選択する国民が多くなる可能性がある。一方で、大都市圏では、「車中泊」を選択することによる、大渋滞や交通事故などの弊害が起きることによる、大きな混乱を危惧する声もある。今回の地震で「車中泊」を選択した国民が多かったことを踏まえ、政府として、大災害時における「車中泊」に対してどのような認識を持っているか。

二 災害対策基本法では、第八十六条の七において「災害応急対策責任者は、やむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者に対しても、必要な生活関連物資の配布、保健医療サービスの提供、情報の提供その他これらの者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めなければならない」としている。

(一) 災害対策基本法は「車中泊」の人々を想定したものになっているのか。「車中泊」の人々に対してどのように情報の提供を図ろうとしていたのか。

(二) 今後、「車中泊」による避難を想定して、災害対策基本法を再検討する必要があるという意見があるが、政府の見解は如何に。

三 国の防災基本計画第二編第二章第六節では、「避難勧告等が発令された場合の安全確保措置としては、指定緊急避難場所への移動を原則とするものの、避難時の周囲の状況等により、指定緊急避難場所への移動を行うことがかえって危険を伴う場合等やむを得ないと住民等自身が判断する場合は、近隣の緊急的な待避場所への移動又は屋内での待避等を行うべきことについて、市町村は、日頃から住民等への周知徹底に努めるものとする」とされ、また「必要があれば、あらかじめ指定した施設以外の施設についても、災害に対する安全性を確認の上、管理者の同意を得て避難所として開設する。さらに、要配慮者に配慮して、被災地域外の地域にあるものを含め、民間賃貸住宅、旅館・ホテル等を避難所として借り上げるなど、多様な避難所の確保に努めるものとする」としている。

(一) 国の防災基本計画では、避難場所がすべて建物を想定していると思われるが、「車中泊」は想定しているか。

(二) 今後、「車中泊」による避難を想定して国の防災基本計画を再検討する必要があるという意見があるが、政府の見解は如何に。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、災害発生時には、自動車内ではなく、市町村があらかじめ指定した避難所に滞在することが原則であると考えているが、災害時に自動車内に避難した者(以下「車中避難者」という。)のようにやむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者に対しても、必要な措置を講ずるよう努めるべきものであると考えている。

二について

災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)においては、車中避難者に相当する者に係る措置を直接的に規定してはいないが、車中避難者は同法第八十六条の七の「やむを得ない理由により避難所に滞在することができない被災者」に該当するものであり、同条の規定に基づき、同法第五十一条第一項に規定する災害応急対策責任者は、車中避難者も含めた被災者に対して、必要な生活関連物資の配布、保健医療サービスの提供、情報の提供その他これらの者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるよう努めなければならないこととされていると認識している。

三について

「防災基本計画」(平成二十八年五月三十一日中央防災会議決定)においては、車中避難者に相当する者に係る措置を直接的に明記してはいないが、車中避難者は同計画の「やむを得ず避難所に滞在することができない被災者」に該当するものであり、車中避難者も含めて、同計画において、「市町村(都道府県)は、やむを得ず避難所に滞在することができない被災者に対しても、食料等必要な物資の配布、保健師等による巡回健康相談の実施等保健医療サービスの提供、正確な情報の伝達等により、生活環境の確保が図られるよう努めることとする」としているところである。

衆議院の原文

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