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平成二十八年熊本地震からの復旧・復興における仮設住宅間の住み替えへの対応に関する質問主意書

参議院 第193回 第76号

提出者
参議院
提出日
2017年4月4日
内閣転送 2017年4月10日
答弁書受領日
2017年4月14日
提出から10日
答弁の項目数
2
質問 1,049字/答弁 877字

質問本文

平成二十八年熊本地震(以下「熊本地震」という。)からの復旧・復興において、地方自治体が民間賃貸住宅を借り上げて提供している「みなし仮設住宅」に入居した被災者が、建設型仮設住宅や別のみなし仮設住宅への住み替えを希望しても認められない問題が生じている。地方自治体は、仮設住宅が応急的なもので一度供与したら変更できないとし、仮設住宅からの住み替えは恒久住宅であるべきとする災害救助法の原則を愚直に運用しているだけである。政府は地方自治体に対し、仮設住宅からの住み替え等について、被災者の実態に即した柔軟な対応を認めるよう、提言すべきであると考える。

このような認識の下、質問する。

一 東日本大震災においては、みなし仮設住宅に入居した被災者から事情変更により住み替えを求める声が高まっていたこと等を踏まえ、特別な事情がある場合に限って、仮設住宅からの住み替えが認められたケースもある。熊本地震においても、健康上の理由、就学・就労の事情等によって、現に入居している仮設住宅の環境が合わなくなり、住み替えを認めてもらいたいという被災者からの声が後を絶たない。こうしたケースにおいて、政府は地方自治体に対し、建設型仮設住宅の空き部屋の活用を図り、住み替えを認めるように運用を改善すべきではないか。また、被災者が求めている住環境が、みなし仮設住宅でなければ確保できない場合も想定されることから、みなし仮設住宅への住み替えについても併せて認めるよう、幅広く被災者の事情を考慮し、柔軟に対応すべきではないか。

二 みなし仮設住宅は、建設型仮設住宅と比較して、早期の供与が可能であり、住環境も良好なものが多く、供与に要する費用を低額に抑えることができる利点がある。一方、災害救助法により、みなし仮設住宅には、入居人数、家賃の上限等、厳格な基準が適用されており、これに該当しないものは認められない。この基準は、災害救助法の原則が現物支給であることを背景としており、みなし仮設住宅の活用の幅を狭める一因となっているのではないか。現物支給だけでなく、家賃補助のような形で現金支給する仕組みも加えれば、例えば、家賃の上限を超過した額を被災者が自己負担することによって、被災者が事情に合った住宅に入居するなど、みなし仮設住宅の活用の選択幅が広がることとなる。政府は、このようにみなし仮設住宅に関する基準の緩和を図ることによって、被災者の住み替えの需要に対してより柔軟に対応することができるよう担保すべきではないか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)第二条の規定に基づく救助として行われる応急仮設住宅の供与は、災害により住宅が滅失し、現に居住の安定が損なわれている被災者の一時的な居住の安定を図ることを目的とするものであり、また、現に応急仮設住宅に入居している被災者の転居先としては、基本的には、他の応急仮設住宅ではなく、恒久的な住宅が想定されていることから、原則として、応急仮設住宅間の住み替えは認められないと考えている。

なお、御指摘の平成二十八年熊本地震の被災者に関しても、就学・就労等の個人的な生活環境の変化による応急仮設住宅間の住み替えは、応急的な救助の範囲を超えることから原則として認められないと考えているが、入居後の健康の悪化等緊急やむを得ない場合については、応急的な救助の実施主体である熊本県において、被災者の具体的な事情等を勘案した上で、適切に対応されるものと考えている。

二について

お尋ねの「みなし仮設住宅」について、その借上げのために支出できる費用の額は、地域の実情に応じた額とする運用を行っている。また、現行の災害救助法においては、災害により、現に救助を必要とする被災者に対して、住まいを提供し、物資や食事等が行き届くよう、現物によって救助を行うことを原則としている。これらを踏まえ、お尋ねの「みなし仮設住宅」の供与に当たっては、実施主体である熊本県において、世帯の人数、地域の実情等を勘案した上で、適切に対応しているものと承知している。

なお、一についてで述べたとおり、応急仮設住宅の供与は、災害救助法第二条の規定に基づく救助として行われ、現に応急仮設住宅に入居している被災者の転居先としては、基本的には、他の応急仮設住宅ではなく、恒久的な住宅が想定されていることから、平成二十八年熊本地震の被災者に関しても、原則として、応急仮設住宅間の住み替えは認められないと考えているが、緊急やむを得ない場合については、応急的な救助の実施主体である熊本県において、被災者の具体的な事情等を勘案した上で、適切に対応されるものと考えている。

参議院の原文

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