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国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」のフィン事務局長の訪日にかかわる政府の姿勢に関する質問主意書

衆議院 第196回 第1号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

提出者
立憲民主党・市民クラブ
提出日
2018年1月22日
内閣転送 2018年1月24日
答弁書受領日
2018年1月30日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,770字/答弁 1,463字

質問本文

平成三十年一月十二日、二〇一七年のノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(「ICAN」という。)事務局長のベアトリス・フィン氏が来日した。フィン事務局長は、事前に安倍総理との面会を政府に求めたが、日程を理由に断られたことを明らかにした。ICANの尽力で実現した核兵器禁止条約に日本は参加していないと承知している。

フィン事務局長は、広島市内で原爆資料館を見学後、報道陣に「他国の指導者たちとは面会できたこともあり大変残念。特に日本は(被爆という)独自の経験があり、首相や日本政府の方々と話をしたいと思っていた。次の機会に期待している」と述べた。

菅官房長官は、一月十五日の記者会見で「日程の都合上難しいということで、それ以上でもそれ以下でもない」と述べたが、ICANはフィン氏の東京滞在中に首相と面会できるように、内閣府へ文書により二度要請していたとされる。

フィン事務局長は、一月十三日に長崎市内で記者からの質問に答え、「北朝鮮で核兵器が使われれば地理的に日本にも影響がある。核兵器の問題では米国の多数の同盟国の中でも特に日本にリーダーシップを発揮してほしい。日本こそ唯一の戦争被爆国で、実体験者はワシントンでもモスクワでもなく長崎、広島にいる。核兵器が使われるとどんな状況になるのか、皮膚がどのように溶け、どんな臭いがするのか分かっているのは日本人だけだ。日本が核兵器禁止条約に署名しても米国との固い同盟は保てる。二国間同盟は一方通行ではないはずだ。安倍首相のリーダーシップで、条約参加のために国民的な議論を開始してほしい」と述べた。

これらの事実を踏まえて、以下質問する。

一 ICANから内閣府を通じて、安倍総理とフィン事務局長との面談の要請が来ていたのは事実か。またその文書は政府のどの部署がいつ受理したのか。政府の見解如何。

二 菅官房長官は、「日程の都合上難しいということで、それ以上でもそれ以下でもない」と述べたが、安倍総理の外遊日程との調整がつかなかったのであれば、官房長官自身が政府を代表して面談するということは検討されなかったのか。政府の見解如何。

三 外交史を専門とする有識者は、毎日新聞紙上で、「日本政府も最終目標は核兵器廃絶と主張しており、ノーベル平和賞受賞者に敬意をもって応じるのが筋。考えが相いれない団体にも耳を傾ける姿勢は政権の評価を高めたはずで、残念な判断だ」と指摘しているが、安倍総理の日程上難しいとしても、他の政府高官が面談することで、「考えが相いれない団体にも耳を傾ける姿勢は政権の評価を高めた」のではないか。政府の見解如何。また日本政府は、ICANとは考えが相入れないとの認識なのか、この点に関する政府の見解もあわせて伺う。

四 フィン事務局長は、「北朝鮮で核兵器が使われれば地理的に日本にも影響がある。核兵器の問題では米国の多数の同盟国の中でも特に日本にリーダーシップを発揮してほしい」と述べているが、政府は今後どのように核兵器廃絶に取り組んでいくのか。またこのフィン事務局長のコメントに対する政府の見解如何。

五 フィン事務局長は、「日本こそ唯一の戦争被爆国で、実体験者はワシントンでもモスクワでもなく長崎、広島にいる。核兵器が使われるとどんな状況になるのか、皮膚がどのように溶け、どんな臭いがするのか分かっているのは日本人だけだ。日本が核兵器禁止条約に署名しても米国との固い同盟は保てる。二国間同盟は一方通行ではないはずだ」と述べているが、政府の見解如何。特に「日本が核兵器禁止条約に署名しても米国との固い同盟は保てる」との指摘に対する政府の見解如何。

六 五に関連して、「核兵器が使われるとどんな状況になるのか、皮膚がどのように溶け、どんな臭いがするのか分かっているのは日本人だけだ」とのフィン事務局長の指摘に対して、日本政府が何ら対応をしなければ、国際社会から批判を受けると思われるが、政府の見解如何。

七 今後、ICANから再度安倍総理への面会の要請があり、安倍総理の日程と重ならないならば、安倍総理はICANからの要請を受ける準備はあるか。政府の見解如何。

八 日本政府が核兵器禁止条約に署名しない理由は何か。国民に分かりやすく説明されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの事実は確認できなかった。

二、三及び七について

政府としては、御指摘の安倍内閣総理大臣との面会の求めについて対応を検討したものであるが、安倍内閣総理大臣との面会が実現しなかった理由については、菅内閣官房長官が、平成三十年一月十五日午前の記者会見において、「日程の都合上、難しいということでありますし、それ以上でもそれ以下でもありません。」と述べているとおりである。今後核兵器廃絶国際キャンペーン(以下「ICAN」という。)から安倍内閣総理大臣との面会につき同様の要請があった場合には、安倍内閣総理大臣の日程等を踏まえて対応することとなる。

いずれにせよ、我が国は、ICANも推進した核兵器禁止条約が掲げる核兵器廃絶という目標を共有しており、昨年のICANによるノーベル平和賞の受賞を契機として、国際社会の核軍縮・不拡散に向けた認識や機運が高まることを喜ばしいと受け止めている。

四について

我が国は、唯一の戦争被爆国として核兵器使用による惨禍を二度と繰り返してはならないと考え、核兵器のない平和で安全な世界の実現を目指した取組を粘り強く行ってきている。一方、北朝鮮の核・弾道ミサイル開発は、国際的な大量破壊兵器の不拡散への取組に背馳する重大な問題であるとともに、我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威となっている。このような厳しい安全保障環境の下で我が国として安全保障に万全を期するためには、核を含む米国の抑止力に依存することが必要であると考えている。我が国としては、核兵器のない世界の実現に向けて、核兵器の非人道性と安全保障の二つの観点を考慮しながら、現実的かつ実践的な核軍縮のための措置を着実に積み上げていくことが重要と考えており、今後もそうした取組において、様々な立場の国々の結束を図りつつ、主導的な役割を果たしていく考えである。具体的には、核兵器の不拡散に関する条約(昭和五十一年条約第六号)を基礎とし、包括的核実験禁止条約の早期発効やいわゆる核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)の早期交渉開始等に向け、核兵器国と非核兵器国との間の協力による現実的かつ実践的な措置を積み重ね、核兵器のない世界の実現に向けた努力を続けていく考えである。

五及び六について

御指摘のフィンICAN事務局長の指摘については、その具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、お尋ねにお答えすることは困難である。

八について

我が国は、核兵器禁止条約が掲げる核兵器廃絶という目標は共有している。一方、同条約は、その交渉に当たりいずれの核兵器国等の参加を得られず、また、現実の国際社会における安全保障の観点を踏まえて作成されたものとはいえないことから、核兵器国のみならず、核の脅威に晒されている非核兵器国の支持を得られていない。北朝鮮の核・弾道ミサイル開発は、国際的な大量破壊兵器の不拡散への取組に背馳する重大な問題であるとともに、我が国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威となっている。このような厳しい安全保障環境の下で我が国として安全保障に万全を期するためには、核を含む米国の抑止力に依存することが必要である。我が国としては、核兵器のない世界の実現に向けて、核兵器の非人道性と安全保障の二つの観点を考慮しながら、現実的かつ実践的な核軍縮のための措置を着実に積み上げていくことが重要であると考えている。こうした我が国の立場は、同条約の考え方とは異なるものであることから、同条約に署名する考えはない。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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