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介護保険制度の見直しに関する質問主意書
衆議院 第200回 第54号趣旨が明らかではない ×1
質問本文
平成十二年四月に施行された介護保険法に基づく介護保険制度は、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして、法改正を重ねながら現在に至っている。制度創設以来十九年を経過し、制度創設時と平成三十年四月末時点を比較すれば、六十五歳以上被保険者数が約一・六倍に増加するなかで、サービス利用者数は約三・二倍に増加しており、介護保険制度は着実に国民に浸透してきたところである。
しかしながら、六十五歳以上の単身世帯や夫婦のみの世帯が増加し、七十五歳以上の高齢者数が急速に増加するなかで、介護人材の待遇や労働環境の課題による人手不足、業界の労働生産性の低さ等、いまだ解消されていない課題が山積している。持続可能な介護保険制度とするため、令和二年の通常国会に向けた介護保険制度の見直しの検討項目に加え、多くの制度改善が必要と考える。
よって、次の事項について質問する。
一 介護事業者は多様な文書作成と事務処理があり、既に文書量の削減に向けた見直しが厚生労働省の専門委員会等で検討されている。しかしながら、文書が削減された後も、行政への文書提出や事業者間の文書提供について書面の手渡し、郵送、FAXといった紙媒体での運用や、口頭での補足説明が残るのであれば、事務負担の大幅な解消は期待できない。指定申請や報酬請求に関する文書の電子化、ペーパーレス化を含めた業務効率化について、早期に達成できるよう、国は全国一律の様式例を示し、電子申請による自治体の受付を制度化するとともに、介護事業者のICT(情報通信技術)化に向けた支援を強化するべきではないか、政府の見解を問う。
二 介護事業所の介護報酬については、公務員の地域手当の設定に準拠し、地域区分の上乗せが用いられている。しかし、地域区分の境目の地域では、物件費や人件費等の運営コストがほぼ変わらないにもかかわらず、事業者間で介護報酬に格差が発生している。単価の見直し以前に実態に即した客観的な指標が必要であり、路線価や最低賃金など、実際に介護事業者が運営経費として用いる指標の採用を検討するべきではないか、政府の見解を問う。
三 要介護認定率や介護保険料について、自治体間格差が生じている。先進自治体では、多様な健康推進事業と医療機関等民間の介護予防事業の連携が、対策として効果を上げている。自治体が対策を強化するよう、介護保険制度にトップランナー方式を用いてはどうか、政府の見解を問う。
四 介護現場におけるハラスメントに関する調査研究事業実態調査では、四割から七割の職員が利用者や家族等からセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントなどのハラスメントを受けたと回答しており、労働環境の改善は急務である。職員の尊厳を守るため、「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」における介護事業者がサービス提供を拒む要件である正当な理由にハラスメント行為を加え、事業者がサービス提供を断ることができる契約の違反行為であることを明文化するべきではないか、政府の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、現在、社会保障審議会介護保険部会介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会において御議論いただいているところであり、今後、その結果を踏まえて、必要な施策を講じてまいりたい。
二について
御指摘の「地域区分」については、社会保障審議会介護給付費分科会における議論を踏まえて、介護報酬における一単位の単価に人件費の地域差を反映させるため、原則として、当該地域における民間の賃金水準等の客観的な指標を基礎として設定しているものであり、現在のところ、お尋ねの点について見直すことは考えていない。
三について
お尋ねの「介護保険制度にトップランナー方式を用いて」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、介護保険制度における地方自治体の取組の支援については、「経済財政運営と改革の基本方針二〇一九」(令和元年六月二十一日閣議決定)において「一人当たり介護費の地域差縮減に向けて、国とともに都道府県が積極的な役割を果たしつつ、地域別の取組や成果について進捗管理・見える化を行うとともに、進捗の遅れている地域の要因を分析し、保険者機能の一層の強化を含め、更なる対応を検討する」とされていること等を踏まえ、現在、社会保障審議会介護保険部会において御議論いただいているところであり、今後、その結果を踏まえて、必要な施策を講じてまいりたい。
四について
介護事業者は、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成十一年厚生省令第三十八号)等において、正当な理由なくサービスの提供を拒んではならないこととされており、政府としては、介護現場におけるハラスメントについて、行為の内容やその頻度等を総合的に勘案し、正当な理由に当たる場合には、拒否できるものと考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。