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新しい資本主義に関する質問主意書
衆議院 第208回 第68号趣旨が明らかではない ×4
質問本文
一 岸田政権の目玉政策である新しい資本主義について、昨年十一月の岸田政権発足時の国会質疑では、総理より、当時点ではコンセプトの打ち出しのみであり、内容については有識者を含む政府内の議論を経て決定するとの答弁があった。既にコンセプトの打ち出しから半年以上が経過しており、日本の成長戦略や社会保障政策の根幹となる政権の目玉政策の絵姿が明らかにならないことに不安を覚えている国民は多く、政権を託された総理の姿勢として無責任であると考える。これまでの政府内及び有識者会議等の結果を踏まえ、現時点での新しい資本主義の定義を可能な限り詳細にお示し願いたい。
二 左記の新しい資本主義の定義について、次の点をお示し願いたい。
1 新しい資本主義とは、日本の社会経済構造の変革だけを目指した概念か。あるいは、世界全体を動かしている基幹的な社会経済システムである資本主義を新しい形に進化・発展させることも視野に入れた概念か。
2 (1の答えが後者の場合)世界では新しい資本主義の絵姿について様々なコンセプトが打ち出されている。そのうち、特に「サステナビリティ」を巡る国際的な議論の中で、現在の資本主義に基づく市場競争は企業の経済的利益の獲得に偏重しており、環境や社会に対する価値の創出を踏まえた新しい市場競争ルールを官民双方の努力で創り上げていくべきとする動きがある。日本では経済同友会等がこうした動向を踏まえて「サステナブルな資本主義」という新しい資本主義のコンセプトを打ち出している。このサステナビリティと岸田政権の掲げる新しい資本主義とどのような関係があるか。
3 (1の答えが後者の場合)2に近い問題意識と国際的な議論及び動向を背景として、日本経済団体連合会は「。新成長戦略」の中で、「ステークホルダー型資本主義」という資本主義のコンセプトを打ち出している。このステークホルダー型資本主義は、岸田政権の掲げる新しい資本主義とどのような関係があるか。
三 ロシアによるウクライナ侵略での武力闘争や経済制裁により、国際的な政治経済環境は大きく変化している。今後は平和と安定を基盤として世界が一つに繋がり自由競争が行われる経済システムとしての資本主義を想定するのは困難になっていくことが予想される。こうした国際環境に呼応し、各国は経済安全保障の体制整備を急速に進めており、物資・原料、技術、産業等の各要素別に経済のブロック化が進むことも想定される。この状況変化は新しい資本主義の定義及び議論の中でどのように考慮されているか。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの「新しい資本主義」については、基本的に、「成長と分配の好循環」及び「コロナ後の新しい社会の開拓」を基本理念とする岸田内閣の目指す経済社会像を指すものとして用いており、令和四年二月二日の衆議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣が「新しい資本主義においては、官と民が協働して、格差ですとかあるいは気候変動といった課題を解決する仕組みをこのモデルの中にしっかりと埋め込んで、そうした課題を解決しながら成長と分配の好循環を生み出していくということを申し上げています。まずは、成長戦略の中で課題とされている気候変動ですとか、あるいは経済安全保障ですとか、デジタルですとか、こういった課題を成長のエンジンにしていくという形で成長を実現していく。」と述べているところである。
二の1について
お尋ねの「日本の社会経済構造の変革だけを目指した概念」及び「世界全体を動かしている基幹的な社会経済システムである資本主義を新しい形に進化・発展させることも視野に入れた概念」の意味するところが必ずしも明らかではないが、令和四年一月二十五日の衆議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣が「それぞれの経済政策、経済モデル、国の事情によって様々ではありますが、こうした経済政策について国際的な議論を深め、そして、当然のことながら、経済は一国の中で完結するわけではないわけですから、国際経済の中で、こうした同じ考え方の下に成長を共に果たすことができないだろうか、こうした議論を深めていくことは大事だ」と述べているところである。
二の2について
御指摘の「サステナビリティ」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和四年一月二十六日の衆議院予算委員会において、岸田内閣総理大臣が「今日までの資本主義の中で浮かび上がってきた課題を解決していかないと持続可能な経済をつくることができない、(中略)デジタル、気候変動、あるいは格差、さらには経済安全保障、こういったものを、まずは、成長と分配の好循環の中の成長の部分においても、この課題とされているものをまさに取り上げて、成長のエンジンに換えて成長していく。(中略)課題を解決しながら成長と分配の好循環を回していく。そうすると、結果として持続可能な経済を実現することができるのではないか。」と述べているところである。
二の3について
御指摘の「ステークホルダー型資本主義」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、新しい資本主義の実現に向けては、企業経営において従業員や取引先等の様々なステークホルダーを重視することが重要だと考えている。
三について
御指摘の「状況変化」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和四年三月十七日の衆議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「絶えず変化する国際情勢や厳しさを増す安全保障環境を踏まえ、経済構造の自律性の確保、我が国の優位性、不可欠性の獲得、基本的価値やルールに基づく国際秩序の維持強化を目標として、そのための経済施策を総合的、効果的に推進していくことが経済安全保障の中心にある考え方です。」と述べているところであり、新しい資本主義においては、経済安全保障等の課題を解決することを成長のエンジンとすることで成長と分配の好循環を生み出し、持続可能な経済社会を実現することを目指している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。