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債務対GDP比率に関する質問主意書

衆議院 第211回 第127号お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

提出者
れいわ新選組
提出日
2023年6月16日
内閣転送 2023年6月21日
答弁書受領日
2023年6月30日
提出から14日
答弁の項目数
6
質問 1,562字/答弁 1,452字

質問本文

財務省のホームページに掲載されている「これからの日本のために財政を考える」中、「�T 日本の財政の状況」の「4 日本の借金の状況」について、政府・財務省の見解を伺いたい。

一 「日本の債務残高はGDPの二倍を超えており、主要先進国の中で最も高い水準」との文章が書かれており、掲載されているグラフを見ると、二〇二〇年の日本の債務対GDP比は二百五十九・〇%となっている。

1 この債務対GDP比が高くなると一体何が問題であると考えるのか。その見解を伺いたい。

2 また債務対GDP比が何%を超えると、日本は財政破綻すると考えているのか。その見解を伺いたい。

二 債務対GDP比は、政府総債務残高/名目GDPの計算式で求められる。分子の政府総債務残高に着目して諸外国と比較してみると、IMFのWorld Economic Outlookによれば、米国の政府総債務残高は二〇〇一年当時の五・六兆ドルから、二〇二〇年には二十八・一兆ドルへと、二十年間で約五倍も増加している。

英国に至っては二〇〇一年の三千八百七十億ポンドから、二〇二〇年には二兆二千二百七十五億ポンドへと、実に約五・七五倍も増加している。

対して、我が国・日本における政府総債務残高の増加率は二〇〇一年の七百七十一兆円から、二〇二〇年の千三百九十四兆円と、約一・八倍の増加に留まっている。

1 ついては、米国や英国がこの二十年間で政府総債務残高を五倍以上も増加させている事実を政府・財務省はこれまでにきちんと認識していたのか。

2 また、日本と比較して、これほどまでに債務を増加させている米国や英国の財政については、日本国政府・財務省は問題ないと考えているのか。その見解を伺いたい。

三 次に、債務対GDP比の分母である名目GDPに着目して諸外国と比較してみると、IMFのWorld Economic Outlookによれば、米国の名目GDPは二〇〇一年当時の十・五兆ドルから、二〇二〇年には二十一・〇兆ドルと約二倍に増加している。英国の名目GDPは二〇〇一年の一兆千四百五十三億ポンドから、二〇二〇年には二兆千九十五億ポンドへと約一・八四倍に増加している。

対して、我が国・日本における名目GDPは二〇〇一年の五百三十一・六兆円から、二〇二〇年の五百三十九兆円と僅か七・四兆円しか増えておらず、ほぼ横ばいで推移していた。

1 これらの事実から、我が国で債務対GDP比が上昇する原因は、名目GDPが増加しないことにあるのではないか。債務対GDP比の高水準を問題視するのであれば、米国や英国よりも増加率の低い債務残高の方ではなく、名目GDPが増加しないことこそ問題視すべきと考えるが、この件について、政府・財務省の見解を伺いたい。

2 とりわけ我が国・日本の名目GDPが伸びない一因に、法人税率の引き下げ(人件費や設備投資等に回るべき資金が内部留保に振り向けられた)や富裕層の所得税減税(貯蓄に回った)により、企業内部留保百二十七・三兆円(一九九〇年)だったものが約五百六十兆円に膨らみ、家計金融資産も千十七・一兆円だったものが約二千兆円に膨らんだと考えられる。

大手企業や富裕層からのトリクルダウンは起こらず、結果的にGDP伸び率の横ばいを招き、債務対GDP比を悪化させた。

日本経済を活性化させるために、法人税の累進性強化と所得税の最高税率引上げ等が急務であると同時に、消費税の減税や廃止による富の再分配が急務と考えるが、政府・財務省の見解を伺いたい。

四 以上のように、債務対GDP比の改善に向けては、名目GDPを増加させることこそが重要であると言えるが、政府・財務省はどのようにして名目GDPを増加させようと考えているのか。その施策を伺いたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの「債務対GDP比が何%を超えると、日本は財政破綻する」のかについて定量的にお示しすることは困難であるが、仮に、今後も債務残高対GDP比の上昇が続き、我が国財政の持続可能性に対する懸念が高まり、財政運営に対する信認が著しく損なわれることになった場合、金利の急騰や激しいインフレが生じ、経済・財政・国民生活に重大な影響が及ぶおそれがあると考えられる。

二の1について

お尋ねの「事実」については、政府として、国際通貨基金の「世界経済見通し」等において公表されている当該「事実」の前提となるデータにより把握している。

二の2について

お尋ねについては、外国の財政運営に関することであり、政府としてお答えする立場にはない。

三の1について

我が国の債務残高対GDP比が上昇した原因としては、千九百九十年代のバブル崩壊以降、長引くデフレ等を背景に、企業は投資や人件費を抑制し、消費者は所得の伸び悩みなどから消費を減らさざるを得ず、需要が低迷してデフレが継続するという悪循環が生じる中、諸外国に比べて名目GDP成長率が相対的に低かったことに加え、我が国財政において、特に平成二年度以降、歳出面では、急速な高齢化の進展による社会保障関係費の増加や新型コロナウイルス感染症への対応等、また、歳入面では、バブル崩壊、リーマンショック等による景気後退や減税による税収の落ち込み等によって、財政赤字が拡大したことにより、我が国の債務残高が累増してきたことが考えられる。

政府としては、債務残高対GDP比の安定的な引下げのためには、経済再生を実現しGDPを拡大すること及び我が国の債務残高を抑制することがいずれも必要であると考えており、経済再生と財政健全化の両立に向けて、引き続き、基礎的財政収支の黒字化を目指し、その改善に取り組んでまいりたい。

三の2について

お尋ねの「法人税の累進性強化」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、法人税については、法人は、自然人である個人とは異なり、税負担を回避するために会社分割を行う可能性があること等から、累進税率の導入には課題があると考えている。

所得税については、平成二十五年度税制改正において、所得税の所得再分配機能が低下していた状況を踏まえ、最高税率の引上げが行われたところであり、今後については、これまでの税制改正の趣旨及び経緯、経済社会の構造変化等も踏まえ、引き続き、検討する必要があると考えている。

消費税については、急速な高齢化を背景に社会保障給付費が大きく増大する中で、国民が広く受益する社会保障に係る費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点から社会保障の安定財源として位置付けられており、御指摘の「消費税の減税や廃止」は適切ではないと考えている。

四について

お尋ねについては、令和五年一月二十七日の参議院本会議において、岸田内閣総理大臣が「アベノミクスは、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を通じて、・・・デフレではない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大いたしました。岸田政権では、こうした成果の上に、新しい経済モデルである新しい資本主義の下、市場や競争に全て任せるのではなく、官民が連携をし、そして社会課題を成長のエンジンへと転換する中で、構造的賃上げなどを通した成長と分配の好循環を実現し、社会課題の解決と持続的な成長につなげていきたいと考えております。」と答弁しているとおりである。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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