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国鉄第三次長期計画実施に関する質問主意書
衆議院 第53回 第2号
質問本文
衆議院議長 綾部健太郎 殿
国鉄第三次長期計画実施に関する質問主意書
日本国有鉄道第三次長期計画は、昭和四十年を初年度とし、前後七箇年計画で二兆九千七百億円をもつて目下実施中であるが、これは昭和四十年一月に策定した中期経済計画に基づき、わが国経済の成長と国民生活の向上に伴う国鉄輸送需要の増大に対処するための施策として、一応認めるにやぶさかではないが、年月の進むに従い実情にそわない点について、国鉄と運輸省のあいだで修正案を検討中であると聞くが、その実施に当たり、次の点については不適当であると考えられるので、これに対する政府の所見と対策を伺いたい。
一 本計画による総武、常磐両線の複々線電化計画中、立体交差建設にかかわる工事費は、千葉県下の関係地方公共団体で約百二十億の費用負担(別表参照)となつている。
これは千葉県下のみの問題ではなく、周辺各地方公共団体共通の問題であるが、ここには前記総武、常磐両線のうちで千葉県に関係のある部分について伺いたい。
今日の疲弊緊迫せる地方財政の実情からして、本計画による立体交差工事費の地元負担は、明らかに負担能力の限界をはるかに越え、むしろ無暴に近い押付けと思われ、これを強行することは地方自治法の本旨を経済的に危うくするものと断ぜざるを得ない。
政府関係当局はすみやかに別途財政措置を講ずべきものと考えるが、この際
1 建設省と国鉄との協定に基づく道路側負担なるものを解消撤廃するか、もしくは負担率を大幅に軽減する意思はないか。
2 意思ありとすれば解消撤廃は可能か、またいかなる程度軽減し得るか。
一 本長期計画による山陽新幹線建設は運輸省の認可があり次第、多額の経費を投じて新大阪 ― 岡山間百五十キロの工事が着手される運びになつているが、国家的見地による長期展望によれば、国鉄経営上からもその意義と使命は認め得られるが、一方、東京、大阪等の大都市周辺の通勤、通学者の交通難の実情を見れば、一日もすみやかに解消、打開すべきしようびの急に迫まられている問題である。よつて前記新幹線の建設工事はその実施を暫時延期し、その余力を投入して大都市周辺の交通難打開方策を急拠実施すべきと考えるが政府の見解はどうか。
一 総武線津田沼駅の乗降客の数は、千葉鉄道局の推定によれば一日約五万余人である。しかるに津田沼駅の近くを交差する新京成電鉄はことさら国鉄津田沼駅乗入れを回避しており、また本計画及び目下検討中の本計画修正案の中にもこの問題は全然考慮されていないが、この事実は千葉県内第一の混雑地といわれる津田沼駅の緩和策について一顧も払つていないことを意味し、ひいては通勤、通学者の犠牲において一営利会社に便宜を与えているというそしりは免れないと思うが、政府の所見をただしたい。
なお、前記新京成電鉄K・Kから、当局に対し津田沼駅乗入れについて申請書が提出されているか否か、若し未提出の場合、政府当局より提出方をしようようして、早期に実現する意思ありやいなや。
一 さらに念のためにつけ加えておくが当初計画のうちで東京、大阪周辺の通勤輸送改善費として金五千百余億円を計上し、目下、検討中の案ではそれを一兆円に増額するもののようであるが、私の見るところでは一兆円程度の経費ではとうてい通勤、通学者の要望を充たすことはできないと思われる。政府当局は本計画の総予算を投入するとともに、たとえば津田沼駅に私鉄乗入れのごとき新計画を至急樹立し、追加予算を請求して、いまや殺人的混雑を毎日繰り返している東京、大阪等、大都市周辺の通勤、通学難の緩和に誠意をひれきすべきであると思うがどうか。以上の諸点についてはなるべく具体的なご答弁を煩わしたい。
右質問する。
政府答弁書
一 建設省と国鉄との協定による負担基準については、現在のところこれを改訂する考えはない。
なお、総武、常磐両線の線増計画に伴う立体交差化工事費の地元負担の問題については、その解決を図るため、今後十分検討を行なうことといたしたい。
一 山陽本線は、沿線における産業の発展等により、現在、輸送事情は著しく逼迫しており、山陽新幹線の建設は、これに対する抜本的な打開策であるので現在のところその建設を延期することは考えていない。
通勤通学交通難に対しては、国鉄第三次長期計画の重点施策の一として目下強力に輸送力の増強整備を図つている。
人口の都市集中に伴い通勤通学輸送需要は、今後も益々増加することが予想されるので情勢に応じ、これが対策について検討したい。
一 津田沼駅における国鉄と新京成電鉄との連絡については、地元における都市計画の具体化とも関連して、今後検討いたしたい。
右答弁する。
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