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依託運送貨物焼失の賠償責任に関する質問主意書

衆議院 第7回 第93号

提出者
衆議院
提出日
1950年3月18日
内閣転送 1950年3月25日
答弁書受領日
1950年3月31日
提出から13日
答弁の項目数
0
質問 817字/答弁 409字

質問本文

衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿

依託運送貨物燒失の賠償責任に関する質問主意書

栃木県足利市足利水産物荷受商業協同組合は、岩手県下閉伊郡大沢村山田湾内加工水産物集荷組合より購入せる配給するめ一、七五五匆(八十七万四千八百六十七円五十銭)を、昭和二十三年十二月七日日本通運株式会社宮古支店陸中山田営業所をに対し、山田駅より足利市同組合までの運送を依託した(運賃二万一千八百四十八円五十銭支拂すみ)ところが運送中同年十二月十五日塩釜港倉庫において倉庫の失火により右貨物を燒失したとの通知書を受けた。

右依託貨物燒失の損害賠償に関し、引受人たる日本通運は、同社には損害賠償の責任なく、栗林商船若しくは船舶運営会にありと主張し、爾来一箇年余に及ぶも責任の所在が明らかにならず、未解決のまま今日に至つている。日本通運としては昭和二十四年十一月九日附同社営業部長名をもつて同組合に対し

一 右貨物は、船車連絡運輸にて栗林商船が取扱中(保管中)昭和二十三年十二月十五日同社塩釜港倉庫において燒失せしめたものなる故、日本通運には法的にも過失なく、賠償責任はない。

二 右に関し日本通運としては内地連絡運輸規則に基き、仙台鉄道局に請求したところ本事故は栗林商船において処理せしめるとの通知書により栗林商船に交渉せるところ、同商船においては当時倉庫の一部を使用中の船舶運営会と出火責任をめぐつて商議中であり、これが法的解決を見るまでは本事故は解決されない。との回答があつた。かくて今日に至るも賠償問題は解決されず、当事者たるの足利市同組合は苦境に陷り重大事態に直面している。

本件は、運輸事業の公共性、重要性にかんがみ單に当事者間の一問題に止まらず、国民大衆の問題であり、その影響するところ甚大であるから速やかに実情を調査し、賠償責任の所在を確定して適確な解決を図ることが監督官庁たる政府の責任と考えるが、本事件に関し政府の処見如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

荷主に対して、通運事業者、運送事業者がいかなる義務を負うか、及び債務不履行の場合の損害賠償責任の問題は、事業の公共性の点から、重要な事項であるので、政府においては、通運事業法に基き、通運約款を認可する際、これ等の事項を明確に規定させるよう措置している。又公衆の利便を阻害している事実があると認めたときは、通運約款の変更を命じ、或は事業の停止、免許の取消等の処分を行い、事業の適正なる運営を確保するため、努力している。

御質問の事件についても事業監督上軽視すべからざる事件であるので、早速実状を調査したところが、仲々複雑な関係にあつて直ちに賠償責任の所在を確定することは困難であり、且つ賠償責任の所在は私法上の関係であるから、最終時には司法裁判所によつて賠償請求権確定の上、請求すべきものと考えられる。

なお行政監督の面から事業者に不当な点があるか否か、更に実状を詳細に調査し、必要措置を講ずる所存である。

右答弁する。

衆議院の原文

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