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沖縄県の石油パイプライン等の現状に関する質問主意書

衆議院 第80回 第28号

提出者
衆議院
提出日
1977年6月7日
内閣転送 1977年6月8日
答弁書受領日
1977年7月5日
提出から28日
答弁の項目数
3
質問 1,384字/答弁 793字

質問本文

衆議院議長 保利 茂 殿

沖繩県の石油パイプライン等の現状に関する質問主意書

沖繩県に設置されている石油パイプラインの現状に疑問があるので、以下、米軍が使用している那覇軍港―嘉手納間及び天願軍港―嘉手納間計二本の油送管(以下、米軍POLという)と消防法適用の油送管(以下、消防法パイプラインという)とに分けて質問する。

一 米軍POLは、北美小学校の校内を通過しており(約六〇メートル)また、人家の床下を通過するなど設置場所においてすら言語道断の状態にあり、水道管布設に支障を来しているなどの県民生活を圧迫しているとのことである。昭和二十六年九月一日の死亡事故を含めて、昭和二十六年以来、十七件の事故が記録されており、昭和四十七年五月の返還後も六件の事故が記録されるなど、実際の被害も黙過できない状態である。

1 管理権はさておき、事実問題として、日本国の管理下にある土地に設置された米軍POLの地上設置部分が、石油パイプライン事業法の技術基準(通産・運輸・建設・自治省令第二号、以下、技術基準省令という)第十七条及びその細目を定める告示(通産・運輸・建設・自治告示第一号、以下、技術基準告示という)第三十条に規定する施設に対する水平距離の要件を満たさない場所(市町村と部落名)を列挙し、それぞれ違反部分の延長距離を明らかにされたい。

2 事実問題として、米軍POLの日本国の管理下にある土地に設置された部分が、技術基準省令第二十三条に規定する漏えい拡散防止措置及び同第三十二条に規定する漏えい検知装置及び同第三十三条に規定する緊急しや断弁及び同第三十四条に規定する石油除去装置の要件を満たしているか否かをそれぞれ明らかにされたい。

二 米軍POLは、日米安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(以下、地位協定という)第二条に規定する施設及び区域に該当するか。

三 沖繩県知事は、在沖繩米陸軍司令官に対して、昭和四十九年九月十七日、米軍POL施設の撤去を要請した。

1 政府は、米軍POLの国内法違反の問題を、昭和四十七年五月以降、地位協定第二十五条に定める合同委員会の議題としたことがあるか。ないとすれば、理由を明らかにされたい。

2 石油パイプライン事業法成立の過程で、衆参両院は、関係地方公共団体、関係地域住民の意思尊重を附帯決議した。

立法府の決議は、沖繩県において生かされていると考えられるか。

四 地位協定第二条に規定する施設が、国内法の技術基準に著しく違反し、国民の生命、身体に被害をもたらしている現状を、政府が五年間も放置していることの原因を明らかにされたい。

五 沖繩県にある消防法パイプラインについて質問する。

1 すべての消防法パイプラインについて、設置許可の期日、設置者、起点、終点、延長距離、油種、口径、肉厚をそれぞれ明らかにされたい。

2 昭和四十七年五月十五日以降に発生した消防法パイプラインの事故について、年月日、場所(市町村と部落名)、設置者、流出量、事故原因を明らかにされたい。

3 すべての消防法パイプラインについて、消防法第十条に定める技術基準を満たしているか否かを明らかにし、満たしていないものについては、主な項目(設置場所、漏えい検知装置等)を明らかにされたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一、三及び四について

アメリカ合衆国軍隊が使用している御質問の送油管(以下「米軍送油管」という。)のアメリカ合衆国軍隊による設置、管理については、日本国の法令の適用はなく、したがつて、米軍送油管が御質問の技術基準省令及び技術基準告示の定める基準に適合するかどうか等の問題は生じない。

しかしながら、アメリカ合衆国軍隊は、日本国の法令を尊重する義務があり、また、アメリカ合衆国軍隊が作業を行うに当たつて公共の安全に妥当な考慮を払うのは当然である。

政府は、かかる観点から米軍送油管の周辺住民の安全の確保を図るため、従来から、日米合同委員会において、アメリカ合衆国軍隊に対し、米軍送油管の点検、その他安全確保のための万全の措置をとるよう申し入れてきているところである。

更に、政府としては、米軍送油管の周辺住民の不安を解消するため、米軍送油管区域等の返還についてアメリカ合衆国と協議を行つた結果、第十六回日米安全保障協議委員会において陸軍貯油施設の大半の部分につき、送油管等の移設をしないで返還し、又は送油管等の移設措置とその実施に係る合意の成立後返還するとの計画が、それぞれ了承された次第である。

二について

米軍送油管は、アメリカ合衆国の財産であり、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定第二条第一項(a)の規定に基づき、日本国政府がアメリカ合衆国に対して「施設及び区域」として提供したものではない。

五について

消防法第十一条第一項の規定により設置に係る許可を受けた移送取扱所は、十件であり、その総延長は、約二十六・五キロメートルである。

また、当該移送取扱所は、法に基づく技術上の基準に適合しており、昭和四十七年五月十五日以降において事故の発生をみていないとの報告を受けている。

右答弁する。

衆議院の原文

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