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訪問販売に関する質問主意書
衆議院 第89回 第3号検討してまいりたい ×1
質問本文
衆議院議長 ※(注)尾弘吉 殿
訪問販売に関する質問主意書
訪問販売等に関する法律(以下「法律」という。)は、訪問販売の取引等を公正にし、その取引に係る購入者の利益を保護するために立法された。しかし法律施行以来、訪問販売による不当な販売行為や身分不詳など契約上のトラブルが増加しており、立法目的である消費者利益は著しく侵害され続けている。こうした訪問販売をめぐるトラブルは、販売事業者側がこの立法の趣旨を遵守しない傾向と法律が消費者に十分徹底されていないことと共に、この法律自体が不当な訪問販売から消費者を守る上で不十分であるからである。
従つて次の事項について質問する。
一 トラブルの原因の多くは、セールスマンの身分不詳や不当な販売方法によるものが多い。訪問販売の適正ルール確立のために、政府は関係業界に対してどのような指導をされてきたか。
二 購入者は、法律第六条のクーリング・オフ(契約の解除)があることを契約時に告知されない場合が多く、解約の手続きが四日を経過して行われ結局はトラブルの原因となつている。現行のこの四日を延長する必要はないのか。政府の見解をうかがいたい。
三 トラブルの解決策として、契約時に契約書と一緒に解約通知書(例えば、はがき等)を購入者に渡すことも一つの有効な手段と考えるが、政府のトラブル解決の具体策をお聞きしたい。
四 契約時において当該商品の代金を全額支払つた場合、クーリング・オフの対象外になつているが、訪問販売である限りクーリング・オフ適用の対象にすべきであると考えるが政府の見解はいかん。
五 訪問販売に関するトラブルを防止するため、政府は訪問販売セールスマンの登録制度を採用する方針といわれるが、その実施時期、制度の内容について明確にされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
消費者利益の保護と健全な訪問販売の発展を図るため、訪問販売等に関する法律の適正な運用を行うとともに、契約の申込みの内容を記載した書面の記載方法の改善指導等訪問販売業者の事業活動の適正化に関する指導、優良なセールスマンの育成に関する指導等を行つているところである。
二について
クーリング・オフ制度は、消費者保護の観点から、民法・商法の原則の例外として、契約の申込み又は契約の締結の後においても無条件で申込みの撤回又は解除を特に認めるものである。クーリング・オフのできる期間は、消費者の利益の保護と取引の安定性とを勘案して四日問と定められたものであるが、その期間内に有効に権利の行使が行えるよう解除等の効力はその旨を記載した文書を発信した時点で生じるものとされていること、クーリング・オフができる旨の告知のための記載についても他の条項に比し目に付きやすい方法によるべきものとされていることなど特段の配慮がなされているほか、クーリング・オフができる旨の告知がなされていない場合には契約の締結等の行為の後四日を経過してもなお解除等を行うことができることとされている。これらの点を勘案すれば、四日という期間は、契約の締結等について再考するための期間として短か過ぎることはないと考えている。
三について
現行の制度においては、クーリング・オフができる旨の告知は契約書面等に記載して行うこととされていること、その方法も赤わくの中に記載することを義務付けられていること、権利の行使方法も明記することを義務付けられていることなど消費者が容易に権利の行使ができるよう配慮されているところである。
四について
クーリング・オフ制度は、訪問販売においては消費者が十分検討することなく契約の締結等を行うことがあることにかんがみ、民法・商法の原則の例外として定められたものである。消費者が商品の引渡しを受け、かつ、その代金の全部を支払つた場合にまで、クーリング・オフを認めることは、法的安定性を害することとなるなどの点で問題が多いと考えている。
五について
健全な訪問販売の発展と消費者の利益の保護を図るためにはセールスマンの資質の向上を図ることが必要である。このため、検定に合格したセールスマンを登録する制度により優良なセールスマンの育成を図ることを検討しているところである。
右答弁する。
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