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概念

オープンデータのライセンス遵守

行政オープンデータを商用システムに取り込む際のライセンス・出典表示・利用条件の遵守を扱う概念。

官公庁が公開するオープンデータ(ハザードマップ、統計、区域指定情報など)を商用システムに取り込む際に、ライセンス条件・出典表示・時点情報を守るための設計原則。kurage-products に並ぶ行政系・防災系の製品群で、一貫して最重要の制約として扱われている。

なぜ設計原則になるか

hazard-map-judgment のように、判定エンジンの価値は「どのデータを取り込めるか」で決まる。しかし日本の行政データは次の点でばらついている。

そのため「取り込めばよい」ではなく、取り込んでよいかをコードで判定し、根拠を画面に出すことが製品要件になる。

実装上の要点(kurage-products より)

商用利用可否をコードに持ち、テストで固定する

災害危険区域マップでは、商用利用を認めていない自治体・非公開の自治体は取り込まない設計とし、利用条件の一覧をコードに持ち、テストで固定していると明記されている。ライセンス判断を人の記憶やコメントに頼らず、機械的に検証可能な形で保持する発想。

出典表示を実装に組み込む

データ時点を必ず添える

evidence-traceability と直結する。整備年度が県ごとに違う、市町村ごとに更新時期が違うといった事情から、判定結果にはそのデータの時点を必ず表示する。時点が確認できないデータでは判定しない、という強い方針も取られている。

未収録と区域外を混同しない

unknown-vs-outside-distinction で扱う原則と表裏一体。国のデータに未収録の県(東京都・福井県・香川県など)を黙って「区域外」と返すと、安全だと誤解させる。盛土規制法の区域指定が未公表の自治体(青森・香川・佐賀・沖縄)でも同様に「未指定」と明示する。ライセンス遵守と並んで、データの空白を安全と誤読させないことが設計の芯になっている。

関連する設計思想

製品横断での現れ方

kurage-app-store が扱う行政・防災系製品のほぼ全てが、この原則を明示している。

製品 主なデータ源 ライセンス
地震ハザードマップ 名古屋市 地番参考図 CC BY 4.0
津波浸水想定マップ 国土数値情報 津波浸水想定 商用利用可・再配信可
盛土規制区域マップ 国土数値情報 A56 CC BY 4.0(出典表示のみ)
避難所マップ 国土地理院 指定緊急避難場所 CC BY 4.0
重説 災害項目チェック マップあいち CC BY 2.1 JP(営利利用可)
補助金ナビ Jグランツ公開API 規約に沿った出典表示
洪水・内水ハザードマップ 国土数値情報+名古屋市 CC BY

まとめ

オープンデータのライセンス遵守は、単なる法務チェックではなく製品の信頼性設計の一部として扱われている。出典と時点を画面に残し、取り込めないものは取り込まないと決め、空白を「安全」と読み替えさせない。この三点セットが、行政データを商用システムに載せる際の実務的な解になっている。

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