防災ハザードマップ判定
住所や会社の条件から公的データでリスクと該当制度を判定し、区域外・未収録・未公表を区別して出典と行動指針を添えて返す設計思想。
住所や地点を入力すると、その土地がどの災害リスク区域に入るかを返すシステム群に共通する設計思想。kurage の防災・土地系製品ラインナップ(災害危険区域・洪水/内水・津波・避難所・土砂災害に加え、重説災害項目チェック・防災判定セット・盛土規制区域・地震ハザード)がこの考え方で貫かれている。単に「区域に入っていますか」を○×で返すのではなく、法的な意味づけ・行動指針・データの限界をセットで返すことが本質。同じ住所を扱う都市計画(用途地域)判定と隣り合っており、入口を自然言語のAIチャットに置く製品群も揃っている。
これらは kurage-app-store の商品一覧(販売代理店向け)に並ぶ製品として、全商品ソース同梱・AIエージェントによる改変拡張可という条件で提供されている。kurage-products にその全体像がある。
英語圏の整理では hazard-map-judgment に対応する。
なぜ「○×で答えない」のか
ハザード判定の最大の失敗は、利用者に誤った安全感を与えること。Kurageの各製品は次の3点を設計の芯に据えている。
- 「区域外」と「データなし」を区別する — unknown-vs-outside-distinction を参照。指定のない自治体で黙って「区域外」と答えると、危険がないと誤解させる。
- 判定に必ずデータ時点を添える — evidence-traceability。自治体・県ごとに整備年度が違うため、いつ時点のデータかの明示が欠かせない。時点を確認できないデータでは判定しない。
- 数値の区分と行動指針を返す — 津波で0.3mと5mでは取るべき行動が違う。kurage-tsunami-map は浸水深を「0.01〜0.3m/〜1m/〜2m/〜5m/5m以上」の区分に分け、それぞれについて「垂直避難で足りるか、高台への水平避難が要るか」という行動指針を返す。
この原則を最も細かく定式化しているのが kurage-juyo-saigai-check(宅建業者向け重説チェック)で、判定結果を5つに分ける。すなわち「該当(確定)」「非該当(収録が完全な市区町村で確定)」「確認できない(配布データが打ち切られている市区町村。区域外という意味ではない)」「指定対象外(その市区町村に指定が無い。確定)」「当社データなし」。空欄や「該当なし」で流すと重要事項説明の誤りに直結するため、確認漏れが紙の上に残る作りになっている。
製品ごとの判定内容
| 製品 | 入力→返すもの |
|---|---|
| kurage-juyo-saigai-check | 住所→宅建業法施行規則16条の4の3の災害4項目(造成宅地防災区域・土砂災害警戒区域・津波災害警戒区域・水害ハザードマップにおける所在地)を根拠条文とデータ時点つきで5区分に判定 |
| kurage-disaster-risk-area-map | 住所→建築基準法第39条の災害危険区域か。区域名・指定理由・根拠条例・告示番号・告示年月日、1,100区域には災害危険基準高(例: 名古屋市臨海部防災区域 第1種は1階床高N.P.+4メートル) |
| kurage-flood-hazard-map | 住所→洪水(河川氾濫)の想定最大規模・計画規模の浸水深ランク・浸水継続時間・家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流・河岸侵食)、内水の浸水深 |
| kurage-tsunami-map | 住所→津波浸水深の区分と行動指針、海抜を併記。未収録・内陸(想定不要)・区域外を分けて回答 |
| kurage-refuge-map | 住所→最寄りの指定緊急避難場所まで道路網をたどった徒歩時間(災害種別で絞り込み) |
| kurage-landslide-hazard-map | 住所→土砂災害警戒区域/特別警戒区域か。区域区分・現象(急傾斜地の崩壊/土石流/地すべり)・区域名・指定年月日 |
| kurage-morido-map | 住所→盛土規制法の宅地造成等工事規制区域/特定盛土等規制区域か。区域種別・指定主体(都道府県/指定都市/中核市)・告示番号・施行年月日 |
| kurage-earthquake-map | 住所または地番→南海トラフ地震の想定震度と液状化危険度(名古屋市版・約50mメッシュ126,385区画) |
| kurage-disaster-judgment-set | 住所→発令中の避難情報と災害想定を掛け合わせ、立退き避難か屋内安全確保か、使える避難先まで |
自然言語の入口(AIチャット層)
同じ判定を、フォーム入力ではなく会話で受け取れる製品群がある。kurage-disaster-judgment-set のうち上位版にあたる「防災AIチャット+防災判定セット」(220,000円)は、住所か現在地を入れて「逃げた方がいい?」「川が氾濫しそう?」「津波は来る?」「台風は直撃する?」「土砂崩れは大丈夫?」と聞くと、その場所のハザード、気象庁の警報・注意報、観測(最寄りのアメダスの雨量、キキクルの危険度、台風が最も近づく時刻と距離、暴風警戒域に入るか)、市区町村の避難情報と近い避難先、被害の案内を1画面に集めて答える。判定を受け持つのは4つのエンジン(洪水・内水・高潮/土砂災害/津波/指定緊急避難場所)で、ソースコードと手順が同梱される。
ここでも AIは結論を変えない。避難すべきかの結論は内閣府「避難情報に関するガイドライン」の警戒レベルに合わせた決まった規則で出し、AIはその結論を質問に合わせて言い換えるだけ。AIが止まっていても、規則の答えとカードはすぐ出る。取得できなかった情報は「出ていない」と書かずに「取得できない」と明示する。AIアシスタントやAIエージェントから同じ判定を呼べるMCPサーバーとHTTP APIも同梱する(mcp、deterministic-core、ai-agent)。
無料・開発中の kurage-ai-soudan-chat シリーズにも、災害リスクを扱う入口がある。土地AIチャットは住所と知りたいことを入れると、都市計画(市街化調整区域・用途地域・建ぺい率・容積率など)と災害リスク(洪水・内水・土砂・津波)を国の公開データから判定し、結果をAIが質問に合わせて説明する。同じシリーズには出店・商圏AIチャット・補助金AIチャット・給付金AIチャット・介護相談AIチャットも並び、いずれも規則で絞り込んだ結果をAIが説明する型をとる。
隣り合う判定(土地・都市計画)
「住所ひとつで法的な線を引く」という同じ型は、災害以外の土地判定にも広がっている。ktoshikeikaku(都市計画ナビ)は住所から用途地域・建ぺい率・容積率・市街化区域/市街化調整区域・防火地域・高度地区・地区計画・風致地区・居住誘導区域・近くの都市計画道路までを一度に返し、国土交通省の都市計画データ(令和7年度)で全国1,377市区町村・約41.8万区域を収録する。条文は原文のまま引用し、MCPにも対応する。kminpaku(民泊できる場所チェック)は用途地域(建蔽率・容積率つき)とその自治体の民泊の上乗せ条例を原文のまま返し、住宅宿泊事業法・特区民泊・旅館業法の3制度の違いを1画面に並べる。全国102,159面・1,215市区町村を収録。
住所を地図に載せる型は、防災以外のリスク把握にも使われている。kkansen(感染症マップ)は、いま流行っている感染症を全国の都道府県と名古屋市の区ごとに地図で見るシステムで、国(国立健康危機管理研究機構)の感染症発生動向調査の速報を毎週取り込み、インフルエンザ・新型コロナ・RSウイルス・溶連菌・感染性胃腸炎・マイコプラズマ肺炎など定点把握の19疾患の定点当たり報告数を都道府県ごとに色分けし、警報・注意報の基準値の目安を超えた都道府県を示す。名古屋市は週報PDFから16区の数字を読み取り、学級閉鎖・学年閉鎖・休校の一覧を毎日取り込む。住所や現在地から自分の地域を引ける。ここでも数字は公式の値をそのまま出し、受診の判断はしない。
被災後の側を担う製品もある。khisai(被災者支援ナビ)は、被災したときの状況(家が壊れた・当面の生活資金・子どもの学校・税金や保険料・仕事や事業)を選ぶと、使える国の支援制度だけを内閣府資料の本文のまま約100制度・状況22通りで一覧し、罹災証明書の被害認定基準を添える。ここでもAIチャットは本文だけを材料に答え、被害の程度は規則で先に示す。身内が亡くなったあとの手続きを扱う kacnavi(AfterCare Navi・48件・故人の状況37項目・e-Gov法令で裏取り・全国1,912市区町村)も、同じ「状況を選ぶ→該当するものだけを期限順に残す」型である。
隣り合う判定(会社・くらしの条件)
「区域に入るか」ではなく「自社・自分は対象か、いつまでに何をするか」を返す判定も、同じ原則で作られている。入力は住所ではなく会社の属性や状況になるが、規則で先に絞り、AIには結論を変えさせず、根拠と時点を添えるという骨格は共通する。
- kkensetsu(建設業許可 期限管理) — 許可日と決算月から、有効期間の満了日・更新申請の期限(満了の30日前・休日なら翌開庁日)・決算変更届の期限(決算から4か月以内)を顧客の建設会社ごとに計算し、90・60・30・14・7日前にメール通知。47都道府県の更新の窓口・手数料の納め方のページも同梱。
- ktoriteki(取適法チェック) — 2026年1月施行の取適法(旧 下請法)について、取引の内容と発注側・受注側の資本金・常時使用する従業員数(改正で加わった300人・100人の基準)から対象を判定し、4つの義務と11の禁止行為のどこに気をつけるかを両側の質問で点検する。内容は公正取引委員会の資料から作成。
- kchingin(最低賃金・賃上げ助成金チェック) — 従業員の時給一覧を貼ると、新しい地域別最低賃金を下回る人数と不足額、月と年の人件費増、業務改善助成金の締切とコース別(50・70・90円)の助成額の目安を計算。令和8年度の47都道府県の改定額・発効日を厚生労働省の資料から搭載。
- kseidocal(経営者の制度カレンダー) — 取適法・最低賃金・社会保険の適用拡大・カスタマーハラスメント対策の義務化・ストレスチェック・雇用保険の週10時間・子ども子育て支援金・インボイスの2割特例の終了・業務改善助成金の締切を施行日順に並べ、従業員数やパートの有無を選ぶと自社に関係するものと時期が分かる。日付はすべて省庁の公式ページで確認し、項目ごとに国会での直近の発言を国立国会図書館の国会会議録検索APIから毎日取得して載せ、iCalendar も配る。
- kurage-subsidy-navi(補助金ナビ) — 地域・業種・従業員数・やりたいことを選ぶと、いま応募できる補助金と補助率・上限額・締切・公式ページを返す。デジタル庁のJグランツ公開APIから日次で取り込み、規約に沿って出典表示まで実装済み。
- knyusatsu(入札情報ナビ) — 中小企業庁の官公需情報ポータルサイトの検索APIから入札公告を毎日取り込み、発注機関ごと・都道府県ごとの一覧とキーワード・分類検索を自社サイトに置く。各案件は元の公告へリンクする。
くらし側では、kurage-seido-navi(制度ナビ・名古屋市版45制度)が「困りごと→使える制度→申請先の課と電話・期限・必要書類→出典リンク→相談記録」を返し、kecnavi(通報先ナビ)が「道路に穴」「不法投棄」「街路灯が切れている」から区の土木事務所・環境事業所・区役所の電話番号・受付時間・地図を返す。kurage-chinjo-navi(陳情ナビ)は、困りごとを制度か市会への陳情のどちらかに着地させる。委員会の判定にLLMを使わず語の一致で選び、何の語で判定したかを画面に出し、当たらなければ「判定できませんでした」と表示して当てずっぽうで1つ選ばない。陳情の締切日は名古屋市会が公表していないため表示せず、推測した日付を住民に示さない。
ハザードマップとの違い
一般に配布されるハザードマップは「浸水します」という物理的予測を示す。一方で災害危険区域は「条例で建築が制限されます」という法的な事実を示す。両者は別物であり、kurage-disaster-risk-area-map はこの違いを明示することを売りにしている。洪水・内水の浸水想定は kurage-flood-hazard-map 側で扱う、という役割分担も明記されている。
同種の区別が他の製品にもある。kurage-morido-map の盛土規制区域は「そこで工事をするには許可が要る」という法律上の線であり、混同されやすい大規模盛土造成地マップ(「そこに盛土がある」という土地の成り立ちを示す図で工事の可否は決めない)とは別物。この法律は2021年の熱海市の土石流を受けて2023年5月に施行されたもので、区域内では一定規模以上の盛土・切土の工事に着手前の許可または届出が義務づけられる。宅地造成等工事規制区域は宅地建物取引業法35条の重要事項説明の対象だが、従来は「◯◯県 宅地造成工事規制区域」と検索して都道府県ごとのPDFやGISを人が探すしかなく、住所ひとつで横断的に引ける道具がなかった。kurage-earthquake-map も、活断層マップが「活断層の線の直上か、何メートル離れているか」という震源の話であるのに対し、こちらは「その住所が何震度になり、液状化するか」という揺れの結果の話だと明示する。住民が実際に知りたいのは後者である。kurage-disaster-risk-area-map は密集市街地(地震時等に著しく危険な228地区)も同じ住所で返す。
災害種別ごとの行動指針
kurage-disaster-judgment-set は判断の型を内閣府「避難情報に関するガイドライン」(令和8年3月改定)に合わせている。同ガイドラインでは、自宅に留まる屋内安全確保を選べるのは洪水等と高潮に限られ、しかも「家屋倒壊等氾濫想定区域に存していない」「浸水しない居室がある」「一定期間の浸水による支障を許容できる」の3条件を満たす場合だけ。土砂災害と津波は立退き避難が基本である。つまり洪水のデータだけでは行動を出しきれないため、判定に要る4つのエンジン(洪水・内水・高潮/土砂災害/津波/指定緊急避難場所)を1つのキットにまとめている。kurage-flood-hazard-map も同様に、浸水深3m以上・家屋倒壊区域・3日以上の浸水なら立退き避難、という行動の目安を返す。
避難情報の発令は、市区町村の配信から警戒レベル・種別・対象学区の事実だけを機械的に抜き、取得できなかったときは「発令なし」とは書かずに取得できなかったと明示する。kurage-flood-hazard-map の名古屋市版は住所→学区を引いて市の災害情報配信に出ている警戒レベル・河川も添える(取得できない時はそう言う)。
防災判定セット(165,000円)の想定用途には、要配慮者利用施設の避難確保計画(水防法第15条の3)の下ごしらえ、自治体・議員事務所の相談窓口、企業の拠点点検が挙げられている。
避難所判定の落とし穴
kurage-refuge-map の芯は「近い避難所を出さない」こと。指定緊急避難場所は災害種別ごとに指定されており、地震で使える場所が洪水では使えないことがある。崖のそばの広場は地震では安全でも土砂災害では危険。単に最寄りを返すと、その災害では使えない場所へ人を誘導しかねないため、災害種別で絞り込む(土砂災害67,289件/洪水71,783件/地震88,177件/津波40,393件ほか)。kurage-disaster-judgment-set も、避難先として「その場所でいちばん重い災害に対応している指定緊急避難場所」だけを名前と徒歩何分で返すので、洪水対応の避難所を土砂災害警戒区域の人に勧めることがない。データは市町村ごとに更新時期が違うため判定結果にその市町村のデータ時点を必ず併記し、時点が確認できないデータでは判定しない。
位置精度の限界の扱い
住所から求めた座標は町丁目のおおよその代表点にすぎない。kurage-landslide-hazard-map は250m以内に区域があるとき「区域外」と言い切らず、地番での確認を促す(実測で区域の縁から14〜50mずれた例あり)。kurage-disaster-risk-area-map も代表点が区域の近くなら距離を添えて言い切らない。kurage-morido-map も代表点が区域の近くなら距離を添えて言い切らない。
kurage-earthquake-map はこの限界を地番で判定することで突破している。nagoya が地番参考図をCC BY 4.0で公開しているため、982,180筆の土地の区画を取り込み、代表点1点ではなく筆の形で判定する。名古屋駅前の筆なら19メッシュにかかり、計測震度6.06〜6.18という幅で返る。住所で調べた場合も、その代表点が筆に乗っていればその筆で判定する。市内のほぼ全域が震度6弱以上の想定で、内訳は震度6弱51.5%、6強46.4%、震度7が1.3%である。
同じ「○×で答えない」発想は揺れの判定にも現れる。液状化データには判定対象外を示す値が全体の28%あり、これを「液状化しない」と表示すると利用者は誤解する。名古屋市東部の台地に多く分布することを実測で確かめたうえで、危険度なし(PL=0)とは別の表示にしている。
データソースと技術構成
- 災害危険区域:国土交通省 国土数値情報。全国21,067区域・588自治体・36都道府県、収録条例119種類
- 洪水浸水想定区域:国土数値情報 第4.0版(1次メッシュ単位・104メッシュ・約2,100万面)、内水は自治体ごとのShapefile(名古屋市版を同梱)
- 津波浸水想定:国土数値情報(商用利用可・再配信可)。全国3,795,197セル・35都道府県。整備年度が県ごとに違うため県の時点を必ず表示
- 指定緊急避難場所:国土地理院(CC BY 4.0)。全国47都道府県・115,447件。市町村ごとに更新時期が違うため時点を併記
- 土砂災害警戒区域:国土数値情報。全国47都道府県・約179万区域(データ時点2026-03-06)
- 盛土規制区域:国土数値情報 A56。全国104,309区域・1,539市区町村・43都道府県(CC BY 4.0・出典表示のみ)
- 地震ハザード:名古屋市の公表する被害想定(約50mメッシュ126,385区画)+地番参考図(CC BY 4.0・982,180筆)
- 都市計画:国土交通省の都市計画データ(令和7年度)。全国1,377市区町村・約41.8万区域
- 感染症:国立健康危機管理研究機構の感染症発生動向調査(速報・毎週)+名古屋市週報PDF(16区・学級閉鎖等・毎日)
- 制度・会社側:e-Gov法令検索、厚生労働省・公正取引委員会・内閣府の資料、国立国会図書館の国会会議録検索API(毎日)、デジタル庁Jグランツ公開API(日次)、中小企業庁 官公需情報ポータルサイト検索API(毎日)
- 津波災害警戒区域(重説の第三号):国土数値情報に無く都道府県が個別指定。愛知県32市区町村・約165万面をマップあいち(CC BY 2.1 JP・営利利用可)から取り込む手順を同梱。名古屋市は7区が指定対象、残る9区は「指定対象外」と確定で出る。第一号の造成宅地防災区域は名古屋市の公式FAQ「名古屋市内で指定されているところはありません」を出典つきで引用し、第二号の土砂災害警戒区域は全国対応
商用利用を認めていない自治体・非公開の自治体は取り込まない設計で、利用条件の一覧をコードに持ちテストで固定している。これは config-declared-scope と open-data-license-compliance の発想に近い。
データの取り込み方にも節度を置いている。河川の水位は、国土交通省「川の防災情報」がツールによる定期的な収集を控えるよう求めているため取り込まず、リンクで案内する(open-data-license-compliance)。
盛土規制法の区域指定は都道府県ごとに進行中で、青森・香川・佐賀・沖縄はまだ公開されていない。kurage-morido-map はこうした「未指定」を「区域外」と混同せず明示し、区域外の場合も「これは工事の許可が要る範囲であって、災害の危険そのものではない」と毎回書く。津波も東京都・福井県・香川県は沿岸があるのに国のデータに未収録であり、kurage-tsunami-map は未収録・内陸(想定不要)・区域外を必ず分けて答える。
同じ規律は災害以外の公表データにも及ぶ。kgakudo(学童保育ナビ)は、学童の国の公表がPDFだけで市区町村名で数字が出るのは待機児童50人以上の88市町村のみ、全国16,330人のうち31.4%はどこの市か分からないという制約を明示し、公表されていない市町村は「未公表」と書いて推定値を出さない(administrative-data-publication-gap)。kkaigo(訪問介護・ケアマネナビ)は空き状況の公表がないため出さず、kghome は共同生活援助に定員の公表がないため出さない。kurage-visit-nursing-navi は届出名簿を突き合わせて24時間対応・精神科訪問看護の届出有無を示すが、ここでも「無い」と「公表されていない」を混同しない。
技術的な特徴
- PostGISもDockerも不要 — 津波・洪水はポリゴンが矩形グリッドである性質を利用、土砂災害・避難所は点データのみ、と割り切ることでSQLite(+必要ならPython/GDAL)だけで動かす。メッシュは矩形なので kurage-earthquake-map の判定はR*Treeだけで0.2ms。
- 外部の有料APIを使わず追加費用0円 — self-hosting と oss の思想。
- 地図ページ(MapLibre) — 区域の広がりを見ながらクリックで判定。洪水版は国の重ねるハザードマップ・自治体の内水・学区の避難情報を1枚に重ねる(ベクタータイル)。
- 一括判定 — 拠点・物件の住所CSVをまとめて判定する機能(洪水版・防災判定セット)。世帯条件(高齢者・乳幼児・車・上階・ペット)を足せば警戒レベル1〜5の行動表(マイ・タイムライン)を印刷できる。
- 判定は決定的なコードが行う — deterministic-core。AIにリスク判断をさせない。
- 重説チェックのエンジン — kurage-juyo-saigai-check は洪水・土砂・津波・盛土・災害危険区域の5本をソースコード同梱(MIT)で持つ。あわせて別の号で説明が要る宅地造成等工事規制区域・特定盛土等規制区域と、災害危険区域(建築基準法39条)も同じ紙に載せる。
- MCP同梱 — kurage-earthquake-map はMCPサーバーを同梱し、Claude CodeやCodexから住所判定をツールとして呼べる。kurage-disaster-judgment-set もAIアシスタント/AIエージェントから同じ判定を呼べるMCPサーバーとHTTP APIを備える(mcp、ai-agent)。
- ホワイトラベル — 防災AIチャット層では名前・ロゴ・計測タグを設定ファイルで変えられ、書かなければ計測タグは出ない。どの範囲を宣言するかだけで挙動が決まる config-declared-scope の型。
- 計算をブラウザ内で閉じる型 — ktoriteki・kchingin は判定・計算をブラウザの中だけで行い、入力した資本金・時給をサーバーへ送らない。no-external-data-egress の一形態。
提供形態
いずれも kurage-app-store(Kurage App Store 商品一覧・販売代理店向け)で買い切り55,000円(重説チェック220,000円、防災判定セット165,000円、防災AIチャット+判定セット220,000円)・MITライセンス・ソース同梱で販売され、AIエージェントによる改変拡張が前提。会社側の判定製品(建設業許可・取適法・最低賃金・制度カレンダー・入札情報・補助金ナビ)も同じ55,000円帯に並ぶ。全商品ソース同梱で、生成AIを使う製品でもローカルLLMを選べるため書類や住所を社外に出さずに使える。デモを触ってから購入する導線が全製品に用意されている。kappstore-ecosystem、sales-partner-system、ai-modifiable-software、local-llm、no-external-data-egress を参照。
関連ページ
- hazard-map-judgment
- unknown-vs-outside-distinction
- administrative-data-publication-gap
- facility-data-churn
- evidence-traceability
- deterministic-core
- self-hosting
- open-data-license-compliance
- config-declared-scope
- mcp
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- ktoshikeikaku
- kminpaku
- kkansen
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- kgakudo
- kkaigo
- kghome
- kurage-visit-nursing-navi
- kurage-ai-soudan-chat
- kurage-products
- kurage-lps
See also: kurage-sites
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