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年金福祉事業団に関する質問主意書

参議院 第151回 第26号お答えすることは困難 ×1

提出者
参議院
提出日
2001年5月10日
内閣転送 2001年5月14日
答弁書受領日
2001年6月15日
提出から36日
答弁の項目数
8
質問 1,037字/答弁 2,522字

質問本文

平成十三年四月一日に年金福祉事業団(以下「事業団」という。)の業務を継承する新たな特殊法人として、年金資金運用基金が設立された。事業団は融資の原資となっている年金を勤労者から借りていることを忘れ、あたかも自分達の自己資金のごとく無計画に関係公益法人に融資し、利権の構築を図ってきた。多額の未回収の資金を抱えながら、新しい特殊法人もまた融資を継続することとなっている。事業団の不良債権問題を解決できなければ、そのツケは結局年金を支払っている勤労者に跳ね返ることになる。このような事業団の経営を許してきた厚生省(現厚生労働省)と、事業団とその関連団体が生み出した利権に依存する者は厳しく断罪されなければならない。

そこで、以下質問をする。

一 事業団が解散した時点と現時点での、事業団の融資の未回収額累計はいくらか。そのうち日本老人福祉財団、大規模年金保養基地(グリーンピア)事業、それぞれの未回収額累計はいくらか。

二 事業団が解散した後、一の未回収額はどのように回収されてきて、今後どのようにこれらを回収していくのか。

三 このように事業団が多額の赤字を生み出しその回収の目途もついていないことの責任を誰がどのようにとったのか。責任をとっていないのなら今後どのようにしてとるつもりか。

四 平成九年十月、事業団は日本老人福祉財団に対して、そのずさんな経営が分かっていたにもかかわらず六十億三千万円もの融資を行ったのはなぜか。また、そのときの審査は適切であったか。

五 日本老人福祉財団が経営していた「ゆうゆうの里」に入居している利用者の権利は保障されているのか。彼らに対するサービスが低下している話も聞いているが、これは契約違反ではないか。以前、厚生省の幹部はサービスを低下させないよう指導する旨述べていたが、実際その後サービスが低下しないよう指導を行ったのか。また、実態を調査したのか。

六 平成九年六月六日の閣議決定で、事業団は適切な経過措置を講じた上住宅融資から撤退することとなったが、この適切な経過措置とはどのようなことか。また、なぜ直ちに住宅融資から撤退しないのか。

七 事業団の時代も含めた基金の住宅融資の未回収額の累計はいくらか。

八 事業団の審査基準や、取引銀行などの情報公開を行うつもりはあるか。

九 これまでに多大な赤字や、不良債権を生み出した事業団を監督した厚生省に責任はないのか。また、今後厚生労働省に年金資金を運用する能力があるのか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一及び七について

年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律(平成十二年法律第二十号。以下「業務承継法」という。)附則第三条の規定による廃止前の年金福祉事業団法(昭和三十六年法律第百八十号。以下「旧事業団法」という。)第十七条第一項第二号から第四号までに規定する業務(以下「事業団貸付業務」という。)に係る貸付金残高(以下「事業団貸付金残高」という。)については、現在、年金福祉事業団(以下「事業団」という。)の解散時点の金額を集計中である。また、事業団貸付業務に係る債権のうち年金資金運用基金(以下「基金」という。)が業務承継法第十二条第一項の規定に基づき管理及び回収を行っているものの現時点の残高については、集計は困難である。

なお、既に決算が完結している平成十一年度の年度末の事業団貸付金残高は、合計で約九兆七千九百二十五億円であり、このうち旧事業団法第十七条第一項第二号に規定する被保険者等の福祉を増進するために必要な施設の設置又は整備に要する資金の貸付業務に係るものが約千九百二十五億円、同項第三号に規定する住宅資金の貸付業務に係るものが約九兆四千五百六十億円、同項第四号に規定する年金受給権を担保とする小口の資金の貸付業務に係るものが約千四百三十九億円となっている。また、同項第二号に規定する業務に係る事業団貸付金残高のうち財団法人日本老人福祉財団(以下「財団」という。)に対するものは、約百三十五億円である。

ちなみに、旧事業団法第十七条第一項第一号に規定する大規模年金保養基地事業については、事業団が施設を設置していたものであり、同事業に係る貸付金残高という概念はない。

二 について

事業団が解散した時点の一切の権利及び義務については、業務承継法第一条第一項の規定に基づき、基金が承継し、業務承継法第十二条第一項の規定に基づき、適正に債権の管理及び回収を行ってきており、今後とも基金が適正に債権の管理及び回収を行うこととなる。

三について

事業団貸付業務に係る債権のうち返済期限から六月以上が経過して延滞となっているもの(以下「延滞債権」という。)の額は、平成十一年度末で約三百七十五億円であるが、事業団の解散時点における延滞債権は基金が承継し、その回収を図ることに最大限努力しているところであり、厚生労働省においても、適切な指導を行ってまいりたい。

なお、事業団の財団に対する貸付債権のうち、返済期限から六月以上が経過したものはない。

四について

御指摘の財団に対する融資については、平成八年一月に「京都ゆうゆうの里」の設置資金として事業団が貸付けを決定したものであるが、当時、財団の経営はおおむね良好であったこと、過去の借入金の償還も滞りなく行われていたこと等を踏まえて審査を行った結果、貸付先として適当であると判断したものと承知している。その後、財団における理事長の交代等が判明したことから、事業団は平成九年十月に貸付契約を締結するに当たって財団から報告を求め、財団が運営の改善を図ることについて確認を行ったと承知している。

五について

御指摘の「ゆうゆうの里」は、老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十九条第一項に規定する有料老人ホームであるが、その利用者の権利は、経営主体である財団との間の任意の契約に基づくものである。財団の経営する各有料老人ホームに対してこれを管轄する府県が同条第三項の規定に基づき行った調査によれば、これらの有料老人ホームは、サービスの提供について同法に抵触するような事実が認められることなく、おおむね良好に運営されていると承知しており、サービスの内容について指導が必要であるとは認識していない。

六について

業務承継法第十二条第二項の規定に基づき、基金は、厚生年金又は国民年金の被保険者の福祉を増進するため必要な住宅の設置に要する資金の貸付け等を別に法律で定める日までの間行うこととされており、この「別に法律で定める日」については、業務承継法附則第二条第一項において、業務承継法の施行の日後二回目以降の財政再計算が行われる際に、業務承継法第十二条第二項に規定する業務の実施状況等を踏まえて検討するものとし、その結果に基づいて定めるものとすることとされている。これは、特殊法人等の整理合理化について(平成九年六月六日閣議決定)において「適切な経過措置を講じた上、撤退する」とされたことを受けて規定されたものであり、撤退に当たっては被保険者、地域経済、雇用等への影響を考慮する必要があることから、このような経過措置が講じられたものである。

八について

事業団においては、貸付けの対象施設、貸付けの相手方、貸付金の利率、償還期限、貸付金の限度額、償還の方法等を定めた業務方法書、受託金融機関事務取扱要領、年金住宅融資事務取扱等を求めに応じ開示し、また、旧事業団法第十八条第一項の規定に基づき事業団貸付業務の一部を委託していた受託金融機関の名称についても、同様に求めに応じ開示していたところである。

九について

厚生労働省においては、事業団が行う事業に対して、適正な指導監督に努めてきており、事業団においても、法令等に従い、適正な事業執行が行われてきたものと考えている。社会情勢の変化等に伴い延滞債権が増加してきたことは重く受け止めるべきものであり、事業団の業務を承継した基金に対し、引き続き指導監督を徹底してまいりたい。

厚生保険特別会計の年金勘定に係る積立金及び国民年金特別会計の国民年金勘定に係る積立金については、被保険者から徴収された保険料の一部であり、かつ、将来の給付の貴重な財源となるものであることに特に留意し、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に運用を行うという目的に沿って、厚生労働大臣が社会保障審議会の意見を聴いて定めた基本方針に基づき運用を行うこととしており、毎年度積立金の運用についての報告書を公表するとともに、積立金の運用の状況及びその年金財政に与える影響等を考慮した基本方針の見直しを行うこと等により、適切な運用を行ってまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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