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西日本の水害に関する質問主意書

参議院 第16回 第2号

提出者
参議院
提出日
1953年7月16日
内閣転送 1953年7月20日
答弁書受領日
1953年7月24日
提出から8日
答弁の項目数
0
質問 585字/答弁 1,737字

質問本文

一、今次の西日本の水害に関して、種類別および地域別被害の総額を問う。

二、今回のおそるべき水害は天災ではない。国民の血税をもつぱらアメリカのための再軍備と軍事基地のために使い、国民の幸福のための治山、治水を捨てて顧みなかつた政府の国土破壊政策こそその真因であると考える。政府の見解を問う。

三、水害に対し政府が決定し、また決定せんとしている融資その他救援のための対策を問う。(免税措置、見舞金、食糧対策等一切の対策について)

四、救援対策について特に商工業者、農民に対する金融措置について、左の諸点を質問する。

(イ)救援のために特別な優遇措置がとられたか。

(ロ)罹災商工業者、農民は、再建資金の長期無利子貸付を強く要求している。現在までに決定された融資額では不十分と考えるが、政府の具体的対策を問う。

(ハ)右の要求に関し、政府の現在までの措置では、零細な罹災商工業者、農民に資金がまわる保証が行われていない。現地罹災者はこれに大きな不安をもつている。罹災を第一条件にして、これら零細な罹災商工業者、農民に資金が十分まわるようにすることが真の救援対策と考えるが、政府の具体的対策を問う。

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参議院の原文・経過

政府答弁書

一、西日本水害被害額調(単位千円)

第一 種類別被害額 1/2

第一 種類別被害額 2/2

備 考

1 農林水産業施設被害額中には、施設被害にとどめ農作物の被害については、詳細調査中。

2 水産関係被害額中には、漁港施設被害のみ計上、外に、判明せるもの(養殖物、水産製品等)

一、一四一、〇六〇千円あり。

3 直轄補助河川等には、都市単独災害額をふくまない。

4 各省所管施設は調査中。

5 計数は整理中につき、相当変動ある見込。

第二 地域別被害額                          (単位千円)

学校施設等

農林水産業施設等

地方公共団体関係

(河川、海岸、道路、橋梁等)

計

福岡県

一、二三五、九三六

一〇、〇九三、四七五

八、七六六、〇六七

二〇、〇九五、四七八

佐賀県

二四五、〇四二

四、三五六、八六九

二、五〇〇、〇〇〇

七、一〇一、九一一

長崎県

七六、一七七

一、二五六、二九二

五五四、四〇〇

一、八八六、八六九

熊本県

八一八、八一四

一〇、七五〇、三〇〇

一〇、八九一、〇〇〇

二二、四六〇、一一四

大分県

五一〇、七六八

三、四四五、四六六

二、五〇〇、〇〇〇

六、四五六、二三四

山口県

二〇二、二一六

一、三三二、二一八

六〇七、三三八

二、一四一、七七二

計

三、〇八八、九五三

三一、二三四、六二〇

二五、八一八、八〇五

六〇、一四二、三七八

備 考

1 鉱工業商業関係、国鉄私鉄港湾等関係、郵便電信電話関係、直轄河川道路関係については、県別に分けない。

二、今回の水害は、去る六月二十五日から、四日間にわたつて、鹿児島を除く九州各県及び山口県に、稀に見る大豪雨が、降り続き、局地的には、九百ミリ以上にも及んだものに、よるものと考える。

三、今次西日本水害については、次のような措置を講ずることとした。

(一)災害救助法による救助の基準を緩和し、災害対策予備費から災害補助費国庫補助金四億円を支出するとともに、直轄河川港湾の災害復旧、侵水耕地の緊急排水等に要する経費を支弁するため、災害対策予備費から十五億円を支出した。

(二)租税上の措置としては、災害被害者に対する租税の減免及び徴収猶予等に関する法律その他現行法令の規定により、所得税その他の租税について軽減免除、徴収猶予、税額の還付、申告期限の延長等能う限りの措置を講ずることとしているが、更に今回政令を改正して、所得税について徴収猶予又は税額の還付をなしうる範囲を拡張し、被害者の実情に即応することとした。

(三)金融上の措置としては、次のような措置を講じている。

(1)公共災害復旧に対する国庫補助金等のつなぎ融資として資金運用部資金及び簡保資金三十億円の短期融通を行つた。なお更に十億円を追加する方針である。

(2)災害対策の特別措置として総額約三億円の遺族国庫債券買上償還を行うこととした。

(3)住宅金融公庫においては、四億円の別枠を設定し、住宅復旧の促進に資することとした。

四、(一)災害復旧融資に充てさせるため、六月末及び七月末に期限の到来する指定預金の引揚期限を延期するとともに、災害地の商工組合中央金庫等の金融機関に対して二十五億円の新規指定預金を行うこととし、更に農業共済基金の支払の円滑に資するため政府再保険金のつなぎ融資として、農林中央金庫に対し三十億円の指定預金を行つた。

(二)中小企業金融公庫が成立後引き継ぐことを条件として、中小企業に対し日本開発銀行から利率六分五厘で十億五千万円の融資を行わせることとした。

(三)中小企業信用保険については、保険料負担を軽減するため、実施に必要な具体案を作成中である。

(四)国民金融公庫においては、特に利率を六分五厘に引下げ、六億円の貸付を行わせる外、既往の貸付についても実情に応じ六月間の返済猶予を認めることとした。

(五)営農資金については、農林中央金庫において五十億円程度を融通することとし、利子補給の措置を講ずることとする。

(六)以上の外、金融上の措置としては、支払手形の決済期限の猶予、定期預金の期限前払いもどし等災害の状況に応じ適宜迅速適確な措置をとるよう金融機関を指導している。

参議院の原文

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