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米国同時多発テロに関する質問主意書

参議院 第169回 第8号お答えすることは困難 ×2承知していない ×2

提出者
参議院
提出日
2008年1月24日
内閣転送 2008年1月28日
答弁書受領日
2008年2月1日
提出から8日
答弁の項目数
17
質問 2,582字/答弁 3,051字

質問本文

二〇〇一年九月十一日に発生した米国同時多発テロ(以下「同時多発テロ」という。)については、イタリアの大統領や首相を歴任されたコシガ氏をはじめ各国の閣僚経験者や元政府高官などからアルカイーダ犯行説に関して様々な疑問が呈されており、また、公表された事件当時の写真・ビデオ等からそれらの発言を裏付けるものが見受けられる。同事件の日本人の犠牲者について政府は二十四人と説明している。他方、インド洋等での自衛隊艦船による補給活動の前提となっているのが、同時多発テロの脅威の除去である。これらのことを考えれば、政府は当事者意識を持ってこの事件の真相について国民に明らかにするべきである。

そこで、以下質問する。

一 同時多発テロとアルカイーダとの関係について、本年一月十日の参議院外交防衛委員会において、福田内閣総理大臣は、「いろいろなレベルでもって米政府の関係機関等に対して事件関連情報また各政府機関の対応について照会して情報交換を行ってきております。我が国は、このように入手した非公開情報や外国政府等が作成した報告書等の公開情報を総合的に勘案しまして、九・一一テロ事件は国際テロ組織アルカイーダによって実行されたものと判断をいたしております。」と答弁しているが、アルカイーダのみによる犯行なのか、アルカイーダ以外の者が関与していないのか、明らかにされたい。

二 同時多発テロの実行犯については、当初十九名とされていたが、実行犯とされていた者の中には、実行犯でないと名乗り出た者もいたとの報道もある。政府は、現在実行犯の数についてどのように承知しているのか。

三 同時多発テロについては、米国政府の情報機関が事件の情報を事前に入手したとの報道があるが、政府はそのことを承知しているか。

四 日本政府として、同事件の真相を究明するため、米国に調査団等を派遣して同事件の検証等を行ったことがあるのか。行ったのであればその内容を明らかにされたい。また、政府職員が民間等の調査団に参加したことがあれば、その調査団と報告書の概要を明らかにされたい。

五 当日、突入・墜落したとされる四機の航空機の乗客名簿、ボイスレコーダー、フライトレコーダー及び当該航空機の離陸確認の記録はすべて公開されているのか。

六 ニューヨークにおいては、航空機が突入したワールドトレードセンター第一ビル及び第二ビルのほか、航空機が突入していない同第七ビルも崩壊している。崩壊の原因について、三つのビルはいずれも爆破されたとの報道もあるが、政府はそれぞれのビルの崩壊原因についてどのように承知しているのか。

七 第七ビルの崩壊に関しては、ワールドトレードセンター第一ビル及び第二ビル崩壊前に崩壊したとの報道がなされたことや爆発音を聞いたとの現地の消防士等の証言もある。政府は、米国政府等による第七ビル崩壊の調査報告がなされたことを承知しているのか。

八 ビルの崩壊の原因は、火災の熱によって鋼材等が溶解したとの報道がある。また、ビルの破片が百五十メートルほど離れたところに落下した、あるいは崩壊現場には建材等が粉末状になったものが厚く積もっていたとの報道もある。ジェット燃料による火災において、鋼材等が溶解すること、破片が百五十メートルほど離れたところに落下すること、建材等が粉末状になることがあり得るのか。

九 米国国防総省(以下「ペンタゴン」という。)に対するテロ攻撃については、ハイジャックされたアメリカン航空七七便(ボーイング七五七型旅客機)が突入したと言われている。他方、ペンタゴンに設置してある監視カメラをはじめ突入時の映像がほとんど公開されておらず、旅客機の目撃証言もないが、政府としてそれらの映像や証言を確認しているのか。

十 突入した旅客機のエンジン等の残骸がペンタゴンの前庭及び建物内でほとんど発見されていないと言われているが、政府はそれらの残骸、特にエンジン部分が米政府によって回収、検証されたことを承知しているのか。

十一 米国政府の発表したペンタゴンに突入した旅客機の軌道について、熟練したパイロットでも技術的に不可能であるとの報道がある。また、突入した部分は補強工事がなされた高級幹部のいない場所とされている。政府としては、これらの指摘を踏まえ、このような軌道についての発表が適切なものと考えるのか。

十二 米国の防空体制について、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)には、管制官の呼びかけに応じない飛行機に対し十五分以内に緊急出動するスクランブル体制があると承知している。同時多発テロ攻撃に対しては、同司令部はどのような対応措置をとったのか、スクランブルは実施されたのか、これらの点について政府は把握しているか。

十三 同時多発テロについて、米国のCIAやFBIなどの捜査・情報機関は、事前にどのような捜査を実施し情報入手していたのか、それらの情報をブッシュ大統領が知っていたかについて、日本政府として承知しているのか。

十四 ハイジャックされたユナイテッド航空及びアメリカン航空、航空機が突入したワールドトレードセンタービルの最大のテナントのモルガン・スタンレー・ディーン・ウィター及びメリルリンチに対して、同時多発テロの直前の九月六日から十日に、大量のいわゆるプットオプションが行われた。本件については、当時のドイツ連邦銀行総裁であるエルンスト・ヴェルテケ氏が「ニューヨークとワシントンの攻撃に関わった人々が、欧州の証券市場のテロ・インサイダー取引に関わって利益を得ようとして多くの事実が明らかになっており、直前に、航空会社、保険会社、商社や金や石油市場の不可解な売買が行われている」旨の発言をしているが、政府としては、当時、このような情報を入手していたのか。また、日本の市場において同様な売買は行われていたのか。行われていたのであれば、調査や捜査を行ったのか。

十五 日本人犠牲者に関して、以下について明らかにされたい。

1 氏名、年齢、勤務先及び御遺体の発見場所

2 DNA鑑定実施の有無

3 航空機に搭乗していた方の便名

4 御遺体の確認方法

5 御遺族からの要望等に対して我が国政府が行った支援内容

6 米国政府が御遺族に対して行った事件の概要説明の内容

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

アル・カーイダは、その思想に共鳴する者や支持者等と漠然と連携した組織であり、御指摘の同時多発テロ事件(以下「同時多発テロ事件」という。)の実行に関与した者のうち、アル・カーイダの構成員を明確に峻別することは困難であるが、同時多発テロ事件はアル・カーイダによるものと判断している。

二について

米国政府が公表した情報によれば、同時多発テロ事件の実行犯は十九名であると承知している。

三及び十三について

九・一一独立調査委員会報告書には、米国政府は、米国へのテロ攻撃の可能性についての危険情報を事前に入手していたが、主に海外権益への脅威情報であったことや、計画が柔軟かつ機略的なものであったこと等から、同時多発テロ事件の防止に至らなかった旨の記述があると承知している。

四について

警察庁は、平成十三年九月、同時多発テロ事件の発生を受け、在ニューヨーク日本国総領事館に設置された対策本部に国際テロ緊急展開チームを派遣し、米国法執行機関との連携や行方不明邦人の身元確認等に関する情報収集を行い、消防庁は、平成十四年一月、職員を派遣し、同時多発テロ事件における米国の消防防災体制及び米国連邦危機管理庁を中心としたテロ事案時における各機関の活動について調査を行った。

また、民間等の調査団については、大学・研究機関等を主体に、平成十四年二月から三月に米国で行われた「米国世界貿易センタービルの被害拡大過程、被災者対応等に関する緊急調査研究」に政府職員が参加した。同調査研究においては、世界貿易センタービル地区の都市環境被害の実態とその後の復旧過程の分析、グラウンドゼロ地域での災害対応過程の分析、世界貿易センタービル災害の広域的な影響と復興過程の分析、在ニューヨーク日系企業及び日本人旅行者の対応の行動分析調査が行われた。

五について

突入・墜落した四機の航空機の乗客名簿が公開されているとは承知していない。当該航空機のボイスレコーダー及びフライトレコーダーについて、世界貿易センターに突入したアメリカン航空一一便及びユナイテッド航空一七五便の両レコーダーは回収できなかったが、米国国防総省に突入したアメリカン航空七七便及びペンシルベニア州に墜落したユナイテッド航空九三便の両レコーダーは現場から回収されたと承知している。アメリカン航空七七便のボイスレコーダーの記録は復元不可能であったが、アメリカン航空七七便のフライトレコーダー及びユナイテッド航空九三便から回収された両レコーダーについては、九・一一独立調査委員会報告書や米国国家運輸安全委員会(以下「NTSB」という。)の報告書等において公開されていると承知している。また、当該航空機の離陸確認の記録はNTSBの報告書に記載されていると承知している。

六及び七について

米国連邦危機管理庁の調査報告書によれば、第一ビル及び第二ビルについては、航空機衝突の衝撃による構造的な損傷及び火災により崩壊し、第七ビルについては第一ビル及び第二ビルからの延焼による火災が原因で崩壊したと承知している。

八について

御指摘の「ジェット燃料による火災において、鋼材等が溶解すること、破片が百五十メートルほど離れたところに落下すること、建材等が粉末状になること」があり得るかどうかについては、ジェット燃料の燃焼に起因する火災に関する知見がないため、お答えすることは困難である。

九について

米国国防総省に設置されている監視カメラの映像は公開されており、また、アメリカン航空が米国国防総省に突入したとの目撃証言があると承知している。いずれにせよ、九・一一独立調査委員会報告書や米国国務省ホームページに掲載されているとおり、アメリカン航空七七便は米国国防総省に突入したものと認識している。

十について

米国国防総省に突入した旅客機のエンジンの写真が米国国務省ホームページで公開されていると承知している。

十一について

NTSBの発表内容については承知しているが、同発表内容を見る限り、御指摘の飛行経路は不可能であるとの判断まではできない。

十二について

九・一一独立調査委員会報告書によれば、北米航空宇宙防衛司令部は、スクランブルやマンハッタン上空の戦闘空中哨戒等を実施したと承知している。

十四について

証券取引等監視委員会は、証券市場における取引状況について、幅広く日常的な市場監視を行っており、そうした中で、市場の公正性を害すると疑われるような事例が認められた場合には、取引を分析するとともに、関連する情報の収集を行い、事実関係を解明する等、適切に対応している。しかしながら、特定の銘柄や取引に係る調査の有無やその具体的内容についてお答えすることは、例えば、調査の過程で協力を得た関係者の信頼を欠くこととなり、その後の調査の円滑な実施が困難になるなど証券取引等監視委員会の活動に支障を来すおそれがあることから、答弁を差し控えたい。

十五の1について

同時多発テロ事件の邦人犠牲者のうち外務省が氏名、年齢又は勤務先を公表することにつき御遺族の同意を得ているものは、穴井一弘氏(株式会社西日本銀行(現株式会社西日本シティ銀行)勤務)、中村匠也氏(同)、平井克征氏(中央三井信託銀行株式会社勤務)、小川卓氏(三十七歳、株式会社野村総合研究所勤務)、森早苗氏(二十七歳、株式会社野村総合研究所勤務)、高橋啓一郎氏(ユーロブローカーズ勤務)、白鳥敦氏(キャンター・フィッツジェラルド勤務)、久下季哉氏(二十歳)及び青山世麿氏(四十八歳)である。また、邦人であるとの確認がなされた御遺体が発見された具体的な場所は特定されていないと承知している。

十五の2及び4について

同時多発テロ事件の犠牲者の御遺体については、米国の関係当局において、主にDNA鑑定等の手段による身元確認作業がなされ、同作業を通じて、その一部は邦人犠牲者のものと特定されたと承知している。

十五の3について

ユナイテッド航空九三便及びアメリカン航空一一便である。

十五の5について

同時多発テロ事件の発生後、在ニューヨーク日本国総領事館においては、邦人の安否確認を行うとともに、身元確認に必要となるDNA検体等行方不明者に関するデータの登録手続、米国政府による補償金及び米国赤十字社による給付金の請求手続等に係る情報収集を行い、その結果を邦人行方不明者の御家族等に提供した。また、邦人行方不明者の御家族等を精神面で支援するため、同総領事館の医務官等が個別訪問や電話カウンセリングを実施するとともに、その結果を踏まえ、必要に応じ、同総領事館が作成した日本語の話せる精神科医及びカウンセラーのリストを配布するなどのメンタルケアを実施した。さらに、米国の関係当局から邦人犠牲者の御遺体の一部が発見された旨の通知を受けた際には、御遺族の要望を踏まえつつ、御遺体の火葬等に係る支援を実施した。平成十四年以降毎年九月十一日にニューヨークで行われている同事件の追悼式典に際しては、出席される御遺族の要望等に応じ、式典への案内等の支援を実施している。

十五の6について

米国政府が同時多発テロ事件の邦人犠牲者の御遺族のみを対象として同時多発テロ事件の概要説明を行ったかどうかについては承知していないが、同国政府は、同時多発テロ事件に関する報告書を公表し、同時多発テロ事件をめぐる状況につき調査した結果を明らかにしている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×2承知していない ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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