ことばで探す › 参議院 第171回
民間企業作成の副教材に関する質問主意書
参議院 第171回 第91号
質問本文
一民間企業である三菱商事が、小学五、六年生向けの社会科副教材「世界をむすぶ産業と貿易」を作成し、来月(四月)から東京都内の小学校などに計一三万六五〇〇部を無料で配布することが明らかになった。これは明らかに民間企業による公教育への介入とも受け取られ、問題があると考えられる。よって、以下質問する。
一 三菱商事による副教材作成、および、その小学校などへの無料配布について、文部科学省(以下「文科省」という。)は、教材の選定および承認に直接的には関与しないにせよ、教育の最高行政機関として当然、把握していたと思われる。把握していたか否かを明らかにされたい。
二 今月(三月)九日付の朝日新聞記事によると、配布には「小学生にはなじみの薄い総合商社の役割を知ってもらう」という目的も含まれているという。小学生に総合商社の役割を知らせる必要があるとは思えない。手前味噌すぎる。文科省は、教科書検定については極めて厳しい態度をとってきたが、文科省の管理の枠外で民間企業が恣意的に副教材を作成し配布できるとすれば、教科書検定の意味が薄められる恐れがないとは言えず、極めて由々しい事態が生じないともかぎらない。このような検定に関わる懸念について、文科省の考えを明らかにされたい。
三 民間企業作成の副教材に教育上、好ましくない点が見つかった場合、文科省は何らかの指導をすることが制度上、可能なのか否か、明らかにされたい。
四 文科省は、現行のような副教材作成および配布の方法が望ましいと思うか否か、改善の余地があるかないか、それぞれ明らかにされたい。また、改善の余地がある場合は、どのような点なのか、明らかにされたい。
五 この三菱商事による副教材作成および配布は、公教育への民間企業の介入とも受け止められる。この点に関して文科省は、どう受け止めているか、明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
文部科学省としては、御指摘の三菱商事株式会社による教材の作成及び東京都内の小学校への無料配布について新聞報道で承知している。
二から五までについて
教科用図書以外の教材の使用については、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第三十四条等及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第三十三条の規定により、各学校において当該教材が有益適切なものかどうかを判断し、各教育委員会も教育委員会規則の制定等により適切に関与することとされており、文部科学省が直接関与する制度とはされていない。
文部科学省としては、御指摘の教材を含め教科用図書以外の教材が、これらの規定に基づき、各教育委員会の適切な関与の下、各学校の判断により使用されることについて、特段の問題があると考えていない。
似た質問主意書
件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。