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果樹経営支援対策に関する質問主意書
参議院 第176回 第125号
質問本文
わが国の果樹産業は、限られた国土の中で、中山間傾斜地等の作物の栽培が困難な地域を中心に行われており、地域の特性を生かした品種の導入に取り組むなど、懸命に生産活動に取り組んでいる。しかし生産現場では、高齢化の進展・後継者不足・消費不況等により、厳しい状況におかれている。多様な消費者ニーズに即した果実の提供に関し、幅広い果樹経営支援対策が必要と考える。こうした観点から以下のとおり質問する。
一 果樹経営支援対策事業については、非常に大事な事業であり、平成二十三年度予算においても継続・拡充が必要であると考える。しかし、平成二十二年度予算額六十三億円に対して、平成二十三年度概算要求額が大きく減額されているが、その理由を明らかにされたい。
また、この事業について、①中晩柑等の簡易ハウス導入助成、②優良品目への転換については、柿など全ての果樹定額助成に係る経営支援策等を新たに措置することが必要と考えるが、政府の見解を明らかにされたい。
二 全国にある荷物用運搬車の農業用モノレールの約八割、走行用のレールの約九割が耐用年数の十五年を過ぎていることが「モノレール工業協会」の調査で判明している。レールの腐食が原因となって台車ごと人や荷物が転落する事故が起きているが、政府はモノレール事故数について把握しているのか。把握していれば、その数を示されたい。
三 座席がないモノレールに乗車するのは禁止されているが、実際にはけん引車と荷台との間の連結部などに乗っている例が後をたたない。国や地方自治体の安全指導の強化等について、どのように対策をとっているのか示されたい。
四 モノレール整備予算として、前政権時の平成二十一年度第一次補正予算には「農地有効利用支援整備事業」があったが、百二十億四千万円の凍結により、モノレール整備促進が大きく遅れたと指摘されている。また、昨年、本年の事業仕分け等でこうした整備事業予算がさらに削減され、農家は悲鳴を上げている。さらに、農水省が半額を補助する現在の制度では、馬力を上げるなどのモノレールの機能を向上させることが条件のため、経営の厳しい状況では、負担過大で対応できないのが実態である。国や地方自治体の補助制度の見直し、拡充が必要であると考えるが、政府の見解を示されたい。
五 自然災害の影響を受けやすい果樹農業にあっては、損害補償制度である果樹共済制度は必要である。災害により収入が低下した場合に基準収穫量を下回らない場合でも共済金の支払を可能にするとともに、出荷団体の構成員の多数が加入する場合の掛金割引制度の導入など、果樹共済制度の充実を図る必要があると考えるが、政府の見解を示されたい。
六 温州みかんの加工原料用果実は現行十円/キログラムであり、収穫・出荷のための経費も賄えない状況である。生果の価格安定を目的に温州みかんを市場等の流通から排除し、加工に向ける際の生産者への直接支援(五十~六十円/キログラム程)を実施すべきと考えるが、政府の見解を示されたい。
七 消費拡大対策として、国産果実のPR活動の全国的な促進や学校給食への導入、企業・団体での利用促進など果実販路拡大支援策が求められると考えるが、政府の見解を示されたい。なかでも「毎日くだもの二百グラム運動」を具体化するため、学校給食への「くだもの百グラム」導入支援策を実施すべきと考えるが、併せて見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
果樹経営支援対策事業の平成二十三年度予算概算要求額については、本事業の利用実績を踏まえ、減額することとしたものである。
御指摘の簡易ハウスの導入に関しては、個人所有施設であることから補助事業の対象とせず、農業改良資金融通法(昭和三十一年法律第百二号)第二条の農業改良資金等の対象としている。また、他の品目又は品種への転換に関しては、全国的に生産量の多いうんしゅうみかん及びりんごについては、需給安定を図るために早急に改植を進める必要があることから、特に定額補助の対象としている。
二について
農林水産省においては、毎年、農作業中の死亡事故の件数を調査しており、平成二十年における農業用モノレールによる死亡事故件数は、二件となっている。
三について
農林水産省においては、「農作業安全のための指針」(平成十四年三月二十九日付け十三生産第一〇三一二号農林水産省生産局長通知)を作成し、その中で、無人運転用に製造された農業用モノレールには絶対乗車しないこと等を定め、都道府県及び市町村を通じ農業者への指導を徹底しているところである。また、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構において、農業用モノレールに、人が乗ることが禁じられている部分には乗車しない旨記載した標識を貼付すること等を促進している。
四について
農業用モノレールの整備は、急傾斜地において果樹農業を営む上で非常に重要であると認識しており、平成十九年度から果樹経営支援対策事業の対象としている。今後とも引き続き、生産者の要望を踏まえつつ、都道府県と協力し、事業の円滑な実施を図ってまいりたい。
五について
果樹共済は、農業災害補償法(昭和二十二年法律第百八十五号)第八十四条第一項第四号の共済事故、すなわち、気象上の原因による災害等による果実の減収及び品質の低下等によって生じた損害について共済金を支払う制度である。本制度における共済事故については、当年の果実の収穫量等が同法第百二十条の八第四項等の基準収穫量を下回る場合に共済事故があったものと認めることとしているため、これを下回らない場合でも共済金の支払を可能とすることはできない。
また、果樹共済の共済掛金率は、保険設計上、過去の被害率を基礎として算定することとしているため、構成員の加入数により共済掛金を割り引くことは保険収支を確保する観点から不可能である。
六について
生食用果実の価格が低下した場合又は当該価格の低下が確実と見込まれる場合における緊急的な需給調整については、一定の数量をまとめて加工用として出荷することが効果的であるため、緊急需給調整特別対策事業において、生産者に対してではなく、果実の出荷団体に対して支援を行っている。
七について
国産果実の消費拡大を図っていくことが重要であると考えており、果実摂取を推奨する運動を全国的な規模で展開している。特に小学生に対しては、学校給食における取組に限らず日常的な果実摂取を習慣付けるため、果実の栄養、産地等に関する知識を教える出前授業等への支援を行っている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。