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シリアの治安情勢に関する質問主意書
参議院 第180回 第120号お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1承知していない ×2
質問本文
シリアには国連兵力引き離し監視団(UNDOF)が展開し、日本政府も司令部要員や部隊を派遣している。その派遣先のシリア国内では、アサド政権の退陣を求めるシリア国民評議会とアサド政権側との間で武力衝突が発生し、五千人以上の国民が犠牲になっていると言われている。日本政府はシリアのアサド大統領の退陣を求めており、また、治安の悪化を受け、在留邦人退避勧告を発したほか、在シリア日本国大使館も閉鎖し大使等もヨルダンに避難している。
一方、日本政府は、当該治安状況は派遣部隊が活動を一時休止や中断する状況にはないとしており、四月三日の参議院予算委員会において、田中防衛大臣は、反政府勢力のシリア国民評議会を国際紛争の当事者である「国に準ずる組織」ではないとの答弁をしている。
右の点を踏まえ、以下質問する。
一 日本政府がシリアのアサド大統領の退陣を求めている理由如何。
二 日本政府が在シリア日本国大使館を閉鎖した理由如何。
三 現在のシリア国内の治安情勢に関する日本政府の認識・評価如何。
四 日本政府の言う「内戦」及び「内乱」に関する法解釈、定義・認識を明確にされたい。また、シリアの治安情勢が「内戦」や「内乱」に合致するのか否か、その理由とともに日本政府の認識を明確にされたい。
五 日本政府が現在のシリア国内の治安情勢がPKO参加五原則に合致していると判断する根拠を具体的に示されたい。
六 日本政府の言う国際紛争の当事者たる「国に準ずる組織」の定義を明確にされたい。
また、日本政府はこれまでの国会審議の中で、アフガニスタンの反政府組織「タリバン」は「国に準ずる組織」と答弁している。その根拠を「国に準ずる組織」の定義との関係で明確にされたい。
七 アフガニスタンにおけるタリバンの戦闘行為は、日本政府の言う「内戦」あるいは「内乱」に当たるのか否か、日本政府の認識を明確にされたい。また、その理由について、タリバンの意志・戦闘行為と「内戦」及び「内乱」の定義との関係を含め、明らかにされたい。
また、アフガニスタンのアルカイーダについてもこれまでの国会審議の中で議論されているが、国際紛争の当事者たる「国に準ずる組織」に当たるのか否か、その理由とともに日本政府の見解を明らかにされたい。
八 日本政府が、シリア国内におけるシリア国民評議会が「国に準ずる組織」ではないと判断する理由を、日本政府の言う「国に準ずる組織」の定義との関係で明確にされたい。
また、タリバンが「国に準ずる組織」であり、シリア国民評議会が「国に準ずる組織」ではないとする理由についても明確にされたい。
九 日本政府が、仮にアルカイーダを「国に準ずる組織」とするなら、シリア国民評議会が「国に準ずる組織」ではないとする理由との整合性について明確にされたい。
逆に、日本政府が、仮にアルカイーダが「国に準ずる組織」ではないとするなら、シリア国民評議会とアルカイーダが「国に準ずる組織」ではないとする理由の共通点について明確にされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
我が国は国際社会と連携しながらシリア・アラブ共和国(以下「シリア」という。)政府に対して暴力の行使を即時停止するよう働きかけを行ってきたところである。しかしながら、シリアにおいて十四か月以上にわたり弾圧と暴力が続き、多数の死傷者や難民が発生していることは極めて遺憾であり、バッシャール・アサド大統領が適切に国を統治することは困難であると考えていることから、平成二十三年八月十九日に「道を譲るべきものと考えます。」との外務大臣談話を公表したところである。
二について
在シリア日本国大使館は、ダマスカスを含め、シリア国内の治安状況が悪化していることから、同大使館事務所を一時閉館し、在ヨルダン日本国大使館内の臨時事務所において、その業務を継続している。
三について
シリアにおいては、十四か月以上にわたり弾圧と暴力が続いており、連日各地において多数の死傷者が発生している。我が国は、こうした状況に鑑み、平成二十三年四月以来、シリア全土について「退避を勧告します。渡航は延期してください。」との危険情報を発出している。
四及び六から九までについて
御指摘の「アフガニスタンにおけるタリバンの戦闘行為」の意味が必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、「内戦」及び「内乱」については、国際法上その具体的な意味について、確立された定義があるとは承知しておらず、現在のアフガニスタン及びシリアの状況がこれに該当するかどうか等について判断することは困難である。
国家とは、国際法上、一般に、一定の領域においてその領域に在る住民を統治するための実効的政治権力を確立している主体とされているが、「国家に準ずる組織」については、国際法上その具体的な意味について、確立された定義があるとは承知していない。他方、従来から、政府としては、お尋ねの「国家に準ずる組織」について、国家そのものではないがこれに準ずるものとして国際紛争の主体たり得るものとして用いてきている。
いかなる主体がこれに該当するかについては、こうした考え方に基づいて個別具体的に判断することとなり、現時点における「タリバーン」及び「アル・カーイダ」については、政府として判断しておらず、また、「シリア国民評議会」については、該当するとは認識していない。
五について
国際連合兵力引き離し監視隊(以下「UNDOF」という。)については、UNDOFの活動地域において、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)第三条第一号に規定する武力紛争の停止及びこれを維持するとの紛争当事者間の合意としてイスラエル国及びシリア間の合意があり、かつ、同号に規定する国際連合の統括の下に行われる活動が行われる地域の属する国及び紛争当事者であるイスラエル国及びシリアの当該活動が行われることについての同意並びに同法第六条第一項第一号に規定する紛争当事者及び当該活動が行われる地域の属する国であるイスラエル国及びシリアの我が国の国際平和協力業務の実施についての同意は得られている。また、当該活動は、イスラエル国及びシリアのいずれの紛争当事者にも偏ることなく実施されている。
同条第十三項第一号に掲げる場合には、同法第八条第一項の規定により定めた実施要領に従って当該業務を中断することとなり、さらに、派遣の終了が必要であると認めるとき、又は適当であると認めるときは、同法第六条第十三項に規定する実施計画の変更を閣議により決定し、我が国の要員の派遣を終了することとなる。
我が国の要員の武器の使用については、同法第二十四条等に定めるところによる。
以上を踏まえ、政府としては、我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則は満たされていると考えている。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×2趣旨が明らかではない ×1承知していない ×2
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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