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シリアの治安情勢に関する再質問主意書

参議院 第180回 第166号趣旨が明らかではない ×1

提出者
参議院
提出日
2012年6月28日
内閣転送 2012年7月2日
答弁書受領日
2012年7月6日
提出から8日
答弁の項目数
7
質問 1,126字/答弁 1,548字

質問本文

報道によれば、二〇一二年六月二十六日、シリアのアサド大統領は閣議において、「あらゆる角度から見てわれわれは真の戦争状態にある」と宣言した。さらに、「戦争状態にあるとき、全ての政策やあらゆる組織、部門は戦争の勝利に向けて動く必要がある」と述べ、総動員態勢で反体制派を壊滅させるよう命じたという。

また、「シリアの治安情勢に関する質問主意書」(第百八十回国会質問第一二〇号)に対する答弁書(内閣参質一八〇第一二〇号)において、日本政府はシリア国内情勢について、PKO派遣の原則が保たれているとの見解を示している。

右を踏まえ、以下質問する。

一 シリアのアサド大統領の「真の戦争状態」の発言を、日本政府は確認しているのか。また、確認するため、日本政府はどのような手段を講じ、また、当該発言をどのように評価しているのか、明らかにされたい。

二 同大統領の前記発言を受けて、アサド政権はこれまで以上に反政権側に対して、軍事的攻勢を強めていると、日本政府は認識しているのか。また、政権側の反政権側への武力攻撃状況について、どのように把握しているのか、明らかにされたい。

三 首都ダマスカス近郊においても、野戦砲等を用いた大規模な戦闘が発生しているとの人権監視団体の報告がある。日本政府は、それらの情勢について、国連や現地派遣部隊、あるいは外交ルートを通じて確認しているか。また、ダマスカスの現在の治安状況を日本政府がどのように認識しているのか、明らかにされたい。

四 ダマスカスには、国連兵力引き離し監視隊(以下「UNDOF」という。)のダマスカス事務所も存在し、通常、我が国のUNDOF派遣部隊も輸送任務を実施している。現在のダマスカス及びその周辺の治安状況は、我が国派遣部隊の輸送任務が安全かつ円滑に実施可能であると認識しているのか。あるいは、一時休止や中断に該当する情勢と判断しているのか、日本政府の見解如何。また、更なる治安状況の悪化に伴い、我が国の派遣部隊のダマスカスへの輸送任務を休止、あるいは中断する可能性如何。

五 シリア軍将兵の国外逃亡や首都での大規模な戦闘発生について、アサド政権が権力を失いつつあるとの見方があるが、日本政府の見解如何。

六 六月二十六日段階で、シリア国連監視団が、治安悪化を理由に監視活動を休止している。当該国連監視団の活動が休止している地域には、一般的には我が国のUNDOF派遣部隊は輸送任務を行わないとの認識で良いか、日本政府の見解如何。

七 同大統領の「戦争状態」発言及び前記発言を受けての政権側と反政権側との戦いについて、我が国のPKO派遣の前提が担保されているとの認識であるか、日本政府の見解如何。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

シリア・アラブ共和国(以下「シリア」という。)のバッシャール・アサド大統領が、本年六月二十六日(現地時間)の新内閣閣僚宣誓式後の初閣議において、「我々はあらゆる側面において真の戦争状態にある。この言葉が意味することの全ては、我々が戦争状態にあるなら、我々の全ての政策及び意識、全ての部門がこの戦争と戦場における勝利のために向けられなければならない。」と発言したことはシリアの国営放送の発表を通じて承知している。我が国は、これまで累次にわたりシリアにおける全ての暴力を断固として非難し、暴力の行使を即時停止するよう働きかけを行ってきており、当該発言は、こうした我が国の立場に反するものである。また、シリア政府は、アナン国際連合・アラブ連盟共同特使がシリア政府、シリア反体制派及びその他全ての関係者による暴力停止等のために行った六項目の提案を同年三月に受け入れたとされているが、当該発言は、当該提案のうち、特に「居住区内及びその周辺における部隊の展開の即時停止、重火器の使用停止及び軍隊の撤退開始」という項目を遵守する意思がシリア政府にはないことを示していると考えており、したがって、シリアの情勢は、極めて深刻な状況にあると認識している。

二について

バッシャール・アサド大統領の御指摘の発言以降、シリアの情勢が特段に悪化したとは一概には言えないと考えるが、シリアにおいては、十五か月以上にわたり弾圧と暴力が続いており、連日各地において多数の死傷者が発生していることから、シリアの情勢は極めて深刻な状況にあると認識している。

三について

政府としては、シリアの情勢について、在ヨルダン日本国大使館内の在シリア日本国大使館臨時事務所等及び国際連合兵力引き離し監視隊(以下「UNDOF」という。)に派遣されている自衛隊部隊(以下「UNDOF派遣部隊」という。)等を通じ、UNDOFを含む国際連合等から情報収集を行っている。ダマスカス市内における死傷者は、他の地域と比較して少ないものの、ダマスカス近郊においては、連日、多数の死傷者が発生していることから、ダマスカス近郊の治安状況は、極めて深刻な状況にあると認識している。

四について

UNDOF派遣部隊は、これまでUNDOFの活動に必要な日常生活物資等の輸送を行ってきたところであるが、このうちダマスカスとUNDOFの宿営地との間の輸送は、三についてで述べたダマスカス近郊の治安状況等に鑑み、UNDOFの司令官が本年六月下旬に指図の内容を変更したため、UNDOF派遣部隊は行っていない。

五について

シリアの情勢は極めて深刻な状況にあり、アサド政権の現状は予断を許さない状況にあると考えている。政府としては、引き続き、今後のシリアの情勢を注視していくこととしている。

六について

UNDOF派遣部隊の業務については、国際連合シリア監視団が活動を休止しているか否かにかかわらず、同部隊の要員の安全に十分配慮して実施すべきことは当然であり、同部隊の部隊長等は、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)第八条第一項の規定により定めた実施要領に従って、同部隊の安全を確保する等所要の措置を講ずることとなる。

なお、四についてでお答えしたとおり、ダマスカスとUNDOFの宿営地との間の輸送は、現時点では行っていない。

七について

お尋ねの「PKO派遣の前提」の意味するところが必ずしも明らかではないが、UNDOFについては、先の答弁書(平成二十四年五月二十九日内閣参質一八〇第一二〇号)五についてで述べた我が国として国際連合平和維持隊に参加するに際しての基本的な五つの原則が、現時点においても満たされていると考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

趣旨が明らかではない ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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