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災害時の業務継続計画に関する質問主意書

参議院 第212回 第134号検討してまいりたい ×1

提出者
参議院
提出日
2023年12月13日
内閣転送 2023年12月13日
答弁書受領日
2023年12月26日
提出から13日
答弁の項目数
3
質問 1,386字/答弁 1,565字

質問本文

災害時に行政や企業がその機能を停止することなく、業務を継続するために業務継続計画(以下「BCP」という。)を作成し、それに基づいて行動できることが大切であると考える。一方、本年六月の帝国データバンクの調査を見ると、民間企業での取組はわずかに前進するのみで、大企業では三十五・五%、中小企業ではわずか十五・三%が作成しているに過ぎない。

企業がBCPを作成していない理由は、作成に必要なノウハウやスキルがないというものが四割を占め、作成する人材を確保できていないことや、作成する時間を確保できないことも、その原因として挙げられている。

長期間、企業が活動を停止することは、その分、経済被害が拡大することにもつながると思われる。国として、企業が防災に対してしっかり意識改革をして自ら進んで取り組めるよう、企業のBCP作成を一層サポートしていくべきであると考える。

一 スキルやノウハウが不足しているということであれば、国が民間企業をBCP作成についてサポートできる体制作りを進めて行くべきではないかと思われるが、政府の見解を示されたい。

二 BCPに基づく施設整備を行う事業者に融資を行っていることについて

1 BCPを作成していない理由として、大企業よりも中小企業の方が必要性を感じないという意識や、BCPの作成費用が確保できないとする意識が強く出ているとされている。一方、国は、自ら策定したBCPに基づき、防災に資する施設等の整備を行う事業者に、日本政策金融公庫で社会環境対応施設整備資金を融資していると伺っているが、こうした融資について企業に周知徹底されているのか、制度の利用状況と周知状況について伺う。

2 このほか、国から企業へのBCPのサポート体制として、どのような取組を行っているか。また、制度があってもそれらが知られておらず、企業の対策が進んでいないことがないかどうか、今一度チェックすべきと考えるが、政府の見解を示されたい。

三 病院の浸水対策(災害時業務継続計画の策定)について

近年、気候変動の影響もあり災害が激甚化、頻発化しており、全国各地で河川の氾濫による浸水被害が発生している。今年七月には、秋田市の総合病院が大雨の影響で浸水し、救急も含めて全ての診療が中止され、入院患者搬送のため自衛隊に災害派遣要請を行う事態に発展した。水害に対する備えは全国の病院で喫緊の課題である。

厚労省の研究班の調査によると、全国の災害拠点病院のうち三割近くの病院が洪水浸水想定区域内に立地していることが判明した。厚労省は、止水板の設置等への財政支援、災害拠点病院の指定要件の見直し等の取組を既に行っていると承知している。

災害等が発生したときに、病院等が損害を最小限に抑え、医療・介護機能の存続や早期の復旧を図るために重要なのがBCPである。特に浸水被害に関しては、気象予報等に基づき、被害発生までに一定の時間が確保できることが想定されることから、被害軽減対応を行うことが可能とも考えられ、綿密な計画を立てておくことが望まれる。しかし、災害拠点病院以外のBCP作成は義務化されておらず、そもそも全ての病院が災害に対する知見等を備えているわけでもない。

これらの問題点を踏まえ、厚労省は、研究の成果をもとに、今後どのようなBCP策定支援を行うつもりか伺う。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねについては、企業等が事業継続計画(以下「BCP」という。)を策定することを促進するため、内閣府、経済産業省等において必要な取組を進めているところであるが、同府においては、平成十七年にBCPの策定方法等をまとめた「事業継続ガイドライン」を策定し、周知を進めているところであり、同省においては、中小企業に対し、中小企業BCP策定運用指針の策定及び周知、中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第五十六条第一項に規定する事業継続力強化計画(以下「事業継続力強化計画」という。)の認定及び同法第五十八条第一項に規定する連携事業継続力強化計画(以下「連携事業継続力強化計画」という。)の認定等のBCP策定に係る支援を行っているところである。今後とも、企業等におけるBCPの策定の促進や実効性の向上に向けた更なる施策を検討してまいりたい。

二について

株式会社日本政策金融公庫の社会環境対応施設整備資金のお尋ねの「利用状況」については、例えば、令和二年度において三百三十四件、令和三年度において二百七十件、令和四年度において三百九十三件である。お尋ねの「国から企業へのBCPのサポート体制として、どのような取組を行っているか」については、例えば、独立行政法人中小企業基盤整備機構(以下「中小機構」という。)において、専門家の派遣によるBCPの策定に係る支援を行い、また、中小企業庁において、事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を受けた中小企業に対し、金融支援、税制措置、ロゴマークの提供等の取組を行っているところである。

これらの取組については、同庁が作成したパンフレット、各経済産業局や中小機構が主催するセミナー等を通じて周知を行っているところであり、引き続き、周知の在り方を含めて必要な見直しを行いながら進めてまいりたい。

三について

御指摘の「災害拠点病院以外のBCP作成」については、災害拠点精神科病院に関しては、「災害拠点精神科病院の整備について」(令和元年六月二十日付け医政発〇六二〇第八号・障発〇六二〇第一号厚生労働省医政局長及び社会・援護局障害保健福祉部長連名通知)の別紙「災害拠点精神科病院指定要件」において、「被災後に早期に診療機能を回復できるよう、業務継続計画が整備されていること」、「整備された業務継続計画に基づき、被災した状況を想定した研修及び訓練を実施すること」等を要件としているところである。また、災害時に拠点となる病院以外の病院に関しても、「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制について」(令和五年三月三十一日付け医政地発〇三三一第十四号厚生労働省医政局地域医療計画課長通知)の別紙「疾病・事業及び在宅医療に係る医療体制構築に係る指針」中の「災害時における医療体制の構築に係る指針」において、「被災後、早急に診療機能を回復できるよう、業務継続計画(BCP)の整備を行うよう努めること」、「整備された業務継続計画(BCP)に基づき、被災した状況を想定した研修・訓練を実施すること」等を求めているところである。

その上で、お尋ねについては、厚生労働省において、これまで、全ての医療機関を対象とした「業務継続計画(BCP)策定研修事業」を行うとともに、同研修の資料を同省のウェブサイトに掲載して周知を図ってきており、また、令和五年度には、令和三年度及び令和四年度の厚生労働科学研究費補助金による「浸水被害も含めた、新たな医療機関の事業継続計画(BCP)策定に資する研究」等を踏まえ、風水害を含めた災害等を想定した業務継続計画の策定方法等を含めて同研修の内容を充実させたところである。引き続き、こうした取組を通じて、医療機関における業務継続計画の策定に係る支援を行ってまいりたい。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

件名の語が重なる質問主意書

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