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マンスフィールド研修と当然の法理に関する質問主意書

衆議院 第149回 第12号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2000年8月7日
内閣転送 2000年8月9日
答弁書受領日
2000年9月12日
提出から36日
答弁の項目数
5
質問 836字/答弁 1,355字

質問本文

公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わる公務員となるためには日本国籍を必要とするということは、国家公務員法に関する確立した政府の解釈方針(いわゆる「当然の法理」)である。

一方、九十六年より始まったマンスフィールド研修は、米国連邦政府職員を約一年間我が国の省庁等に配置し実務を担当させている(その実態については『人事院月報』九十七年八月号及び九十九年八月号参照)。

すなわち同研修で省庁に配置された米連邦職員(以下「研修員」という)は、事実上、公権力の行使又は公の意思の形成への参画に関わっているものと判断せざるを得ず、当然の法理との関係につき政府の見解を明らかにするために以下質問する。

一 当然の法理の立場を取る限り、研修員であっても外国人は公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わることは認められないと考えるが、政府の見解はどうか。

二 同研修において官庁に配置されて実務を研修している研修員は、公権力の行使又は公の意思の形成に参画しているのか、その実態を明らかにされたい。

三 外務省告示第四百七十六号における米側書簡3の(d)にいう「必要な措置」の全てについて明らかにされたい。

四 研修員は研修期間中に次の事項を知り得ることがあるのか明らかにされたい。

1 「国家公務員法」第百条で定める「秘密」。

2 「自衛隊法」第五十九条で定める「秘密」。

3 「秘密保全に関する訓令」(昭和三十三年防衛庁訓令第百二号)第二条で定める「秘密」。

4 「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」第一条第三項で定める「防衛秘密」。

5 「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法」第六条で定める「合衆国軍隊の機密」。

6 「取扱い上の注意を要する文書等の取扱いについて(通達)」(防防調一第九四八号)で定める「取扱い上の注意を要する文書等」。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

マイク・マンスフィールド研修計画の実施に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との書簡の交換(平成八年外務省告示第四百七十六号。以下「交換公文」という。)に基づいて各省庁等に配置されたアメリカ合衆国政府の公務員(以下「マンスフィールド研修員」という。)は、外国人であり、また、国家公務員の身分を有するものではなく、公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わることは認められない。

二について

マンスフィールド研修員は、我が国の公務の実態等について理解を深めるため受入先である各省庁等(以下「受入機関」という。)において業務の実際を体験する様々な機会が与えられているが、あくまでも配置先責任者の管理の下で、部外者である研修員として、補佐的、補助的に事務にかかわるものであり、公権力の行使又は公の意思の形成への参画に携わるものではない。

三について

交換公文の第三項(d)は、アメリカ合衆国政府が、マンスフィールド研修員に日本国の関係法令の遵守、諜報関連活動の禁止、当該研修員に開示されていないと受入機関が通告した情報の不開示等を義務付けるために必要な措置を採ることを規定し、同項(e)は、マンスフィールド研修員がこれらの義務を遵守しない場合には、適切な措置を採ることを規定している。これらの規定を受けて、アメリカ合衆国政府は、研修の開始に当たり、マンスフィールド研修員、太平洋問題に関するマンスフィールドセンター及び当該研修員の出身機関との間で交換公文第三項(d)に規定する義務を遵守すること、これに違反した場合には研修が打ち切られるとともに、当該研修員は研修経費を返還すること等の内容を含む三者間契約を締結させる措置を講じていると承知している。

四の1から5までについて

受入機関及びその職員は、部外者であるマンスフィールド研修員に対して、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百条に定める「秘密」、自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第五十九条に定める「秘密」、秘密保全に関する訓令(昭和三十三年防衛庁訓令第百二号)第二条第一項に定める「秘密」、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和二十九年法律第百六十六号)第一条第三項に定める「防衛秘密」及び日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う刑事特別法(昭和二十七年法律第百三十八号)第六条に定める「合衆国軍隊の機密」に接し得る状況に置かないこととしており、マンスフィールド研修員がこれらの「秘密」等を知り得ることはない。

四の6について

防衛庁においては、防衛庁が受け入れたマンスフィールド研修員に対して、「取扱い上の注意を要する文書等の取扱いについて(通達)」(昭和五十六年防防調一第九百四十八号)に定める「取扱い上の注意を要する文書等」の取扱いについては配置先各課長等の指示に従わなければならないこととしている。このため、「取扱い上の注意を要する文書等」のうち自衛隊法第五十九条に定める「秘密」に該当しないものの一部について、当該配置先各課長等の厳格な管理の下、防衛庁が受け入れたマンスフィールド研修員がその内容を知ることがある。

衆議院の原文

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