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旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社の民営化に関する質問主意書
衆議院 第151回 第3号
質問本文
昭和六二年の国鉄改革により、旅客鉄道会社及び貨物会社が誕生した。その後の各社の経営努力は、一定の評価をするものの、完全民営化をするうえで、今一度、整理、確認すべき事項が存在すると考える。
従って、次の事項について質問する。
1 国鉄改革の趣旨は、市場競争原理と公共性のバランスのうえで鉄道の再生をはかるべく、その事業体を再構築したものである。完全民営化においてそのバランス、とりわけ公共性は保障されるのか。保障されるとすればどのように保障されるのか。その前提で民営化のスケジュールはどのように考えているのか。
2 昨今の鉄道事故を見るにつけ、完全民営化によって市場競争原理を追求するあまり、安定安全輸送に支障を来たす恐れはないのか。
3 各会社の市場競争の徹底により、地方ローカル線の廃止、貨物鉄道のルート確保及び線路使用料等の高騰が危惧されるが、それは完全民営化の支障とならないのか。支障とならないとすればどのようにクリアするのか。
4 旅客会社間に跨る問題として、運賃遠距離逓減制の維持、直通運転、連絡運転による利便性の確保が懸念される。これらは完全民営化後担保されるのか。担保されるとすればどのような仕組みで担保しうるのか。
5 完全民営化にあたって各本州旅客会社特有の課題はないのか。あるとすればそれはどのような課題か。
6 東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社の債務の営業収益比は、それぞれ約三倍、五倍、二倍、平均では三倍となっている。同じく公共性が高く、営業収益が大きい大手電力会社三社の平均は約二倍である。それゆえ本州旅客会社は営業収益に対して債務額が比較的高いと言える。それに対する財政上の特例措置がなされないまま完全民営化することが経営上可能か。可能であるとすればその論拠は何か。
7 三島会社及び、貨物鉄道会社は当初想定された経営環境よりも厳しい状況が続いている。これらの会社の民営化については、今後、どのように考えているのか。
右質問する。
政府答弁書
1について
旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項及び第二項に規定する旅客会社及び貨物会社(以下「JR各社」という。)については、昭和六十二年に行われた日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)の改革において、国鉄の長期債務の大半を日本国有鉄道清算事業団に承継させた上で、国鉄の鉄道のネットワークを極力維持しつつJR各社とも健全な経営が行えるよう事業用資産の承継等を行わせたほか、運賃、線路使用料等においてJR各社間の協力、連携が行われるような仕組みを構築した等の経緯から、この経緯を踏まえた経営を行うべきことが求められており、今回純民間会社化することとしている東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社及び西日本旅客鉄道株式会社(以下「本州三社」という。)については、純民間会社化した後においても、このような経営を担保するための措置が必要と考えている。
このため、今国会に提出した旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律案(以下「JR会社法改正法案」という。)においては、国土交通大臣が事業経営に関する指針を定めて、これに基づき指導、助言等を行う仕組みを設けているところであり、当該法律は公布の日から六月以内に施行することとしている。
2について
御指摘の鉄道の安定安全輸送の確保については、これまでもすべての鉄道事業者に対して鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)等により義務付けられてきたところであり、今回の本州三社の純民間会社化によっても何ら変更されるものではない。
3及び4について
御指摘の地方路線の廃止、他の鉄道事業者の鉄道線路の使用及びその条件、運賃制度並びに直通・連絡運輸については、鉄道事業法に基づき一定の規制が行われているが、純民間会社化する本州三社に対しては、JR会社法改正法案において、国土交通大臣が�@国鉄改革の趣旨を踏まえた路線の適切な維持に関する事項、�A運賃設定、鉄道施設の円滑な使用その他の鉄道事業に関するJR各社間における連携及び協力の確保に関する事項等について指針を定め、これに基づき、指導、助言等を行う仕組みを設けているところであり、これらを通じて、純民間会社化する本州三社の適切な事業経営の確保を図ってまいりたい。
5について
本州三社の純民間会社化に当たっては、1について並びに3及び4についてで述べたとおり、純民間会社化した後も国鉄改革の経緯を踏まえた経営を確保することが重要な課題であると認識している。
6について
本州三社は、いずれも昭和六十二年の国鉄の分割民営化以後、経常収支も安定的に推移し、長期債務の額も順調に減少してきたことから、「経営基盤の確立等諸条件が整い次第、逐次株式を処分し、できる限り早期に純民間会社とすること」とする閣議決定(「国鉄改革のための基本方針について」(昭和六十年十月十一日))に沿って、平成五年以降、株式を上場し、処分してきたところである。その後も、本州三社については毎年の配当も安定的に行われ、株価も堅調に推移していることから、純民間会社化のための株式処分を行うための条件は整ったものと考えられる。
7について
北海道旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社並びに日本貨物鉄道株式会社については、厳しい経営状況から株式の上場の具体的なスケジュールが確定していないが、国としても各社が上場を達成できるような経営基盤の確立に向けて引き続き所要の支援を行うことを考えている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。