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武力攻撃の際の警報と国民保護に関する質問主意書
衆議院 第165回 第106号お答えすることは困難 ×3承知していない ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の相次ぐミサイル発射や核実験声明が、日本国民を不安に陥れている。麻生外務大臣も今月十五日のテレビ朝日「サンデープロジェクト」で「北朝鮮としては中国、韓国より日本に撃つ確率は高い」と、わが国が核ミサイル等の攻撃対象となりうる、と受け取れる発言をしている。
そこで、以下のとおり質問する。
一 防衛庁は平成十六年十二月十日の衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会で、北朝鮮から弾道ミサイルが発射された場合、日本への着弾に要する時間について「おおむね十分程度」と答えている。さらに、平成十七年四月一日の本会議で、当時の大野防衛庁長官は、着弾予測に要する時間について、「一、二分のブースト段階終了後、極めて短時間で弾着予測地域が計算されます」と答弁している。つまり、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した後、日本に着弾することが予測されてから着弾までは概ね八、九分という理解で間違いないか。
二 自衛隊法第八十二条の二では、防衛庁長官は「内閣総理大臣の承認を得て」弾道ミサイル破壊の命令を出すことができることになっている。通常、どのような手段を使い、承認を得るのか、承認に要する時間はどのくらいか。また、先に北朝鮮が核実験実施の発表をした際のように、内閣総理大臣が海外にいたり、航空機等で移動中はどのような手段で承認を得、また、それに要する時間はどのくらいかかるのか。
三 わが国領土に向けて弾道ミサイルが発射された場合、わが国はイージスBMDシステム等でこれを迎撃することになっていると承知しているが、現在の態勢で一〇〇%これを迎撃できるのか。できないとすれば、どの程度迎撃できると考えているのか。またその根拠を示されたい。
四 いわゆる「国民保護法」やそれに基づく基本指針などによると、弾道ミサイル攻撃を受けた場合「迅速な情報伝達等による被害の局限化が重要」とされており、さらに「避難は屋内避難が中心で、できるだけ近傍のコンクリート造り等の堅ろうな施設や建築物の地階、地下街、地下駅舎等の地下施設に避難」となっている。ところで、「迅速な情報提供」の第一歩として、「国民保護に係る警報のサイレン音」が昨年七月に決定されたと承知している。また、政府の国民保護のホームページで、この「サイレン音」を聞くことができることも承知しているが、政府はこれ以外に、どのような形で「サイレン音」を国民に周知しているか、具体的に示されたい。また、この「サイレン音」が、決定一年が経過し、どの程度国民に周知されていると認識しているか、またその根拠を明らかにされたい。
五 弾道ミサイルによる攻撃を受けた際、政府ではまず対策本部長による警報の発令が総務大臣に通知され、これを受けて都道府県知事に通知が行き、都道府県知事が各市町村長に通知する。これを受けて、市町村が防災無線等を通じて「サイレン音」を流し、その後、さらに防災無線等を通じ具体的な避難指示が出されることになっている。政府が日本への着弾を予想した後、政府から都道府県、さらに都道府県から各市町村にはどのような手段で情報伝達が行われ、それぞれどのくらいの時間を要するのか。
六 また、政府は「全国瞬時警報システム」の導入を検討していると聞いているが、どの程度進んでいるのか。同システム導入に課題があるとすれば何か。
七 弾道ミサイルによりわが国が攻撃を受ける場合、首都がその標的となる可能性が高いと考える。「サイレン音」を流す防災無線のスピーカーは学校や公的施設に設置されているが、都心の雑踏や防音性の高いビルの中にいる国民に対し、十分と考えているか。また、警報を聞くことができない聴覚障害者や、避難が困難な病人、お年寄りなどをどう保護するか、具体的な計画はあるのか。
八 内閣官房がホームページ等で公開している「武力攻撃やテロなどから身を守るために」によると、「警報が発令された場合に直ちにとっていただきたい行動」として「�@屋内にいる場合。ドアや窓を全部閉めましょう。ガス、水道、換気扇を止めましょう。ドア、壁、窓ガラスから離れて座りましょう」と呼びかけているが、弾道ミサイルによる攻撃を受けた場合残された八、九分で、これら政府が国民に要望する行動はどのような意味があるのか。
九 結局、わが国が核兵器など大量破壊兵器を搭載した弾道ミサイルの攻撃を受けた場合、攻撃対象地域の国民は「座して死を待つ」しかないのか。政府の国民保護への考え方について伺いたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねについては、弾道ミサイルの性能、発射場所、着弾地点、飛翔態様、弾道ミサイルを探知するレーダーの配備場所等各種の条件によって影響されることから、一概に申し上げることは困難である。
二について
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八十二条の二第一項に規定する内閣総理大臣の承認は、閣議を経て行うこととなるが、承認に要する時間は、個別の状況に応じて異なることから一概に申し上げることは困難である。
なお、内閣総理大臣の海外出張に際しては、内閣法(昭和二十二年法律第五号)第九条の規定により、あらかじめ指定された内閣総理大臣臨時代理がその職務を行うこととなっている。
三について
我が国が導入を進めている弾道ミサイル防衛システムは、イージス艦による上層での迎撃とペトリオット・ミサイルPAC−3による下層での迎撃の多層的なウェポンシステムを採用している。
イージス艦による迎撃については、これまで米国において実施された発射試験において、九回中八回成功していると承知している。ペトリオット・ミサイルPAC−3については、平成十五年の米国等によるイラクに対する武力行使の際配備され、迎撃範囲内の全ての弾道ミサイルの迎撃に成功したとの米国政府による発表がされていると承知している。また、弾道ミサイル防衛システムについては、我が国としても独自に分析を行っており、これら過去の試験等の結果にかんがみれば、当該システムの技術的信頼性は高く、迎撃に成功する確率は相当に高いものと考えている。
四について
国民保護に係る警報のサイレンについては、内閣官房の国民保護ポータルサイトにおいて説明され試聴することができるほか、国と地方公共団体との共同実動訓練や地方公共団体の訓練における使用、内閣官房主催の国民保護フォーラム、都道府県の防災関連行事等での紹介、報道機関からの取材に対する説明等のあらゆる機会を利用して周知に努めているところである。
国民への周知の程度は必ずしも承知していないが、今後も引き続き様々な手段を活用して国民に周知してまいりたい。
五について
御指摘の弾道ミサイル攻撃の場合を含め、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律(平成十六年法律第百十二号。以下「国民保護法」という。)第四十四条の警報、第五十二条の避難措置の指示及び第五十四条の避難の指示の通知又は伝達に当たっては、中央防災無線、消防防災無線、都道府県防災行政無線、市町村防災行政無線等を活用することとしている。
これらの通知又は伝達に要する時間は、個別の状況に応じて異なることから一概に申し上げることは困難である。
六について
全国瞬時警報システムについては、消防庁において、平成十七年度に、送信設備を整備して実証実験を実施した上、機器及びシステムの標準仕様を作成した。
現在、地方公共団体における受信装置等の関連機器の整備の在り方等について引き続き検討しているところである。
七について
国民保護に係る警報は、サイレン、防災行政無線等により住民に伝達されることとなる。防災行政無線のスピーカーは、学校等の公共施設に限らず、街路等にも広く設置されている。なお、国民保護に係る警報のサイレンは、伝達距離が長いこと、その音自体に危険性や緊急性が感じられること等を考慮して定められたものである。
また、国民保護法第五十条においては、放送事業者である指定公共機関及び指定地方公共機関は、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、速やかに警報の内容を放送しなければならない旨が定められている。
国民の保護に関する基本指針においては、警報の伝達、避難誘導等について高齢者、障害者等の特に配慮を要する者の保護について留意するものとされており、国民保護法第三十五条第一項においては、市町村長は、当該基本指針に基づいて作成された都道府県の国民の保護に関する計画に基づき、国民の保護に関する計画を作成しなければならない旨が定められている。なお、国民保護に係る警報のサイレンは、高齢者及び聴覚障害者にも配慮されたものとなっている。
八について
御指摘の行動は、弾道ミサイル攻撃を含む武力攻撃等の際に、制約された時間の中で国民が一般に実施可能なものであり、当該行動を通じて被害を軽減することが可能になると考えている。
九について
我が国に向けて弾道ミサイルが発射された場合には、政府としては、できる限り速やかに、警戒しなければならない地域の住民に対して屋内への避難を呼び掛けるなど、所要の情報を国民に提供することとしており、国民保護法等を適切に運用し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるよう努める考えである。
この答弁書に出てくる定型句
お答えすることは困難 ×3承知していない ×1検討してまいりたい ×1
語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。
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