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ポスター等に係る公職選挙法の解釈に関する質問主意書
衆議院 第166回 第70号
質問本文
ポスター等に係る公職選挙法の解釈について問う。
一 「公職の候補者等」(公職の候補者、公職の候補者となろうとする者及び公職にある者をいう。)の個人の政治活動用ポスターについて
1 公職の候補者等の個人の政治活動用ポスターは、公職選挙法上、どのような要件の下に許されているのか。政党所属の公職の候補者等に限られるのか、その公職の候補者等が所属する政党、政治団体あるいは個人後援会の名称を表示する必要があるのか、掲示責任者、印刷者等の表示をする必要があるのか等を含め回答されたい。
2 1の要件を前提に、公職の候補者等の個人演説会の日程や場所等を告知するポスターであって、次に掲げるものは公職選挙法違反か否か。
�@ その演説会の弁士として、その公職の候補者等一人だけの顔写真や名前を大書しているポスター。
�A その演説会の弁士として、その公職の候補者等を含め二人(または三人)の顔写真や名前を大書しているポスター。
�B その演説会の開催日時が経過しているのに、引き続き掲示されているポスター。
�C その演説会が実際に開催されなかった場合の、当該ポスターの掲示。
二 いわゆる「政党ポスター」について
1 いわゆる「政党ポスター」とは何か。公職選挙法によれば「政党その他の政治活動を行う団体」が作成するポスターと解されるが間違いないか。
2 また、この場合にいう「政治活動を行う団体」とは何か。公職の候補者等個人の政治団体、後援会等を含むのか。
3 「政治活動を行う団体」が、政党の政治活動用ポスターと同じ法的要件を具備すれば、政党のポスターと同じく、そのポスターを掲示できると考えてよいか。念のため確認する。
4 選挙時報(平成十三年十二月)の「解説選挙関係実例判例」の記述によれば、政党の演説会告知用ポスターの一般的な外形的判断について、
�@ 「複数の弁士を同様に取り扱っている場合であっても、公職の候補者等の紹介に係る記載部分の面積が、各々について、弁士等個人の紹介に係る部分を除いた純然たる政党の記載部分の面積を超えているものは個人用との認定を受けよう」とあるが、同じ見解か。
�A 同じく、その「純然たる政党部分とは、党首の記載部分は含まれないし、余白部分などは態様にもよるが、どちらにも含まれないと考えられる」とされているが、同じ見解か。
�B 同じく、「政党の政治活動という以上は、純然たる政党の記載が一定以上必要と考えざるを得ないであろう」とされているが、ここにいう「一定以上」とは、どの程度を指すのか、具体的な基準を示されたい。
�C 以上のような、いわゆる「政党ポスター」について、その要件の具備等適法性につき、総務省あるいは各地方自治体の選挙管理委員会として、どのように審査し許可しているのか。また、実際に違反を摘発すべき警察当局とは、どのような連携をとっているのか。
5 以上を前提として、いわゆる政党ポスターが法的に許される要件を同じように具備していれば、次のようなポスターを掲示することは可能か。
�@ 弁士・甲が市議会議員選挙候補者で、弁士・乙が無所属の現職衆議院議員であり、乙の選挙区内に甲の選挙区が全て包含されている場合において、乙の後援会・丙が主催する演説会の告知ポスター。
�A 弁士・甲が無所属の衆議院議員選挙候補者で、弁士・乙が現職の無所属市議会議員であり、甲の選挙区内に乙の選挙区が全て包含されている場合において、乙の後援会・丙が主催する演説会の告知ポスター。
三 公職選挙法の運用、取締りの公平性、政治的中立性について
1 およそ公職の候補者等が公職選挙法を遵守すべきことは当然ではあるが、公職選挙法を運用すべき総務省及び各地方自治体選挙管理委員会は、違反事例はあまねく公平に取り締まることも当然のことであると考える。また、その運用が、ゆめゆめ党派により、現職候補者か新人候補者かにより、差別的に取り扱われることのないよう、その政治的中立性を堅持すべきことも当然と考える。公職選挙法の運用、取締りの公平性、政治的中立性について、総務省はどう考えているのか。
2 公職選挙法の運用、取締りの公平性、政治的中立性の観点から、問題事例が見受けられる場合は、総務省が各地方自治体選挙管理委員会を指導、是正すべきと考えるが、それで良いか。
右質問する。
政府答弁書
一の1について
公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下「公職の候補者等」という。)の政治活動のために使用される当該公職の候補者等の氏名又は当該公職の候補者等の氏名が類推されるような事項を表示するポスター(以下「候補者個人の政治活動用ポスター」という。)は、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第百四十三条第十六項第二号に掲げるもの以外は、掲示することができないこととされている。
候補者個人の政治活動用ポスターを掲示することができる者は、政党に所属する公職の候補者等に限られるものではなく、また、当該公職の候補者等が所属する政党、政治団体又は個人後援会の名称を候補者個人の政治活動用ポスターに表示しなければならないこととはされていない。
一方、同条第十八項の規定により、候補者個人の政治活動用ポスターには、その表面に掲示責任者及び印刷者の氏名(法人にあっては名称)及び住所を記載しなければならないこととされている。
一の2について
候補者個人の政治活動用ポスターに関しては、公職選挙法第百四十三条第十六項及び第十九項の規定により、当該選挙ごとの一定期間内に当該選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)内に掲示することはできないこととされているが、それ以外の期間においては、一般的には、選挙運動のために使用されるポスターと認められない限りにおいては、�@から�Cまでのいずれのポスターも掲示することができると考えている。
二の1について
公職選挙法において「政党ポスター」との語はないが、いわゆる「政党ポスター」という語は、公職選挙法第百四十三条第十六項及び第十九項の規制がかからないポスターという意味で用いられることがあると承知している。この意味においては、同法第百九十九条の五第一項に規定する後援団体(以下「後援団体」という。)の政治活動のために使用される当該後援団体の名称を表示するポスターは含まれないと考える。
二の2について
公職選挙法第二百一条の五等に「政党その他の政治活動を行う団体」という語が用いられているが、ここでいう「政党その他の政治活動を行う団体」とは、政治上の主義、施策を推進し、支持し、若しくはこれに反対し、又は公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対する活動を行う団体であると解されており、お尋ねの「公職の候補者等個人の政治団体、後援会」はこれに含まれるものと考えている。
二の3について
政党その他の政治活動を行う団体のうち後援団体については、その政治活動のために使用される当該後援団体の名称を表示するポスターに関しては、公職選挙法第百四十三条第十六項及び第十九項の規定により、当該選挙ごとの一定期間内に当該選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)内に掲示することはできないこととされているが、それ以外の期間においては、一般的には、選挙運動のために使用されるポスターと認められない限りにおいては、当該ポスターを掲示することができると考えている。
後援団体以外の政党その他の政治活動を行う団体の政治活動のために使用されるポスターについては、一般的には、選挙運動のために使用されるポスターと認められない限りにおいては、掲示することができると考えている。
二の4の�@及び�Aについて
個別のポスターを掲示する行為が公職選挙法に違反するかどうかについては、具体の事実に即して判断されるべきものと考えるが、判断に当たっての一般的な外形的な目安については、おおむね�@及び�Aのように考えている。
二の4の�Bについて
お尋ねの「解説選挙関係実例判例」において、「一定以上」と述べられているのは、公職の候補者等個人の紹介に係る記載部分を除いた純然たる政党の記載部分の面積が、各々の公職の候補者等個人の紹介に係る記載部分の面積以上であることを指す趣旨である。
二の4の�Cについて
個別のポスターが公職選挙法第百四十三条第十六項及び第十九項に違反するかどうかについては総務省又は各選挙管理委員会において審査し、許可するものではない。総務省や各選挙管理委員会に問い合わせ等があれば法律の解釈や制度の考え方をお示しすることはあり、その際に必要に応じ、警察当局との間でこれらについて連絡調整を行うことがある。
二の5について
お尋ねの�@及び�Aのポスターが、後援団体の政治活動のために使用される当該後援団体の名称を表示するポスターである場合、二の3についてで述べたとおり、公職選挙法第百四十三条第十六項及び第十九項の規定により、当該選挙ごとの一定期間内に当該選挙区(選挙区がないときは、選挙の行われる区域)内に掲示することはできないこととされているが、それ以外の期間においては、一般的には、選挙運動のために使用されるポスターと認められない限りにおいては、当該ポスターを掲示することができると考えている。
三について
総務省及び各選挙管理委員会において公職選挙法の公正適確な運用が図られることは当然と考えており、総務省としては、今後とも、各選挙管理委員会に対して、適宜適切に助言等を行ってまいりたいと考えている。
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