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ナラ枯れ被害の対応に関する質問主意書

衆議院 第177回 第58号

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2011年2月9日
内閣転送 2011年2月14日
答弁書受領日
2011年2月18日
提出から9日
答弁の項目数
6
質問 1,117字/答弁 1,197字

質問本文

青森県深浦町で、ナラ枯れが発生し、県は、一月十三日に青森市内で専門家を交えた被害対策会議を開いた。出席者が所属する森林総合研究所関西支所の資料等によると、ナラ枯れ被害は、被害発生地の多くが薪炭林、あるいは天然林とされているが、一九五〇年代に燃料革命が起こり、ガス・灯油が頻繁に使われると、薪炭林が放置され、残された枯死木からカシノナガキクイムシが病原菌を生存木に媒介する伝染病であり、一九九〇年代から被害が継続的になり、主に日本海側を中心に範囲が広がったとしている。

推察するに、昔の薪炭林は、枯死木を薪として使用し、人為的に調整してきており、この伝染病を抑制していたが、放置された枯死木が大量に増え、ナラ枯れ増加に至ったと思える。

先の大戦などにより、焦土化した我が国は、戦後に造林した樹木が、適齢期に成長し、数十年間この日を待ち続けた森林に、一点の光明が射したことは大変喜ばしい反面、今一度生物多様性や生態系の問題を含め、地域の取り組みに実効性ある森林・林業再生を成し遂げなければならないと考える。

従って、次の事項について質問する。

一 直近において、これまでナラ枯れが発生していない地域を示されたい。

二 国として、青森県や深浦町、森林・林業関係団体等と今後どのような対応をしていくのか、菅内閣の見解如何。

三 ナラは子どもたちの勉強机や建築材としても多用され、枯死木は燃料として価値が高い。今後においてナラ枯れの起こる以前に、公共施設や学校等で、環境教育の一環として、利活用を推進するなどの対策が必要と考えるが、菅内閣の見解如何。

四 今回のような森林の生態系を変質させる集団枯死の防除対策として、国は地域の方々との連携はもとより、森林・林業の経験が豊富であり、かつ歴史的背景にも精通した専門家・研究者と共同で取り組むことが重要と考えるが、菅内閣の見解如何。

五 四に関連し、防除対策には人材育成が早急に必要であり、国は今後どのように進めていくのか、菅内閣の具体的な見解如何。

六 昨年十一月の事業仕分けでは廃止すべきとの判断がなされた里山整備事業において、受光伐なる間伐が補助金の対象基準となっており、高木である高樹齢のナラなどが多く残され、ナラ枯れを引き起こしやすくなっている現状に、どのように対応していくのか、菅内閣の見解如何。

七 薪炭林は日本の森林面積の三割程度となっているが、人為的な作業と投資は避けられない状況であり、確たる財源が必要であるが、平成二十三年度予算ではどのように反映されているのか。また、厳しい林業経営を支援するためのセーフティネットをどのように反映しているのか、菅内閣の見解如何。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

平成二十二年十二月に林野庁が各都道府県に対して行った調査によれば、同年四月から十月までの間において、カシノナガキクイムシによるナラ類の枯死(以下「ナラ枯れ」という。)が発生していない地域は、北海道、茨城県、栃木県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県及び沖縄県の十八道県である。

二について

農林水産省としては、ナラ枯れの被害を受けた樹木に対する適切な処理の方法、ナラ枯れの早期発見のための監視活動の方法等について、青森県に対して技術的な助言を行うとともに、同県からの要望に応じて、同県、深浦町、つがる森林組合等が事業主体として行うカシノナガキクイムシの防除に対し、森林病害虫等被害対策等の事業により支援していくこととしている。

三について

御指摘の「環境教育の一環」の意味するところが必ずしも明らかでないが、ナラ類を含め木材の利用の促進を図るためには、学校を始めとする公共建築物の主要構造部、内装等への木材の利用及び公共建築物における木製品の利用が重要であると考えており、今後とも引き続き、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成二十二年法律第三十六号)第三条の規定に基づき、木材の利用の促進のための措置を講じていくこととしている。

四及び五について

独立行政法人森林総合研究所においては、既にナラ枯れの被害が発生した県、大学及び企業と共同で、カシノナガキクイムシが集まるフェロモン物質を活用した防除技術の研究を行っているところである。農林水産省としては、当該研究の成果を踏まえ、カシノナガキクイムシの防除のマニュアルを作成するとともに、都道府県の担当者への研修等を通じ、市町村、森林組合等の担当者に対し、効果的な防除技術を幅広く普及していくこととしている。

六について

御指摘の「里山整備事業」の意味するところが必ずしも明らかでないが、平成二十一年度予算において里山エリア再生交付金の補助対象としていたナラ類の受光伐(下層木の日照を確保するために上層木を伐採する作業をいう。)については、平成二十二年度予算においては、流域育成林整備事業の補助対象として、平成二十三年度予算においては、森林環境保全直接支援事業及び環境林整備事業の補助対象として、それぞれ措置しているところである。

七について

御指摘の「薪炭林」の意味するところが必ずしも明らかでないが、今後の里山における広葉樹林の整備については、平成二十三年度予算において、森林環境保全直接支援事業及び環境林整備事業により支援していくこととしている。

また、林業経営を維持し安定させるためには、長期の運転資金を融資することが効果的であると考えており、株式会社日本政策金融公庫の農林漁業セーフティネット資金の融通等を行っているところである。

衆議院の原文

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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。

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