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三光汽船株式会社に関する質問主意書

衆議院 第74回 第2号

提出者
衆議院
提出日
1974年12月14日
内閣転送 1974年12月18日
答弁書受領日
1974年12月24日
提出から10日
答弁の項目数
8
質問 944字/答弁 2,038字

質問本文

衆議院議長 前尾繁三郎 殿

三光汽船株式会社に関する質問主意書

河本敏夫通産大臣が大臣就任直前まで社長をし、現在も大株主である三光汽船株式会社に関し、左の点について明らかにされたい。

一 過去に自社株操作、あるいは株価操作の事実はなかつたか。

またそれらの疑いで調査された事実があるか、もし調査された事実があれば、どのような点で疑いがあつたのか具体的に明らかにされたい。

二(1) 三光汽船株式会社には配当金を支払わないでよい商法上の自己株が大量に隠されているのではないか。

(イ) 河本敏夫氏の持株は、すべて自己取得の株か、それとも三光汽船株式会社の自己株か。

(ロ) 新光海運の持株はどうか。

(ハ) 東光商船の持株はどうか。

(ニ) 瑞星海運の持株はどうか。

(ホ) その他の持株はどうか。

(2) もし自己取得株ならば、その取得(買付)原資を明らかにされたい。名義貸しならば、その相手、金融機関(あるいは個人、法人)からの融資ならば、その相手及び提供担保などについて明らかにされたい。

三 三光汽船と新光海運、東光商船及び瑞星海運との関係並びにそれぞれの相互関係を、会社役員構成、資本金(あるいは株式の持合い)構成、融資状況、債務保証額、担保提供状況などの面から明らかにされたい。

四 過去五年間の三光汽船の株価(時価)変動の推移を数字をあげて明らかにされたい。

五 収益中、売船益の占める比率は極めて大きいが、売船先はダミー(ペーパーカンパニー)ではないのか。

また売船及び用船先法人の内容を明らかにされたい。

六 三木武夫総理及び河本敏夫通産大臣の関係する政治経済研究団体、あるいは後援団体に対する三光汽船関係の政治献金状況(寄附金、会費など)を過去五年にわたつて明らかにされたい。

七 三木総理及び河本通産大臣の資産内容を明らかにされたい。

八 大和銀行について左の点を明らかにされたい。

(1) 三光汽船に対する融資状況(過去五年間)

(2) 三光汽船株の取得状況(過去五年間)

(3) 三光汽船株の割当(または買付)引受金を定期預金などで拘束し、三光汽船の必要資金は貸出しているという事実はないか。

(4) 三光汽船の高株価形成に協力しているのではないか。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

過去に株価操作(証券取引法第百二十五条に掲げる行為)の事実があつたとは認められない。

行つた調査は次の通りである。

有価証券市場における株価形成については、証券取引所の売買審査部門が相場監視の一環として常時調査を行つており、特に増資が行われる場合には、増資期間中における株価形成を常に念査することとしているが、三光汽船株式もその調査対象となつている。

更に、同株式については、昭和四十八年五月参議院決算委員会における和田静夫議員の御指摘により、昭和四十六年十月十五日から同四十七年一月十三日までの売買について東京証券取引所及び大阪証券取引所において特別な調査を実施した。

二について

(1)及び(2) 有価証券報告書には、大株主について所有株式数の多い順に十名程度記載することとされているが、三光汽船の昭和四十九年三月期の有価証券報告書には大株主として河本敏夫、新光海運及び東光商船が掲げられており、瑞星海運の記載はない。

これらの株式が三光汽船の自己株か否か、その取得資金がどのように調達されたかについては、有価証券報告書からは不明である。

三について

三光汽船と新光海運との関係

役員関係については、新光海運の役員六名中二名は、三光汽船の従業員であつたことがあり、三光汽船の役員には新光海運関係の者はいないと承知している。

株式の持合い関係については、有価証券報告書によれば、新光海運は三光汽船の株式を五千五百四十六万六千株(同社株式中八・八三パーセント)保有している。また、三光汽船については、新光海運の株式を保有していないと承知している。

融資関係は相互にないと承知しているが、有価証券報告書によれば、三光汽船は新光海運の債務につき千八百万円の保証をし、新光海運の借入金三億八千万円について物上担保(船舶)を提供している。

三光汽船と東光商船及び瑞星海運との関係

役員関係については、東光商船及び瑞星海運は、昭和四十九年四月一日に合併し、瑞東海運となつたので、三光汽船と瑞東海運との関係についてみることとすれば、瑞東海運の役員七名中一名は三光汽船の元役員であり、一名は従業員であつたことがあり、三光汽船の役員には瑞東海運関係の者はいないと承知している。

株式の持合い関係については、有価証券報告書によれば、東光商船は三光汽船の株式を千三百十三万六千株(二・三〇パーセント)保有しており、瑞星海運については、三光汽船の株式の保有状況は明らかでない。また、三光汽船については、瑞東海運の株式を保有していないと承知している。

融資関係は相互にないと承知しているが、有価証券報告書によれば、三光汽船は東光商船の債務につき四億八千二百五十万円、瑞星海運の債務につき一億四千四百四十万円の保証をし、東光商船の借入金五億円について物上担保(船舶)を提供している。

四について

三光汽船の過去五年間の株価、売買高の推移は別表1のとおりである。

五について

三光汽船の船舶の売却先は、三光汽船の海外子会社など三光汽船と特別の関係にある会社はないと承知している。

また、その売船がどのような法人に用船されているかについては不明である。

なお、昭和四十八年度及び昭和四十九年度において、運輸大臣が海上運送法の規定により、譲渡の許可をした船舶の売却先は、別表2のとおりである。

六について

政治資金規正法においては、各政治団体がこれに関係する政治家の氏名を明示して収支報告をする建前となつていないことは御承知のとおりである。

なお、御質問の三光汽船の政治団体に対する同法の寄附については、官報によれば、新政策研究会(代表者大※(注)喜一郎)に対するものが、昭和四十五年四十二万円、昭和四十六年四十二万円である。

七について

資産の公表については、我が国はもとより海外諸国においても、その制度又は慣行が確立していない現状にかんがみ、取りあえず、内閣の政治姿勢を示すため、内閣総理大臣である三木武夫は、近く自身の財産を公表することを考えているところである。

なお、他の個々の大臣について公表を求めることは、種々の検討を要すべき問題があると考える。

八について

(1)及び(2) 三光汽船の有価証券報告書によれば、過去五年間における大和銀行の同社に対する融資の状況及び同社が発行する株式の所有の状況は次のとおりである。

融   資   額

所 有 株 式 数

昭和四十五年三月末

一、九九五百万円

九、二〇〇千株

昭和四十六年 〃

三、九八七 〃

九、二〇〇 〃

昭和四十七年 〃

七、七三二 〃

二〇、〇〇〇 〃

昭和四十八年 〃

一七、二三九 〃

三五、二〇〇 〃

昭和四十九年 〃

一四、四八一 〃

四二、五九二 〃

(3)及び(4) 大和銀行から事情聴取したところ、(3)及び(4)のような事実はないとの報告を受けている。

右答弁する。

別表1

三光汽船(株)の株価推移

別表2

衆議院の原文

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