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尖閣諸島の領有に関する質問主意書
参議院 第176回 第91号お答えすることは困難 ×1
質問本文
尖閣諸島の領有に関して、以下のとおり質問する。
一 尖閣諸島のうち民間人が所有する四島(魚釣島・北小島・南小島・久場島)(以下単に「四島」という。)について、政府が賃借するに至った経緯、及び現在までに政府が支出した、年毎の賃借料について示されたい。また、四島の国有地化に関して、これまで所有者から政府に対して買い上げの打診があったかどうかと、四島の国有地化に対する政府の見解について明らかにされたい。
二 従来、政府は、四島を所有する「民間人の意向」を踏まえ、原則として日本国民に尖閣諸島への上陸を認めてこなかった。所有者が当該意向を示したとされる交渉の具体的内容を含めて、日本国民の尖閣諸島への上陸を禁止するに至った経緯、及び尖閣諸島への上陸についての今後の方針を示されたい。また、尖閣諸島のうち国有地である大正島への日本国民の上陸について、政府の見解を示されたい。
三 尖閣諸島の実効支配を強化するため、政府の今後の中長期における具体的な方策について示されたい。
四 平成二十二年九月七日に発生した尖閣諸島周辺領海内における我が国海上保安庁巡視船と中国漁船との接触及び当該漁船の船長逮捕について、自由民主党は我が国の主権に関わる重大な事案だと認識している。政府はこの事案を公務執行妨害として処理したが、我が国の主権に関わる問題であるという認識を有していないのか。
五 四に記した事案の一部始終を海上保安庁が撮影したビデオ映像について、各種世論調査においては公開を求める国民の割合が六割~八割に達している。菅総理大臣は本年十月一日の参議院本会議において、「主体的な外交の展開」を主張し、我が国の平和と繁栄の確保のためには「国民一人一人が自分の問題としてとらえ、国民全体で考える主体的で能動的な外交を展開していかなくてはなりません」と所信を表明している。日本国民が有する「知る権利」にかんがみ、国民一人一人が本事案を自らの問題としてとらえるため、また、国内世論はもとより国際社会に向けて我が国海上保安庁の対応の正当性を明らかにするためにも、当該ビデオ映像の公開は主権者・納税者たる国民に対する当然の説明責任と考えるが、政府の見解を示されたい。さらに、政府は、「今後の日中関係」に配慮してビデオ映像を公開していないとの報道もなされているが、菅総理大臣は、国家の主権を堅持し、我が国固有の領土を護り、国民の安全確保に尽くす日本政府の最高責任者・国権の最高機関の議会人として、これらに勝る国益のためにビデオを公開しないと主張するのであれば、その国益の内容について明示されたい。
六 本年十月二十九日の衆議院文部科学委員会において、高木義明文部科学大臣は、尖閣諸島が我が国固有の領土であることを教科書に明記する旨、答弁した。いかにしてこの点を教科書記述に反映させていくのか、今後の展望と具体的な日程について示されたい。また、教科書には、国連アジア極東経済委員会が尖閣諸島周辺海域における埋蔵天然資源の存在を指摘する(昭和四十三年・海底資源調査報告書)まで、中国が尖閣諸島の領有権を主張してこなかった歴史的事実も掲載すべきであると考えるが、このことについての賛否を含めて、政府の見解を示されたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
お尋ねの賃借の経緯としては、魚釣島、北小島及び南小島については、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持及び管理を図る必要があると判断し、そのために、平成十四年四月から、国が賃借しているところである。また、久場島については、昭和四十七年五月十五日に開催された、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)第二十五条1の規定に基づき設置された合同委員会における合意に基づき、同日から、日米地位協定第二条1(a)の規定に従い、米軍の使用に供するために、国が賃借しているところである。
魚釣島、北小島及び南小島の三島について、国が支出した賃借料の年額の合計額は、平成十四年度から平成十七年度までの間が、毎年度約二千三百万円であり、平成十八年度から平成二十一年度までの間が、毎年度約二千五百万円である。平成二十二年度については、前年度と同額を支払う予定である。久場島の年間賃借料については、所有者の意向を踏まえ、公表を差し控えているところであり、これを明らかにすることは困難である。
お尋ねの「買い上げの打診」の有無については、所有者の権利利益を害するおそれ等があることから、お答えすることは差し控えたいが、魚釣島、北小島、南小島及び久場島については、所有者の意向も踏まえ、引き続き国が賃借を継続することとしている。
二について
政府としては、魚釣島、北小島及び南小島の賃借契約について所有者と連絡をとる際等に、国の機関を除き上陸等を認めないという当該所有者の意向を確認しているところであり、当該所有者の意向を踏まえ、また、尖閣諸島の平穏かつ安定的な維持及び管理のためという政府の魚釣島等の賃借の目的に照らして、原則として何人も尖閣諸島への上陸を認めないとの方針をとっているところである。
また、大正島及び久場島については、日米地位協定第二条1(a)の規定に基づき、米軍の使用に供していることから、立入りを行おうとする場合には、米軍の許可を得ることが必要である。
三及び四について
尖閣諸島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも国際法上も疑いのないところであり、現に我が国はこれを有効に支配している。したがって、尖閣諸島をめぐり解決すべき領有権の問題はそもそも存在しない。政府としては、尖閣諸島に関する我が国の一貫した立場に基づき、従来から尖閣諸島付近海域において、厳正かつ適切な警備を実施しており、引き続き、万全の体制で警備に当たる考えである。
五について
政府としては、那覇地方検察庁は、衆議院議長にDVDを提出するに当たり、海上保安庁において海上警備・取締活動の秘匿性への配慮が必要であるとしていること、映像に記録された関係者の名誉・人権の保護に配慮する必要があること等から、同議長に対し、当該DVDの慎重な取扱いを求める旨の要望書を提出したものと承知しており、また、これらの観点に加えて、国際政治情勢への影響も考慮する必要があること等から、仙谷内閣官房長官から衆議院予算委員長に対し、同趣旨の要望書を提出したものである。
六について
御指摘の髙木文部科学大臣の答弁は、尖閣諸島について指導する際には、尖閣諸島は我が国固有の領土であり、領有権をめぐる問題は存在しないという政府の立場に基づいて行われることが重要であるという旨を述べたものである。
また、教科用図書は、民間が創意工夫を生かして著作編集を行うものであり、学習指導要領に基づき、どのような事項をどのように記述するかは、当該図書の著作者等の判断にゆだねられている。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。