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ふるさと納税に関する質問主意書

参議院 第189回 第23号お答えすることは困難 ×3個別の事案 ×1

提出者
参議院
提出日
2015年2月12日
内閣転送 2015年2月16日
答弁書受領日
2015年2月20日
提出から8日
答弁の項目数
6
質問 1,318字/答弁 2,020字

質問本文

平成二十一年度に地方公共団体に対する寄附金の所得税・住民税の控除制度(いわゆる「ふるさと納税制度」)が制度化された。右の点を踏まえ、以下質問する。

一 ふるさと納税制度はそもそもどのような趣旨で創設されたのか。

二 平成二十一年度以降のふるさと納税の実績はどのように推移しているか。また、その傾向をどのように分析しているか。

三 寄附金を受けた地方公共団体が、返礼品を贈ることについて、政府の見解を明らかにされたい。特に、最近では各地方公共団体が競い合うように豪華な返礼品を贈っているが、このことはふるさと納税制度の趣旨に沿うものと考えているのか。

四 「ふるさと」とは一般的には各個人の出身地を指すことが多いと考えられるところ、最近では豪華な返礼品を入手することを目的として出身地以外の地方公共団体に対して寄附を行う事例も多いと推察する。政府は、この点に関する実態を調査しているのか。調査を行っている場合には、その実態を明らかにされたい。実態調査をしていないとすれば、その理由を明らかにされたい。

五 豪華な返礼品の入手を目的とする出身地以外の地方公共団体に対する寄附は、ふるさと納税制度の趣旨に沿うものと考えているのか。

六 平成二十七年度政府税制改正大綱では、ふるさと納税について、ワンストップ特例制度の創設といった手続の簡素化や控除額の拡充が盛り込まれる一方、「寄附金が経済的利益の無償の供与であること」等を踏まえ、地方公共団体に対し「ふるさと納税に係る周知、募集等の事務を適切に行うよう」要請するとしている。

これは、ふるさと納税制度の趣旨に沿った利用の一層の活性化を図りつつも、政府としては、現在行われている豪華な返礼品は、ふるさと納税の本来の趣旨を逸脱していると考え、良識ある対応を求めているという理解でよいか。また、どの程度の返礼品であれば趣旨を損なわないものと考えているのか。加えて、政府としては、返礼品について良識ある対応となるようにするために、具体的にどのような施策を講ずるのか示されたい。

七 公職の候補者等は、公職選挙法第百九十九条の二により選挙区内あるいは選挙の行われる区域内にある者に対するいかなる寄附も禁止されているところ、全都道府県の区域を通じて選挙する参議院比例代表選出議員の候補者等は、いかなる地方公共団体に対してもふるさと納税を行うことができないということになるのか。他方、その他の国会議員選挙の候補者等が、自身の選挙区に属さない地方公共団体に対してふるさと納税を行うことは可能であるのか。

八 自然災害が頻発するなか災害復興の加速化が叫ばれ、また、地方創生が重要な政策課題となっている今日、選挙区内あるいは選挙の行われる区域内に属する地方公共団体に対して「災害復興」のために行う寄附や地方活性化のために行うふるさと納税については、公正な選挙の実施への影響、寄附の要請のエスカレートによる弊害の防止等に十分留意しつつも、公職選挙法第百九十九条の二の例外として許容することを検討してもよいと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。

検討が難しいとすれば、その理由を具体的に示されたい。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

個人が都道府県、市町村又は特別区(以下「地方団体」という。)に対し寄附を行った場合に、当該寄附に係る寄附金について個人住民税の寄附金税額控除を適用する制度(以下「ふるさと納税制度」という。)は、ふるさとに対する納税者の思いを寄附税制上配慮する観点から創設されたものである。

二について

平成二十一年度以降の各年度分の個人住民税について、ふるさと納税制度の適用を受けた寄附金の合計額は、次のとおりである。

平成二十一年度 約七十二億五千九百万円

平成二十二年度 約六十五億五千三百万円

平成二十三年度 約六十七億八百万円

平成二十四年度 約六百四十九億千四百万円

平成二十五年度 約百三十億千百万円

これらのうち平成二十四年度以後の年度分については東日本大震災に関連する寄附金が含まれていると考えられるため、お尋ねの「傾向」について断定的にお答えすることは困難であるが、おおむね増加傾向にあるものと考えている。

三及び六について

総務省が地方団体を対象に平成二十五年度に実施したふるさと納税制度に関する調査において、返礼品の送付については、「自治体のPR、地域経済への波及効果が期待できる」等の理由により「積極的に実施すべき」との回答や、「特に問題はない」との回答がある一方で、「問題はあるが、各地方団体の良識に任せるべき」との回答もあったこと等を踏まえ、同省としては、返礼品の送付については良識をもって対応するよう地方団体に要請してきたところである。

また、返礼品としての特産品送付が地場産業の育成やふるさとの宣伝に効果があると考えられる一方で、最近になって、一部に返礼品の送付が過熱しているとの意見もあることから、まず地方団体間で議論をしていただくよう要請したところ、地方六団体からは、ふるさと納税制度の拡充についての要望と併せて「寄附に対する謝礼としての特典の提供については、節度ある運用がなされることが求められる」との認識が示されたところである。

これらを踏まえ、「平成二十七年度税制改正の大綱」(平成二十七年一月十四日閣議決定)に基づき、同省としては、地方団体に対し、ふるさと納税制度に係る寄附金が経済的利益の無償の供与であること及びふるさと納税制度は当該寄附金に通常の寄附金控除に加えて特例控除が適用される制度であることを踏まえ、豊かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進に寄与するため、返礼品の送付が寄附に対する対価の提供であるとの誤解を招きかねないような表示により寄附の募集をする行為や、換金性の高いもの、高額なものなどを返礼品として送付する行為を自粛するなど、ふるさと納税制度に係る周知、募集等の事務を適切に行うことを要請することとしている。当該要請を踏まえた対応については、地方団体において、個別具体的な事情を踏まえ適切に判断されるべきものと考えている。なお、当該要請は、平成二十七年二月十七日に閣議決定し、今国会に提出した地方税法等の一部を改正する法律案が成立した後に、総務大臣通知により行うことを予定しているが、各地方団体における新年度へ向けた対応等が可能となるよう、事前にその内容を各地方団体に連絡しているところである。

四及び五について

ふるさと納税制度が適用される事例における納税者の出身地等は個人情報に関わるものであり、地方団体においても把握は難しいと考えられることから、お尋ねの「出身地以外の地方公共団体に対して寄附を行う事例」に関する実態の調査は行っていない。また、納税者が寄附を行う目的についても把握は困難であるほか、その目的も様々であると考えられるため、お尋ねのふるさと納税制度の趣旨との関係について一概にお答えすることは困難である。

七について

公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第百九十九条の二第一項において、公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者(公職にある者を含む。以下「公職の候補者等」という。)は、当該選挙区(選挙区がないときは選挙の行われる区域)内にある者に対し、同項ただし書に規定する場合を除き、いかなる名義をもってするを問わず、寄附をしてはならないこととされており、同項の規定により禁止される寄附の相手方には、地方団体も含まれる。

参議院(比例代表選出)議員の選挙には選挙区がないため、当該選挙の公職の候補者等は、全国の地方団体に対し寄附を行うことが禁止される。

他方、衆議院議員の選挙又は参議院(選挙区選出)議員の選挙の公職の候補者等が当該選挙区の区域外の地方団体に対し寄附を行うことは禁止されない。

八について

お尋ねについては、いわゆる金のかかる選挙を是正するという公職選挙法第百九十九条の二の規定の趣旨との関係をはじめ、例外の対象とする寄附の範囲、その金額など様々な論点が考えられることから、各党各会派において十分に御議論いただくべき問題であると考えている。

参議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×3個別の事案 ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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