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ふるさと納税制度に関する質問主意書
参議院 第192回 第55号
質問本文
ふるさと納税制度は、自分が選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合、寄附額のうち二千円を越える部分について、一定の上限はあるものの、所得税と住民税から原則として全額が控除される制度であると承知している。
自分のふるさとや頑張っている自治体を応援する趣旨で始まった「ふるさと納税」だが、「返礼品(特産品)の価格」や「寄附額に対する返礼品価格の割合」などに注目が集まり、納税者に「寄附感」ではなく「お得感や節税感」に基づく寄附を促すような一部自治体の取組が批判されたこともあった。
こうした観点から、以下、質問する。
一 返礼品(特産品)送付への対応については、総務省から通知「地方税法、同法施行令、同法施行規則の改正等について」(平成二十七年四月一日付総税企第三九号)が発出されている。また、同省からの通知「地方税法、同法施行令、同法施行規則の改正等について」(平成二十八年四月一日付総税企第三七号)では、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品(特産品)が前記通知より具体的に示されている。本質問主意書に対する答弁書作成時点において、両通知に違反している返礼品(特産品)を送付している自治体はあるか。
二 前記一において違反している返礼品(特産品)を送付している自治体がある場合、違反返礼品の多い上位三自治体を都道府県、市区町村それぞれについて示されたい。
三 平成二十七年四月から、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」(以下「ワンストップ特例制度」という。)が導入された。ワンストップ特例制度の導入前後で、ふるさと納税を行った人数、寄附金額、税額控除額はどう変化したか示されたい。
四 ワンストップ特例制度を利用せず確定申告を行う場合には、寄附額は所得税(国税)と住民税(地方税)の双方から税額控除を受けるが、ワンストップ特例制度を利用すると、所得税からの税額控除がなくなり、住民税からのみ税額控除を受ける。つまり、ふるさと納税を行った納税者は、確定申告をするかワンストップ特例制度を利用するかで、国税からも税額控除を受けるか地方税からのみ税額控除を受けるかを選択できることになる。結果的に、納税者がふるさと納税の財源の一部を「国にも負担させるか、住んでいる自治体のみに負担させるか」を選択できるという理解でよいか。
五 納税者の判断により、税額控除を国税からも受けるか、地方税のみから受けるかを選択できる制度はワンストップ特例制度のほかにも存在するか。
六 ワンストップ特例制度を利用せず全員が確定申告をした場合の、所得税収への影響額を最新の統計を用いて示されたい。
七 ふるさと納税による増収が大きい上位三自治体及び減収が大きい上位三自治体を都道府県、市区町村それぞれについて最新の統計を用いて示されたい。
八 ふるさと納税による増収が大きい自治体にとっては、地域活性化等に充てる財源が増えるなどのメリットがあるが、ふるさと納税による減収が大きい自治体にとっては、住民への行政サービスに支障が出ることにはならないのか、政府の見解を問う。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
総務省では地方団体(都道府県、市町村又は特別区をいう。以下同じ。)に対し、「地方税法、同法施行令、同法施行規則の改正等について」(平成二十八年四月一日付け総税企第三十七号総務大臣通知。以下「通知」という。)を発出し、ふるさと納税制度(個人が地方団体に対し寄附を行った場合に、当該寄附に係る寄附金について個人住民税の寄附金税額控除を適用する制度をいう。以下同じ。)に係る寄附金が経済的利益の無償の供与であること及びふるさと納税制度は当該寄附金に通常の寄附金控除に加えて特例控除が適用される制度であることを踏まえ、豊かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進に寄与するため、ふるさと納税制度に係る周知、募集等の事務を適切に行うことを地方団体に対し要請している。具体的には、商品券等の金銭類似性の高いものなどふるさと納税制度の趣旨に反するような返礼品を送付する行為を行わないようにすることなどについて要請しているところであるが、通知は各地方団体に対し技術的な助言を行うものであることや、返礼品の送付は各地方団体の判断で行われているものであることから、一義的には、各地方団体における主体的な対応として、通知の趣旨を踏まえ、適切な措置が講じられることを期待している。
三について
御指摘の「ふるさと納税ワンストップ特例制度」(以下「特例制度」という。)に係る寄附金税額控除は平成二十八年度分の個人住民税から適用されており、総務省が地方団体を対象に行った調査によると、平成二十七年度及び平成二十八年度の①ふるさと納税制度の適用を受けた者の人数、②ふるさと納税制度に係る寄附金税額控除額及び③②に係る寄附金額はそれぞれ次のとおりである。
平成二十七年度 ①約四十三万六千人 ②約百八十四億円 ③約三百四十一億円
平成二十八年度 ①約百二十九万五千人 ②約九百九十九億円 ③約千四百七十億円
四及び五について
特例制度は、手続の簡素化によりふるさと納税制度を促進し、地方創生を推進する観点から創設された制度であり、「納税者がふるさと納税の財源の一部を「国にも負担させるか、住んでいる自治体のみに負担させるか」を選択できる」こととする趣旨の制度ではない。
六について
特例制度では、基本的に、地方団体に対する寄附金について確定申告を行うこととした場合にこれにより軽減される所得税の額に相当する額が申告特例控除額として個人住民税から控除される。総務省が地方団体を対象に行った調査によると、平成二十八年度分の個人住民税における申告特例控除額は約四十三億円である。
七について
お尋ねについて、総務省が地方団体を対象に行った調査により、各地方団体において平成二十七年度のふるさと納税と整理している寄附金の受入額が大きい上位三団体を、都道府県及び市区町村の別にそれぞれお示しすると次のとおりである。
佐賀県(約五億八千万円) 鳥取県(約三億六千万円) 山形県(約一億六千万円)
宮崎県都城市(約四十二億三千万円) 静岡県焼津市(約三十八億三千万円) 山形県天童市(約三十二億三千万円)
また、ふるさと納税制度に係る平成二十八年度分の個人住民税の控除額が大きい上位三団体を、都道府県及び市区町村の別にそれぞれお示しすると次のとおりである。
東京都(約百四億六千万円) 神奈川県(約四十一億三千万円) 大阪府(約三十四億四千万円)
神奈川県横浜市(約三十一億五千万円) 愛知県名古屋市(約十九億二千万円) 大阪府大阪市(約十六億九千万円)
八について
ふるさと納税制度において納税者が受けられる個人住民税の寄附金税額控除の額には一定の上限が設けられており、ふるさと納税制度に係る個人住民税の減収が住民への行政サービスに直ちに大きく影響するとは考えられないが、引き続き、地方団体の実情等を踏まえながら、地方団体の減収の動向や財政運営への影響について注視していく。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。