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米軍人・軍属並びにその家族らのNHK受信料支払いに関する質問主意書
衆議院 第166回 第42号承知していない ×4検討してまいりたい ×1
質問本文
私が、先に平成十九年一月二十五日付で「日本放送協会の受信料不払い問題等に関する質問主意書」(以下、質問主意書という)を提出したところ、同年二月二日付で、内閣より答弁書を受領した。私の前記質問主意書は、主として、NHK沖縄放送局の受信料収納率、受信料の時効、及び在沖米軍基地との関連で、受信料の助成措置等に関するものであった。
ところで、政府は、今国会に放送法改正案を提出し、NHK受信料の支払い義務化を盛り込む方針のようである。また、受信料を集める目的で、住民基本台帳ネットワークを使用するという動きもあるやに聞いている。平成十九年二月五日付、朝日新聞の社説は「住基ネットはプライバシーを侵すとして住民訴訟が各地で起きているし、もともと政府と自治体の利用しか想定していない。その枠を真っ先に破れば、いよいよ政府機関に近い性格を強める」「(受信料徴収率が)七割に落ちたからといって、政府に頼ろうというのでは、自立した報道機関とはいえまい」と批判し、「支払い義務化を急ぐな」と警鐘を鳴らしている。
言うまでもなく、NHKが受信料の公平負担確保に必要な、あらゆる措置を講ずることは重大である。しかしながら、NHKは、受信料の公平負担確保に必要な努力を尽くしているだろうか。私が疑問に思う点を、具体的に問い質したい。
以下、質問する。
一 私の前記質問主意書に対する答弁書によると、総務大臣は、平成十六年度のNHK業務報告書に対して「協会は、受信料の公平負担等の観点から、受信料制度の意義等に対する国民視聴者の理解を得る努力のみならず、法的手続も含め、未契約世帯等の解消について、抜本的な措置を講ずる必要がある」との意見を付したようである。そこで、政府に訊ねたい。沖縄を含む在日米軍の軍人・軍属及びその家族、並びに米軍基地内のPX(売店)等の事業所は、NHKと放送受信契約を締結の上、放送受信料を支払う義務があるのか。政府の明確な答弁を求める。
二 政府は、沖縄に駐留する在日米軍の軍人・軍属並びにその家族らの数、受信料契約を締結している者の数を明らかにし、その上で、米軍人・軍属並びにその家族らのNHK沖縄放送局の受信料収納率について、最近十年以内分を示されたい。
三 NHKは、米軍基地内、及び基地外に居住する米軍人・軍属並びにその家族らに対して、如何なる受信料徴収手続、支払い催促措置を講じているのか。政府に対するNHKからの報告と、政府による実情把握の状況を明らかにされたい。
四 NHKは、在日米軍が駐留する沖縄以外の他府県、例えば神奈川県、東京都、長崎県、青森県等において、米軍人・軍属並びにその家族らの受信料収納率、受信契約締結の有無等について、政府に対し、どのような業務報告書を提出し、政府は如何なる実情把握をしているのか。その状況を明らかにされたい。
五 防衛施設庁においては、防衛施設周辺放送受信事業補助金交付要綱(平成十八年防衛施設庁訓令第十一号)の規定に基づき、地上系によるテレビジョン放送の受信料の半額を助成しているようである。沖縄県においては、嘉手納飛行場、伊江島補助飛行場、及び出砂島射爆撃場の周辺地域の放送受信契約者に助成している。防衛施設庁は、助成措置の理由として「ターボジェット発動機を有する航空機の離着陸等により生ずる騒音の影響」を挙げている。では、何故、騒音の激しい普天間飛行場が、その対象になっていないのか。普天間飛行場には、平成十七年にF15戦闘機等が十四機、平成十九年一月六日にも、FA18機が飛来している。米軍の使用実態からして、普天間飛行場は、単に「ヘリコプター飛行場」ではない。防衛施設庁は、昭和五十七年にNHKから引き継いだ助成措置制度の対象施設・区域を早急に見直し、普天間飛行場を当該助成措置の対象施設に指定すべきだと考えるが、これに対する政府の見解を明らかにされたい。
六 政府が、防衛施設周辺放送受信事業補助金交付要綱の規定に基づき、助成対象としている嘉手納飛行場、伊江島補助飛行場、及び出砂島射爆撃場の各当該区域において、現に助成措置を講じている世帯数、並びに各当該区域における助成金額を示した上で、これらの助成措置対象区域に対して、どのような啓蒙宣伝、手続方法の周知をなしているのかを明らかにされたい。
右質問する。
政府答弁書
一について
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号。以下「法」という。)第三十二条第一項に規定する日本放送協会(以下「協会」という。)の放送を受信することのできる受信設備(以下「受信設備」という。)を設置した者は、同項及び日本放送協会放送受信規約の規定により、協会と放送受信契約を締結し、放送受信料を支払う義務がある。
我が国に駐留するアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊の構成員及び軍属並びにそれらの家族(以下「合衆国軍隊の構成員等」という。)については、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定(昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。)等に特別の定めがない限り、我が国の法令が適用されることから、受信設備を設置した合衆国軍隊の構成員等は、放送受信契約を締結し、放送受信料を支払う義務があるものと考えている。
一方、日米地位協定第十五条1(a)において、ピー・エックス等の歳出外資金による諸機関(以下「歳出外資金諸機関」という。)については、「これらの機関は、この協定に別段の定めがある場合を除くほか、日本の規制、免許、手数料、租税又は類似の管理に服さない。」と規定されており、歳出外資金諸機関がその機関内に受信設備を設置した場合、放送受信契約を締結する法律上の義務はない。
二について
沖縄に駐留する合衆国軍隊の構成員等の数については、合衆国軍隊の運用に係る事柄であり、お答えすることは差し控えたい。
政府としては、協会からは、最近十年間において、沖縄県に所在する施設及び区域内に居住する合衆国軍隊の構成員等が締結した放送受信契約はなく、また、沖縄県に所在する施設及び区域外に居住する合衆国軍隊の構成員等が締結した放送受信契約については、放送受信契約者が合衆国軍隊の構成員等であるか否かについて把握しておらず、その受信料収納率は把握していないと聞いている。
三について
合衆国側は、協会の放送受信料が一種の租税であり、日米地位協定第十三条の規定に基づき、合衆国軍隊の構成員等はその支払を免除されるとの見解を有していることから、政府としては、合衆国側に対して、放送受信料が租税に当たらず、放送受信契約を締結して放送受信料を支払う義務があることを説明し、また、協会からは、放送受信料を説明するパンフレットの配布並びに施設及び区域内への立入許可等の要請をしてきたと聞いているが、合衆国側は、その見解を変えるには至っていないと承知している。
協会からは、合衆国側の見解が変わらず、協会職員が施設及び区域内に立ち入ること等を合衆国軍隊が認めないため、施設及び区域内に居住する合衆国軍隊の構成員等に放送受信契約の締結を求めることができない状況であり、一方、合衆国軍隊の構成員等が施設及び区域外に居住している場合は、一般の受信者と同様、放送受信料を支払っていない世帯を訪問し、放送受信料の支払を求めていると聞いている。
四について
最近十年間において、沖縄県以外の他の都道府県に所在する施設及び区域内に居住する合衆国軍隊の構成員等が締結した放送受信契約は存在せず、また、施設及び区域外に居住する合衆国軍隊の構成員等が締結した放送受信契約については、放送受信契約者が合衆国軍隊の構成員等であるか否かについて把握しておらず、その受信料収納率は把握していないと協会から聞いており、法第三十八条第一項の規定に基づき作成される業務報告書にも記載されていないと承知している。
五について
防衛施設庁においては、自衛隊及び合衆国軍隊の飛行場及び射爆撃場でターボジェット発動機を有する航空機の離着陸等が頻繁に実施されるものの周辺地域のうち、防衛施設庁長官が定める一定の区域において、協会との放送受信契約者(以下「助成対象者」という。)に対し、地上系によるテレビジョン放送の受信料の半額を助成しているところである。
主にヘリコプターが離着陸等を実施する普天間飛行場については、ターボジェット発動機を有する航空機の離着陸等が頻繁に実施されていないため、当該飛行場の周辺地域については、助成の対象としていないところであるが、今後、助成措置の対象施設に指定するか否かを含め検討してまいりたいと考えている。
六について
平成十七年度におけるお尋ねの世帯数及び助成金額は、嘉手納飛行場の周辺地域にあっては約九千七百世帯及び約六千百万円、伊江島補助飛行場の周辺地域にあっては約千三百世帯及び約九百万円並びに出砂島射爆撃場の周辺地域にあっては約二百世帯及び約百万円である。
五についてで述べた助成の措置については、その制度の概要や手続方法等について防衛施設庁のホームページに掲載し、周知しているところであり、また、嘉手納飛行場、伊江島補助飛行場及び出砂島射爆撃場の周辺地域を含め、助成対象者については、書面により個別にお知らせしているところである。
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