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経済モデルによるシミュレーションに関する再質問主意書
衆議院 第166回 第94号
質問本文
経済モデルによるシミュレーションに関する質問に対する平成十九年二月二十三日の答弁書によれば、「経済財政モデル(第二次版)」において短期金利の変動が経済財政に与える影響についての試算結果が公表されているとのことである。それによると、短期金利を引き上げることとした場合、実質GDP、潜在GDP、名目GDPの全てを押し下げて高成長を妨げ、デフレを悪化させる。さらに悪いことに、国・地方の債務のGDP比を増やす結果になる。そこで以下の点について再度質問をする。
一 今回の日本銀行による短期金利の引き上げは内閣の目指す財政再建と経済の高成長の妨げになるのであるから、日本銀行法第四条に抵触するのではないか。また、デフレ下の現状での金利引き上げは好ましくないという主張を内閣として行うべきではないか。
二 日本銀行は設備投資を抑える効果がある金利引き上げを主張するのに対し、政府は設備投資を加速させるために法人税減税を行う方針としているのであるから、政府と日本銀行が相反する政策を行うことになり、政策不一致ではないか。
三 答弁書の前記モデルにおいて、増減税、公共投資の増減、短期金利の変動が経済財政に与える影響について、個別に試算結果が公表されている。そこで、例えばGDPの〇.五%だけ所得減税を行い、同時に〇.五%短期金利を引き下げる場合、景気が拡大し、デフレ脱却を助け、しかも債務のGDP比は三年以降も下がり続ける。これは、積極財政等が景気回復、デフレ脱却、債務のGDP比の削減の全てを同時に達成できることを示しており、このような景気刺激のための長期にわたる継続的な財政出動、金融政策こそが、高成長を最優先させる安倍内閣の経済政策に合致すると考えられるのではないか。
四 日本銀行法第四条において、「日本銀行は、その行う通貨及び金融の調節が経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、それが政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない。」と規定しているのであるから、このような政府と日本銀行の協力、言い換えれば金融と財政の協力は当然であるのに、現実にはできていないのではないか。
五 答弁書の「五について」で、参考試算においては、日本銀行保有の国債に対する国庫の利払費は日本銀行納付金として国庫に還流することを考慮していることを明らかにしている。これは、国債の民間保有を避けて日本銀行の保有を増やせば、それに対応して国債のGDP比を減らすことができることを示すものであろう。したがって、財政健全化のためには、日本銀行が行っている自主規制を緩和して日本銀行の国債保有残高を増やすことを考えるべきではないか。
右質問する。
政府答弁書
一、二及び四について
日本銀行法(平成九年法律第八十九号)第四条においては、日本銀行は「常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」と規定しているところ、日本銀行総裁が政府の経済財政諮問会議において意見を述べ、政府の代表者が日本銀行の金融政策決定会合において意見を述べるなど、政府と日本銀行の間では十分な意思疎通が行われているものと考えている。
本年二月二十一日の日本銀行による政策金利の引上げは、中長期的に、物価安定を確保し、持続的な成長を実現していくことに貢献するとの考え方に基づいて行われており、また、平成十九年度税制改正における減価償却制度の抜本的な見直しは、我が国経済の成長基盤を整備する観点から行うこととされているものであることから、政府と日本銀行の政策は、我が国経済の成長という共通の考え方に基づいて行われていると考えている。
なお、御指摘の「経済財政モデル(第二次版)」(平成十八年三月内閣府公表)における乗数表は、あくまで計量経済モデルの特性を検討するために作成したものであり、また、計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。このため、現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。
三について
政府としては、現在の極めて厳しい財政状況等を踏まえれば、経済成長と財政再建の両立に努め、安易な財政出動に頼らない安定的な経済財政運営を行うことが必要であると考えている。また、日本銀行法第二条においては、「日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。」と規定されており、適時適切な金融政策が行われることを期待している。
なお、御指摘の「経済財政モデル(第二次版)」における乗数表等については、一、二及び四についてでお答えしたとおりである。
五について
日本銀行の長期国債保有の在り方は、日本銀行がその資産及び負債の状況等を踏まえて決定すべき事柄である。なお、日本銀行による長期国債の保有は、日本銀行の負債である日本銀行券の発行残高の範囲内で、安全確実な資産の保有として実施されているものであると承知している。
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件名と質問本文の冒頭の意味が近いものを、前もって計算しておいた表から近い順に8件並べました(multilingual-e5-large)。同じ言葉を使っていなくても出ます。論点が少しずれていることもあります。