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東日本大震災からの復興のために内閣の取り組みを求める三課題に関する質問主意書

衆議院 第180回 第162号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1

提出者
自由民主党・無所属の会
提出日
2012年3月30日
内閣転送 2012年4月4日
答弁書受領日
2012年4月10日
提出から11日
答弁の項目数
14
質問 2,170字/答弁 3,079字

質問本文

平成二十四年度を迎えるに当たり、野田内閣としては、「社会保障・税一体改革」に特に注力し、政府としての成案を得ることはもとより、国民各層の理解を得るべく努力を傾注する姿勢であり、それ自体が野田総理の変わらぬ「初志」であり「覚悟」であることは理解している。一方、東日本大震災から一年が経過し、被災地の復興と福島第一原子力発電所の事故の影響への対応もまた、国として最優先に取り組むべき課題である。様々な対応が求められる中、被災地の災害廃棄物の広域処理、福島第一原発避難区域等の再編、夏場の電力供給の確保は、被災地のみならず日本の国民の生活と経済を前進させていく上で、為政者としての野田総理の注力無くして解決し得ない問題であると思料する。この点、六月二十一日までの通常国会の会期もにらみ、夏が来る前に必要な手立てを講じる「段取り」ができなければ、全てが遅れていく今までの民主党政権の轍を踏むのみならず、国益を阻害することになると危惧するものである。ついては、内閣の早期かつ積極的な取組みを求めつつ、以下十五項目にわたり質問する。

一 沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況について、東日本大震災復興対策本部でまとめられた工程表における仮置場へ搬入する目標を達成できた市町村数、達成できなかった市町村数を、直近の時点で岩手・宮城・福島三県それぞれについて伺う。

二 目標が達成できなかった理由について、仮置場の状況、解体の進捗状況の二面に分けて現状を伺う。

三 災害廃棄物の処理・処分については、平成二十六年三月末までに全て終える目標であるが、処理・処分割合の現状を、岩手・宮城・福島三県それぞれについて伺う。

四 災害廃棄物の処理・処分について受け入れを正式に表明していない道府県知事及び政令指定都市の市長宛て平成二十四年三月十六日に野田総理が受け入れ要請文書を出したことを一歩前進と評価しつつ、直近の時点で受け入れを実施している自治体数を都道府県、市町村の区分で伺う。また、広域処理希望量は、岩手県が五十七万三千トン、宮城県が三百四十四万トンであるが、これまでの広域処理による受け入れ済みトン数を伺う。

五 四の要請文書の回答期限は四月六日であるが、既に受け入れを表明している自治体に先行して逐次具体的な受け入れ要請をするべきと考える。報道によれば、三月二十三日に三県と三県内の五政令指定都市に二十八万トンの要請をしたとのことだが、直近の時点で具体的な受け入れを要請した自治体数及び量を伺う。

六 災害廃棄物の処理・処分については、国が科学的安全性を保証し、受け入れ自治体で発生する各種費用を負担することが求められているが、野田内閣の決意を伺う。併せて知事会等の地方団体との連携が欠かせないものと思うが、内閣の具体的な取組みを伺う。

七 平成二十三年十二月二十六日、原子力災害対策本部は、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い設定した警戒区域及び避難指示区域について、警戒区域は解除し、避難指示区域は、避難指示解除準備区域、居住制限区域及び帰還困難区域に再編する方針を示した。このうち、避難指示区域の再編については、「来年三月末を一つの目途に」目指すとしていたが、現状及び今後の見通しを伺う。

八 警戒区域の解除は、「早ければ四月を目指し、大きく遅れない一定期間後に実施する方向で、県、市町村など関係者と協議を行う」こととされていたが、現状及び今後の見通しを伺う。

九 現在、区域再編の対象となる十一市町村に対し、国が順次再編案を提示し、住民説明会が開催されているが、直近の時点で国が再編案を提示済の市町村数及び住民説明会を開催済の市町村数を伺う。

十 今後、居住制限区域ないし帰還困難区域に指定される区域を中心に、国としても関係者を対象とする新たな対策が求められ、中には立法措置が必要になるものも出てくるものと思われるが、今通常国会に関係法案を提出する用意があるのか、伺う。

十一 区域の再編成には、福島県、当該市町村、住民への丁寧な説明・協議を行うとともに、関係者の生活や雇用を守る強い意志を国として明確に示す必要があるものと思うが、野田内閣の決意を伺う。

十二 この夏の電力の需給見通しは、原子力発電所の再稼動が無いものとすれば、昨年を上回る厳しさがあるものと予測される。内閣として、需給見通しをどのように精査し、いつごろ公表する方針なのか、伺う。

十三 とりわけ需給が逼迫すると思われる関西電力の昨年夏の最大電力需要量及び最大需要日の電力供給力を伺う。また、最大需要日の電力供給力のうち、当該日における原子力発電による電力供給力を伺う。

十四 関西電力のこの冬の最大電力需要量及び最大需要日の電力供給力を伺う。また、最大需要日の電力供給力のうち、当該日における原子力発電による電力供給力を伺う。

十五 国として、この夏も、突然の大規模停電を避けることはもちろん、国民の生活と経済の安定のためにも、事前に無理の無い節電計画を立て、電力の切れ目無い供給を確保する責務がある。その中で、原子力発電所の再稼動を関係自治体や住民に要請しなければならない厳しい局面も夏までの間にあり得ると考える。この二点について、野田内閣の決意を伺う。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

お尋ねの沿岸市町村における東日本大震災に係る災害廃棄物(以下「災害廃棄物」という。)の搬入について、御指摘の工程表においては、「現在住民が生活している場所の近くの災害廃棄物を平成二十三年八月末までを目途に仮置場へ概ね搬入するという目標については、福島県内の警戒区域を除くすべての市町村において達成した。今後は、その他の災害廃棄物の仮置場への移動を平成二十四年三月末までを目途に完了させる。」としているところ、これに沿って「その他の災害廃棄物」の仮置場への移動に取り組んでいた市町村について、岩手県においては五市町村のうち三市町村が、宮城県においては八市町村のうち一市町村が、それぞれ当該目標を達成しており、福島県においては二市町村のいずれもが、当該目標を達成していないと承知している。また、十七市町村においては、「その他の災害廃棄物」の仮置場への移動について個別に目標を定めており、遅くとも平成二十五年三月末までを目途に完了することとしている。

二について

お尋ねについては、一部の市町村において、一般家屋等の解体量が多く、当初の見込みより解体作業に時間を要していることや一般家屋等の所有者の承諾を得るために時間を要していること等があると承知しているが、仮置場の状況を理由としているとは聞いていない。

三について

平成二十四年四月二日時点において、災害廃棄物の全体の推計量のうち処理又は処分されたものの割合を各県ごとにお示しすると、岩手県において十・一パーセント、宮城県において七・五パーセント、福島県において七・三パーセントである。

四について

災害廃棄物の受入れを行っている地方自治体の数は、平成二十四年四月二日時点において、三都県十六市区町村と承知している。また、同日時点において、岩手県の災害廃棄物については約一万トン、宮城県の災害廃棄物については約六万トンが、それぞれ他の地方自治体に受け入れられている。

五について

お尋ねについては、平成二十四年三月三十日時点において、八府県及び同府県内の八政令指定都市に対し、合計で約九十一万トンの災害廃棄物処理の受入れを要請している。

六について

災害廃棄物の処理又は処分に係る費用の負担については、災害等廃棄物処理事業費補助金について放射能測定費用を補助の対象に追加する等の拡充を行い、更に、その地方負担分について全額を震災復興特別交付税により措置し、地方の負担が実質的に生じないようにするなどの取組を行っている。

また、環境省において、平成二十三年八月十一日に、災害廃棄物の広域処理における安全性の考え方や災害廃棄物の搬入における安全性の確認方法について、外部の専門家の意見を踏まえ、ガイドラインを取りまとめており、今後、その内容の充実を図ることとしている。

このほか、同年十一月二十一日には、全国知事会に対して、広域処理の協力について要請を行う等、地方団体との連携を図ってきているところである。

今後も、広域処理の受入れ拡大によって災害廃棄物の処理が加速するよう取り組んでまいりたい。

七及び八について

お尋ねについては、「警戒区域、避難指示区域等の見直しについて」(平成二十四年三月三十日原子力災害対策本部決定)に基づき、川内村について、平成二十四年四月一日に警戒区域の設定を解除するとともに避難指示区域を避難指示解除準備区域と居住制限区域とするとの見直しを行い、田村市について、同日に警戒区域の設定を解除するとともに避難指示区域を避難指示解除準備区域とするとの見直しを行っており、また、南相馬市について、同月十六日に警戒区域の設定を解除するとともに避難指示区域を避難指示解除準備区域、居住制限区域及び帰還困難区域とするとの見直しを行うこととしている。その他の町や村については、引き続き関係者との調整を進めていくこととしている。

九について

お尋ねの「再編案を提示済の市町村数」については、御指摘の十一市町村の全てに対して、警戒区域の設定の解除及び避難指示区域の設定の見直しに係る具体的な方針について説明を行っており、また、平成二十四年四月六日時点において、二市村に対して、当該方針について住民への説明会を行っている。

十について

居住制限区域又は帰還困難区域に設定される区域の住民を中心に、避難を継続されている方の帰還又は生活の再建を図るための支援については、福島県及び関係市町村等の意見も聴きながら、復興庁を中心とする関係府省において検討しているところであり、お尋ねについて現時点においてお答えすることは困難である。

十一について

避難指示区域等の設定の見直しに際しては、福島県及び関係市町村と綿密に調整を行い、住民に丁寧な説明を行う等、きめ細かな対応に努めているところであり、原子力災害からの福島の復興及び再生を図ることは国の責務であるとの考えの下、避難されている方々の帰還や生活の再建に努めてまいりたい。

十二について

平成二十四年夏の電力需給の見通しについては、電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第百六条の規定に基づき、電気事業者に対し報告又は資料の提出をさせ、同年五月の連休前後までを目途に取りまとめることとしている。また、その過程において、外部の専門家の検証を受ける機会を設けることを検討している。

十三について

関西電力株式会社(以下「関西電力」という。)からの報告によれば、関西電力の供給区域における平成二十三年夏の最大電力は二千七百八十四万キロワットである。また、最大電力となった日の供給力は二千九百四十七万キロワットであり、このうち原子力発電による供給力は三百三十七万キロワットである。

十四について

関西電力からの報告によれば、関西電力の供給区域における平成二十三年度冬の最大電力は二千五百七十八万キロワットである。また、最大電力となった日の供給力は二千七百六十九万キロワットであり、このうち原子力発電による供給力は九十三万キロワットである。

十五について

電力需給については、「エネルギー需給安定行動計画」(平成二十三年十一月一日エネルギー・環境会議決定)に基づき、予算や規制・制度改革等を通じた供給力の積み増しと省エネルギーの促進等を行うことにより、計画停電や電力使用制限の実施を回避することを目指し、その安定の確保に万全を期すこととしている。平成二十四年夏の具体的な対策については、同年五月の連休前後までを目途に取りまとめることとしている。

また、定期検査で停止中の原子力発電所の運転再開については、安全上重要な施設・機器等が設計上の想定を超える事象に対し、どの程度の安全裕度を有するのかという点について、欧州諸国で導入されたストレステストを参考に、新たな手続やルールに基づく安全評価を原子力事業者が行い、その評価結果について経済産業省原子力安全・保安院が確認し、更にその確認の妥当性を内閣府原子力安全委員会が確認した上で、内閣総理大臣、内閣官房長官、経済産業大臣及び内閣府特命担当大臣が、原子力発電所の運転再開に当たっての安全性に関する判断基準に基づき、地震・津波による全電源喪失という事象の進展を防止するための安全対策が既に講じられていることや、原子力事業者が更なる安全性・信頼性向上のための実施計画を明らかにしていること等について確認した上で、住民の理解や国民の信頼が得られているかという点も踏まえ、その可否を総合的に判断していくこととしている。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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