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東日本大震災からの復興のために内閣の取り組みを求める三課題のその後の進捗状況に関する質問主意書
衆議院 第180回 第270号お答えすることは困難 ×1検討してまいりたい ×1
質問本文
先に、東日本大震災からの復興のために、国として最優先に取り組むべき課題として、被災地の災害廃棄物の広域処理、福島第一原発避難区域等の再編、夏場の電力供給の確保の三点を指摘し、野田内閣の早期かつ積極的な取り組みを求める質問主意書(質問第一六二号・質問第一九六号)を提出したところである。内閣衆質一八〇第一六二号及び第一九六号による答弁等により、この間の内閣における取り組みを理解しつつも、三課題の処理を進捗させる上で、いずれにおいても為政者としての決意と粘り強い不断の努力が欠かせない状況が鮮明になってきているように思われる。野田内閣の今後の姿勢を注視しつつ、以下十項目にわたり、三課題のその後の進捗状況について質問する。
一 被災地の災害廃棄物の受入れを行っている地方自治体の数は、平成二十四年四月二日時点において、三都県十六市区町村であり、同日時点において、岩手県の災害廃棄物については約一万トン、宮城県の災害廃棄物については約六万トンが、それぞれ他の地方自治体に受け入れられていたが、直近の時点での状況を伺う。
二 内閣衆質一八〇第一九六号によれば、被災地の災害廃棄物の受入れ又は具体的な受入れの表明又は回答を行った市町村等が管内にある都道府県の数は二十六であり、これを行った政令指定都市の数は十三であった。また、平成二十四年四月二十四日時点において、八府県及び同府県内の八政令指定都市に対し、合計で約九十一万トンの災害廃棄物処理の受入れを要請しており、同年三月三十日時点から追加がなかったが、直近の時点での状況を伺う。併せて、具体的な受入れの表明を行った市町村等のうち、災害廃棄物を運び込んで試験焼却を実施する段階に至っている数を直近の時点で伺う。
三 各自治体は、科学的な根拠に基づいて住民の理解を得るために様々な努力を続けているものと理解しているが、国とすれば、一歩ずつでも事態を前進させる不断の努力が欠かせない局面であると思料する。現状において、国が果たすべき役割についての内閣の認識と決意を伺う。
四 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い設定された警戒区域及び避難指示区域等の見直しについては、平成二十四年四月一日に川内村と田村市、同月十六日に南相馬市について実施され、内閣衆質一八〇第一九六号によれば、残る八町村について、関係者との調整を引き続き進めているとのことであり、住民説明会を開催済みの市町村数は、平成二十四年四月二十四日時点で四市町村であったが、直近の時点での状況を伺う。
五 平成二十三年十二月二十六日の原子力災害対策本部の方針では、避難指示区域の再編については本年三月末を一つの目途に目指し、警戒区域の解除は、早ければ四月を目指し、大きく遅れない一定期間後に実施する方向とされていたが、現時点においてもこれらの方針は維持されているのか、内閣の見解を伺う。
六 五について、実際に関係者との調整を行っていく中で、当初の方針通りに事が運ばない場合もあることは理解できるが、それだけに、国とすれば、一歩ずつでも事態を前進させる不断の努力が欠かせない局面であると思料する。現状において、調整に時間を要する理由と併せて、国が果たすべき役割についての内閣の認識と決意を伺う。
七 現実に居住制限区域及び帰還困難区域に設定された地域の住民を中心に、避難を継続されている方の帰還又は生活の再建を図るための支援について、内閣衆質一八〇第一六二号によれば、「福島県及び関係市町村等の意見も聴きながら、復興庁を中心とする関係府省において検討している」とのことだが、特段の立法措置を取る必要性や緊急性は無いのか、現時点での内閣の認識を改めて確認する。
八 平成二十四年夏の電力需給の見通し及び具体的な対策については、内閣衆質一八〇第一六二号によれば、「同年五月の連休前後までを目途に取りまとめる」とのことであった。需給見通しについて、エネルギー・環境会議及び電力需給に関する検討会合の下に開催の需給検証委員会において、透明性及び信頼性を高めることに配慮しつつ精査した過程は理解するものの、対策の提示を含め、当初の期限からずれ込んだことも事実である。我が国の社会経済に大きな影響を及ぼす課題について、内閣の対応が遅れた理由を伺う。
九 我が国の電力供給上の制約の現状を踏まえ、節電等の努力は国民、企業を含め、皆で取り組んでいかなければならない事であると思うが、一面、国が目標とする経済成長を実現していく上では、電力供給上の制約が過度の影響を及ぼさぬよう、内閣として細心の注意を払うべきと考える。ついては、電力供給上の制約が経済成長に及ぼす影響とその対策について、内閣の見解を伺う。
十 福井県大飯郡おおい町の関西電力大飯原子力発電所三号機、四号機については、内閣衆質一八〇第一九六号によれば、平成二十四年四月十三日に内閣総理大臣、内閣官房長官、経済産業大臣及び内閣府特命担当大臣が安全性を確認し、「運転再開の必要性を判断した」上、翌日、経済産業大臣が福井県知事ほか地元関係者に協力を要請した経過である。同所が稼働するかしないかで今夏の関西電力管内の電力需給の状況が大きく異なることも、既に国が示したところである。ついては、科学的、技術的吟味を十分に行った上での納得できる説明を強く求める関係者の思いを十分尊重しつつ、為政者としての決意と粘り強い不断の努力が欠かせない重要な局面に立ち至っているものと思料する。野田内閣の現状認識と課題解決への決意を伺う。
右質問する。
政府答弁書
一及び二について
平成二十四年五月三十一日時点において、東日本大震災に係る災害廃棄物(以下「災害廃棄物」という。)の受入れを行っている地方自治体の数は、五都県の十九市区町村であり、岩手県の災害廃棄物については約一万トン、宮城県の災害廃棄物については約六万トンがこれらの地方自治体に受け入れられていると承知している。また、同日時点において、災害廃棄物の受入れには至っていないが、災害廃棄物の試験焼却を実施済み又は実施する予定である地方自治体の数は、五県の十一市町村であると承知している。
これらも含め、同日時点において、災害廃棄物の受入れ、災害廃棄物の具体的な受入れの表明又は政府の要請に対して具体的な受入方針等についての回答を行った市区町村が管内にある都道府県の数は、二十六であり、これらを行った政令指定都市の数は、十三である。このうち、災害廃棄物の具体的な受入れについて数量を示して要請を行った都道府県及び政令指定都市の数は、八府県及び同府県内の八政令指定都市であり、その数量は、合計で約九十一万トンである。
三について
災害廃棄物については、できる限り被災地で処理を行うこととしており、岩手県及び宮城県において仮設焼却炉等の整備が進められているが、それでもなお処理能力が不足しており、被災地の復興のためには一刻も早く災害廃棄物を処理する必要があることから、政府として災害廃棄物の広域的な処理(以下「広域処理」という。)を推進していくことが求められていると認識している。環境省においては、平成二十三年八月十一日に、広域処理における安全性の考え方や災害廃棄物の搬入における安全性の確認方法について、外部の専門家の意見を踏まえ、ガイドラインを取りまとめるとともに、順次その見直しを行っており、広域処理の状況や試験焼却の際の放射能濃度の測定結果等を同省のホームページに掲載するなど、住民の安心に資する様々な情報を提供しているところである。今後とも、広域処理に関する住民の理解が得られるよう、積極的に取り組んでまいりたい。
四から六までについて
「ステップ2の完了を受けた警戒区域及び避難指示区域の見直しに関する基本的考え方及び今後の検討課題について」(平成二十三年十二月二十六日原子力災害対策本部決定。以下「基本的考え方」という。)に基づき、川内村、田村市及び南相馬市について、警戒区域の設定の解除及び避難指示区域の見直し(以下「区域の見直し」という。)を行っているところであるが、その他の町や村についても、区域の見直しは、復興における礎となるものであり、基本的考え方に基づき、引き続き関係者と十分に調整を進めてまいりたい。また、平成二十四年五月三十一日時点において、既に区域の見直しを行った市村を含め区域の見直しに係る住民説明会を実施した市町村の数は、五市町村である。
七について
居住制限区域又は帰還困難区域に設定される区域の住民を中心に、避難を継続されている方の帰還又は生活の再建を図るための支援については、福島県及び関係市町村等の意見も聴きながら、復興庁を中心とする関係府省において検討しているところであり、お尋ねについて現時点においてお答えすることは困難である。
八及び九について
今夏の電力需給見通しについては、昨冬の節電実績を見極めた上で、エネルギー・環境会議及び電力需給に関する検討会合の下に設置した需給検証委員会において、平成二十四年四月二十三日から同年五月十二日まで計六回にわたり検証を行い、当該検証結果を踏まえ、同月十八日に、エネルギー・環境会議及び電力需給に関する検討会合において、今夏の電力需給対策とともに取りまとめたところである。需給検証委員会においては、有識者、産業界、自治体等の多様な関係者から意見聴取を行う等、時間をかけて客観的かつ徹底的な検証を行ったことから、結果的に電力需給見通し及び電力需給対策の取りまとめが同月中旬になったものと認識している。電力需給の安定は、経済成長に極めて重要な要素であると認識しており、今夏の電力需給対策の実施に当たっては、節電対策の実施等により国民生活や経済活動に与える影響を可能な限り小さくできるよう、努めてまいりたい。
十について
関西電力株式会社(以下「関西電力」という。)の大飯発電所第三号機及び第四号機の運転再開については、安全上重要な施設・機器等が設計上の想定を超える事象に対し、どの程度の安全裕度を有するのかという点について、欧州諸国で導入されたストレステストを参考に、新たな手続やルールに基づく安全評価を関西電力が行い、その評価結果について経済産業省原子力安全・保安院が確認し、更にその確認の妥当性を内閣府原子力安全委員会が確認した上で、平成二十四年四月十三日に、内閣総理大臣、内閣官房長官、経済産業大臣及び内閣府特命担当大臣(以下「四大臣」という。)が、原子力発電所の運転再開に当たっての安全性に関する判断基準に基づき、地震・津波による全電源喪失という事象の進展を防止するための安全対策が既に講じられていることや、関西電力が更なる安全性・信頼性向上のための実施計画を明らかにしていること等について確認するとともに、電力需給の見通しや燃料費の増加の影響も含めて検証し総合的に運転再開の必要性について判断したところである。その結果については、関係地方自治体等に対して丁寧に説明を行い、住民の理解や国民の信頼を得ることに全力を挙げているところであり、今後、住民の理解や国民の信頼が得られているかという点も踏まえ、しかるべき時期に四大臣が運転再開の可否を総合的に判断していくこととしている。
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