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介護保険等に関する質問主意書

衆議院 第185回 第9号

提出者
民主党・無所属クラブ
提出日
2013年10月17日
内閣転送 2013年10月21日
答弁書受領日
2013年10月25日
提出から8日
答弁の項目数
5
質問 1,534字/答弁 999字

質問本文

一 政府は国民に「自助」「自立」を基本とすることを求めているが、少子高齢化社会にあって、社会保障制度の支え手が減少していて自助が困難な状況であるためやむを得ず、消費税を引き上げて「共助」や「公助」を手厚くすることにしたのではないか。

「自助・自立」を基本とする政府の認識は誤っているのではないか。

見解を示されたい。

二 政府は介護保険の要支援1・2を対象とする予防給付を市町村事業化するとしている。

この場合、現行予防給付と現行地域支援事業とを合わせた予算規模が必ず確保されると考えてよいか。

また、この場合、新しい地域支援事業の内容は市町村の裁量に任されることになり、人員運営基準もなくなるとされているが、このことにより国民は保険料を払ってもサービスは受けられないことにならないか。介護に対する国の責任放棄とならないか。

見解を示されたい。

三 政府は特別養護老人ホームへの入居を要介護3以上に制限するとしている。

介護保険利用者には認知症の人が多い状況で利用者に適切なサービスが提供されず、家族の負担が重くなり、家族崩壊につながる事態や認知症の人が精神科病院へ入院を余儀なくされたり、結果的に医療費増大にならないか。

また、精神科病院へ入院する認知症患者が増えると、本来の精神科病院が認知症受け入れ病院にならないか。

見解を示されたい。

四 介護保険において、一定の所得以上の人の自己負担割合を引き上げる「応能負担」を導入することは介護保険料を事実上の「税」化することで受益と負担の均衡を基本とする保険制度を否定することにならないか。

また、一割負担でサービスを受けられると期待して、保険料を払っていたにも関わらず、自己負担を二割に引き上げることや、要支援1・2を保険の対象外とすることは国民との「契約違反」ということにならないか。

見解を示されたい。

五 障がい者の六十五歳以前は、障害者総合支援法によりサービスを利用し、六十五歳以後は、介護保険に切り替わる。

障害程度区分と要介護認定区分との性質の違いからしても、六十五歳以後も障害者総合支援法の適用が望ましいのではないか。

また、低所得の障がい者にとって、介護保険に切り替わると負担が増加し、生活を圧迫することにならないか。

さらに、介護保険の要支援1・2が保険の対象外になるなど、介護保険すら利用できない障がい者が生じてしまわないか。

見解を示されたい。

六 政府が行なおうとしている介護保険における給付削減と利用者負担増でどれ程の介護費削減をめざしているのか、金額を示されたい。

介護給付削減や利用者負担増は、介護保険を使わず、健康は自分で守れと国民に責任を押し付けるもので、国が政策として健康増進を推し進めることと矛盾するのではないか。

七 地域包括ケアシステム構築にあたっては、口腔ケアや口腔管理を通じて、疾病を予防し高齢者の生活の質の向上に寄与する歯科医療の重要性は明らかである。

また、歯科口腔保健法では障がい者にとっての歯科医療へのアクセスが権利として明記されている。

従って、歯科治療に困難を伴う高齢者や障がい者に対する歯科診療報酬は正当に評価されなければならない。しかし、総医療費に占める歯科の割合は七%程度(二.五兆円程度)で増えていない。

他方、医療費や調剤費は大きな伸びを示している。

政府は、歯科医療の健康づくりに対する役割を十分認識していないのではないかと思える。

見解を示されたい。

八 政府は、介護保険の補足給付について、固定資産税評価額で二千万円以上の不動産、あるいは預貯金で一千万円以上を持つ人は支給対象外とするとしているのか。その金額の根拠を示されたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、自助・自立を第一に、共助と公助を組み合わせ、弱い立場の人にはしっかりと援助の手を差し伸べるとの基本的な考え方に基づいて、施策を推進しているところであり、自助、共助及び公助が最も適切に組み合わされるようにしていく必要があるものと考えている。

二から四まで及び八について

介護保険制度の見直しに関しては、現在、社会保障審議会介護保険部会において議論を行っているところであるため、お尋ねの事項についてお答えすることはできない。

五について

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三号。以下「障害者総合支援法」という。)第六条に規定する自立支援給付は、障害者総合支援法第七条の規定により介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の規定による介護給付等の給付であって自立支援給付に相当するものを受けることができるときには行わないこととされ、同法に基づくサービスに自立支援給付に相当するものがない場合には、障害者総合支援法を適用し、必要な支援が行われているところであり、障害者に対し、適切なサービスが提供されると考えている。また、低所得の障害者であって要介護認定等において要介護状態と判断された者については、介護保険法に基づき、高額介護サービス費や特定入所者介護サービス費等により、所得に応じた負担限度額を設けるなど低所得者への配慮を行っている。

なお、介護保険制度の見直しに関するお尋ねについては、現在、社会保障審議会介護保険部会において議論を行っているところであるため、お答えすることはできない。

六について

介護保険制度の見直しに関しては、現在、社会保障審議会介護保険部会において議論を行っているところであるため、現時点でどのような財政効果があるかをお答えすることはできない。また、介護保険制度の見直しは、持続可能で安心できる制度を構築するために検討されているものであり、御指摘のような矛盾は生じないものと考えている。

七について

政府としては、口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防に資するなど、歯科保健医療の充実が国民の健康づくりに大きな役割を果たすものと認識している。また、歯科診療報酬については、中央社会保険医療協議会における議論を踏まえ、障害者等の歯科治療における医療機関の連携に対する加算等により、必要な項目については重点的に評価している。

衆議院の原文

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