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地代家賃統制令に関する再質問主意書

衆議院 第71回 第13号検討してまいりたい ×2

提出者
衆議院
提出日
1973年7月19日
内閣転送 1973年7月21日
答弁書受領日
1973年7月27日
提出から8日
答弁の項目数
3
質問 2,086字/答弁 708字

質問本文

衆議院議長 前尾繁三郎 殿

地代家賃統制令に関する再質問主意書

一 私が先に提出した地代家賃統制令に関する質問主意書に対する答弁書によれば、昭和四十六年の統制改正については、「大都市の平均的な宅地の昭和四十六年度における固定資産評価額及び固定資産税課税標準額を三・三平方メートルあたり六一、二〇〇円及び一八、九〇〇円、昭和四十八年度の土地の評価替えによる評価額の増加率を一・七倍、各年度の課税標準額の増加率を一・三倍と見込んで改正後の統制対象の地代・家賃の額の試算を行つた。同試算によれば、三・三平方メートルあたり昭和四十六年度における地代一一一円、家賃三三八円、昭和四十七年度における地代一四一円、家賃三八三円、昭和四十八年度における地代一八八円、家賃四五三円である。以上の結果、昭和四十六年度の改正後の統制額は、家賃において統制対象外家賃の約二〇%、地代においては、統制対象外地代の約八〇%に留まるものと見込まれた。」としている。

右にいう大都市の平均的な宅地の評価については、どのような場所を、どのような方法で抽出したものか明らかでなく、大都市である東京都の比較的借地の多い地域を抽出調査したものとは到底考えられない。

例えば

(1) 東京都江東区東陽三丁目五番十一号、N不動産会社所有の宅地四四一・〇九m2(一三四坪)の昭和四十八年地代は、

9,926,105×

50

=

496,305

.25

(地代)

1000

(課税標準額)

9,926,105×

14

=

138,965

.47

(固定資産税)

1000

34,344,880×

2

=

6,868

.976

(都市計画税)

10000

496,305.25+138,965.47+6,868.976

=399.340(1ヵ月1坪地代)

134×12

(2) 東京都台東区千束二丁目三十二番五号、T所有の土地について、右同様の方法で計算すると、一カ月の一坪の地代は、一、二九五円強となる。

これは、同地の近隣価格と比較し、統制対象外物件の二倍以上の地代となつている。

(前(1)の近隣地代は二〇〇〜三〇〇円であり(2)でも二〇〇〜三〇〇円である)

二 また、前記答弁は、「告示改正は、建設大臣が、地代・家賃の実態、統制令の実施状況等を調査検討し、改正の影響、当事者の利害をも考慮して原案を作成し、経済企画庁長官と協議のうえ、物価対策閣僚協議会の議を経て決定したものである。」「前述のように、昭和四十六年の告示改正は、統制額が公正でないと認められるに至つたため行つたものであり、その統制額も、賃料の急激な上昇と借主の過重な負担を避けるよう配慮して決定されたものである。従つて、改正後の統制額は公正であり、告示改正が地代家賃統制令の趣旨に反した越権行為であるとはいえない。」としている。

しかし、右のような実態を見るならば説明するまでもなくこの改正が、公正なものでなく著しく社会通念を無視した無謀なものであり、土地所有者の一方的利益のみを考慮してなされたものであることは余りにも明白である。そればかりでなく、このような不合理な値上げが許容された結果、この計算例による地代計算が、他の統制令適用外の土地の地代値上げの口実にされ、深刻な混乱を生ぜしめている。

本来、右改正は、土地の価格(課税標準額であるが、この額は毎年引き上げられ時価に近づきつつある。)の五%を地代として算出したものであり、この方法自体極めて問題である。借地の場合の土地所有権者の受益割合は、二〇〜三〇%と言われているから、その土地を投資額とみた場合、利益率を年五%とすれば、所有者の受益額に五%を乗ずるのが妥当な額と言うべきであろう。それを借地権を含めた土地価格に、いきなり五%を乗じたところに、根本的な問題があると言わなければならない。

三 地代の大幅な値上がりは、右の統制令によるものであるが同時に看過し得ないのは、固定資産税、都市計画税の値上がりである。これは、課税標準額、同評価額の大幅な値上げに基因するが、それとともに税率にもある。これら税金が、純粋地代に加算される結果、一層借地人の負担を増加させていることになつている。また、公租、公課の値上がりが地代値上げの口実とされていることは周知の事実である。

以上のような事情を考慮して、次の質問をする。

四(一) 統制令によつて算出された地代の額は大都市において極めて高額不当なものであるので、速やかにこれを改正し、改正前の状態に復するか、計算例を半額(課税標準額の千分の二十五)とするよう、改正すべきであると思うが、その意向はないか。

(二) 地代家賃統制令の大都市における適用情況と、それによる地代家賃の実態を早急に調査のうえ、これを国民の前に明らかにし、統制令の改正に着手する意図はないか。

(三) 固定資産税、都市計画税を一〇〇坪以下の借地人に貸与している地主については、免除あるいは減額すべきであると考えるが、その意図はないか。

誠意のある回答をたまわりたい。

右質問する。

衆議院の原文・経過

政府答弁書

(一)について

地代家賃統制令による地代の額は、土地の価格としていわゆる時価より低い水準にある固定資産税の課税標準をとり、これに年五%を乗じて得た額に公租公課の額を加えて算定することとされており、しかも、これら統制対象の土地については、一般に行われているような権利金、更新料等の授受が禁止されていることを考えあわせると、その額は、一般に比較してむしろ実質的には低いものと考えられる。

したがつて、現時点においては、告示を改正する考えはない。

(二)について

地代家賃統制令の改正については、今後とも引き続き統制令の適用状況及び地代・家賃の実態等に関する調査を行い、その動向を見きわめたうえ、検討してまいりたい。

(三)について

固定資産税は、固定資産の所有者に対し、その資産の価格に応じて税負担を求めることとされているものであり、借地にかかる一定規模以下の土地についてのみ、一律に固定資産税及び都市計画税を免除し、又は軽減することは、貸し付けている土地と自ら使用する土地との間の税負担に不均衡を生ずることとなるので適当でないと考える。

なお、住宅用地の固定資産税については、昭和四十八年度の税制改正において、住宅対策の見地からその税負担を軽減する趣旨で、課税標準額をその価格の二分の一の額とするとともに、昭和四十八年度及び昭和四十九年度の両年度は原則として従来の負担調整措置を継続することとした。このように、住宅用地の固定資産税については、今回の改正においても十分配慮を加えたところであるが、更に一定規模以下の住宅用地の固定資産税の軽減については、税制調査会等の審議を経て今後慎重に検討してまいりたい。

右答弁する。

衆議院の原文

この答弁書に出てくる定型句

検討してまいりたい ×2

語の一致で数えたものです。答弁の評価ではありません。同じ型の答弁が過去にどれだけあるかは、型を押すと出ます。

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