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保育所での子育てに関する質問主意書

参議院 第187回 第43号

提出者
参議院
提出日
2014年10月24日
内閣転送 2014年10月29日
答弁書受領日
2014年11月4日
提出から11日
答弁の項目数
4
質問 750字/答弁 1,177字

質問本文

政府は保育所を増設することに強く取り組んでいる。そのため、保育士のニーズは今後益々必要となってくることが見込まれているが、現在の保育士の置かれている環境は必ずしも適切でないと考えている。そこで、以下質問する。

一 厚生労働省による「保育所保育指針解説書」には、「三歳未満児は歩行の確立や言葉の習得、自我の育ちなど様々な側面で人間としての基本的な発達が著しく見られると同時に、心身の未熟性の強い時期」であり、おおむね三歳にもなると「自我がよりはっきりしてくる」と記載されている。一方、厚生労働省の調査によると、保育士の性別構成は九十六パーセントが女性で、男性はわずか四パーセントでしかない。子どもの成長のためには、男性の保育士を増やすべきであると考えるがいかがか。

二 現在、男性の保育士の数が少ない原因の一つに低賃金であることが挙げられる。現在の、保育士の賃金を男女それぞれ示されたい。また、その額は適正であると考えているのか、政府の見解を明らかにされたい。もし、賃金が低いと考えているのであれば、どのような対策を考えているのか、併せて示されたい。

三 保育所に入所させている親の中には、ネグレクトを行っていると思われる親が存在するが、その割合及びどのような背景を持つ親が多いのか、政府の承知するところを示されたい。また、このような現状に対して、政府はどのような対策を採っているのか示されたい。

四 ネグレクトなど、子どもが虐待されている場合、親を教育することができる保育士を育て、指導できるようにするべきと考えるが、政府の見解を明らかにされたい。この際、このような保育士に対して資格を与え賃金を増やすことにより、子どもが救われるだけではなく、男性の保育士が増えると考えるが、いかがか。

右質問する。

参議院の原文・経過

政府答弁書

一について

政府としては、性別に関わりなく保育士を確保することが重要であると考えており、平成二十五年度に発表した「待機児童解消加速化プラン」においては、保育士の確保を一つの柱として位置付け、市区町村と連携を図りながら、潜在保育士(保育士の資格を有しながら保育士として保育所等で就労していない者をいう。)の再就職支援、保育士の処遇改善等の取組を総合的に実施することで、保育士の確保に努めていくこととしている。

二について

厚生労働省の「平成二十五年賃金構造基本統計調査」による一月当たりの「きまって支給する現金給与額」は、男性の保育士については二十二万五千四百円、女性の保育士については二十一万二千六百円、男女の平均については二十一万三千二百円である。政府としては、これらの額が全産業労働者のそれよりも低いものとなっていることを踏まえ、保育士の確保のためにはその処遇の改善を図る必要があると考えており、平成二十五年度から「保育士等処遇改善臨時特例事業」を実施しているほか、平成二十七年度以降については子ども・子育て支援新制度の下で、保育士の処遇の改善に取り組むこととしている。

三について

前段のお尋ねについては、社会福祉法人全国社会福祉協議会全国保育協議会の「全国の保育所実態調査報告書二〇一一」によれば、「支援が必要な子ども・家庭への対応」を問う質問に対して回答のあった施設のうち、「児童虐待が疑われる家庭」が「いる」と回答した施設の割合は二十八・七パーセントであり、「児童虐待が疑われる家庭」が「いる」と回答した施設における「児童虐待が疑われる家庭の数」の平均は一・七ケースである。また、「児童虐待が疑われる家庭」が「いる」と回答した施設のうち、「児童虐待が疑われるケースの虐待内容」として「ネグレクト」と回答した施設の割合は六十二・〇パーセントであると承知している。

後段のお尋ねについては、保育士を含む児童の福祉に携わる者が御指摘の「ネグレクト」を受けており支援が必要な児童を早期に把握し、適切な支援につなげていくことが重要であると考えている。このため、政府としては、保育所の職員等に対する児童虐待に関する専門研修及び児童虐待に関する意識の向上を図るための広報・啓発に要する費用に対する都道府県及び市区町村への補助を行っている。

四について

御指摘の「ネグレクトなど、子どもが虐待されている場合、親を教育することができる保育士」の意味するところが必ずしも明らかでないが、保護者に虐待が疑われる場合について、保育士が保護者との十分な連絡を確保し、保護者と子どもとの関係に配慮するなど、保育士が保護者への支援を行うことが重要であると考えている。政府としては、男性の保育士を含め、保護者に対して適切に支援ができる保育士を確保することに努めてまいりたい。

参議院の原文

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